サザランド号
砲74門搭載の3等戦列艦。もとはオランダ海軍の戦列艦エインドラクト号で、かつては金箔がされるなど、豪華な外見を誇っていた。現在は英国海軍の黄土色と黒の地味な(しかし、ネルソン・チェッカーの)塗装である。英国製の軍艦とは設計が異なっており、喫水が浅く、3等艦としては操舵性に難がある。水線上の形状もオランダ風の設計で、英国人の(少なくともホーンブロワーの)目にはぱっとしない。
サザランド号は74門艦では旧式かつ小型のもので、下層砲列甲板は24ポンド砲、上層砲列甲板は18ポンド砲を備えている。18世紀後半以来、74門艦として設計された艦は32ポンド砲を仮想甲板に備えていたが、それより小型の艦は24ポンド砲であった。74門艦が戦列艦のスタンダードになると70門艦に無理に大砲を詰め込んで74門艦として扱うようになり、そうした艦は24ポンド砲のままだったようである。
その代わり、サザランド号は英国では廃止されつつあった艦尾回廊を備えており、ホーンブロワーを喜ばせている。
艦名 | 所属 | 砲門数 | 艦長 | 備考 |
プルートウ号 | 英国海軍 | 98門 | エリオット勅任艦長 | P.G.レイトン提督旗艦 |
カリグラ号 | 英国海軍 | 74門 | ボルトン勅任艦長 | |
ロード・モーニングトン号 | 英国東インド会社 | 36門 | オズボーン船長 | |
ウォルマー・キャスル号 | 英国東インド会社 | 不明 | ||
ヨーロッパ号 | 英国東インド会社 | 不明 | ||
アメリー号 | フランス | 非武装 | ブリッグの商船 | |
カサンドラ号 | 英国海軍 | 32門 | フレデリック・クック勅任艦長 | |
ヴィル・ド・ボルドー号 | フランス海軍 | おそらく98門 | 不明 | |
ディドン号 | フランス海軍 | 80門 | 不明 | |
メデューズ号 | フランス海軍 | おそらく74門 | 不明 | |
チュラン号 | フランス海軍 | おそらく74門 | 不明 |