§.砲兵隊の装備



カノン砲(canon)
 長砲身の大砲。高初速で低い弾道で弾丸を撃ち出す平射砲である。実質弾と散弾を撃つ。海軍のものとは砲車の形が異なり、高速・長距離の移動に適していた。
 
6ポンド砲1門の殺傷能力(国王陛下のドイツ人部隊, Kings German Legion)
距離 対騎兵突撃 対歩兵突撃
1,600〜 800ヤード 4名戦死  2名負傷
1,600〜1,200ヤード 4名戦死  4名負傷
1,200〜 800ヤード 8名戦死  2名負傷
800〜400ヤード 6名戦死  4名負傷 16名戦死  10名負傷
400〜0ヤード 9名戦死  23名負傷 30名戦死  90名負傷
     訓練では1分あたり5〜8回の射撃回数が記録されている。
榴弾砲(howitzer) 
 短砲身の大砲。低初速でやや高めに弾道で弾丸を撃ち出す平射砲である。実質弾、榴弾、シュラップネル榴弾、散弾を撃つ。海軍では使われなかった。


臼砲(morter)

 きわめて砲身の短い大砲。低初速で高い弾道で弾丸を撃ち出す曲射砲である。導火線で着火・爆発する榴弾を撃つ。


散弾(case shot)

 円筒の中に小さな弾丸を多数入れたもの。近接してきた歩兵に対して射撃すると、扇形に広がった弾丸が掃射する。半球型のものもあった。
 
散弾1発に封入される弾丸の数
軽散弾 重散弾
6ポンド砲 85発 31発
9ポンド砲 180発 44発
5.5インチ榴弾砲 100発


実質弾(round shot)

 海軍でも用いる鉄製の弾丸。陸軍では地面すれすれに射撃し、弾丸をバウンドさせて長い射程を得る。縦列を組んだ歩兵などには最適。


シュラップネル榴弾(shrapnel)

 小さな砲丸と火薬が入っている英国陸軍独特の榴弾。


榴弾(shell)

 導火線で着火する火薬入りの砲弾。信管はまだ開発されていなかった。

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