2001/4/3 慢性関節リウマチ診断基準(アメリカリウマチ協会)

(1)朝のこわばり(1時間以上の持続がある)

(2)3カ所以上の関節炎:3カ所以上の南部組織の腫脹、関節液の貯留

(3)手の関節炎:手、指PIP、指MP関節の少なくとも1カ所の腫脹、

(4)左右の対称性関節炎:指PIP、指MP、足の指MP関節について

(5)皮下結節:骨突出部、伸側表面、関節近傍

(6)リウマトイド因子:RA検査

(7)X-Pの所見:骨浸食、関節近傍の骨萎縮の所見


7項目中、4項目の該当があれば慢性関節リウマチとする。1-4項目は6週間以上認められる必要がある。
慢性炎症疾患の代表がリウマチです。リウマチは炎症が多数の関節におよぶ原因不明の進行性炎症疾患で、起床時に関節が動きにくく感じる「朝のこわばり」が特徴とされています。

また、手、手指、足の指などの関節に対称性に持続する腫脹と痛みが見られます。

その後、腫脹と痛みは肩、肘、膝、足関節に波及しますが、炎症が進行すると関節の軟骨・骨の破壊が始まり、動く範囲が低下し、さらに筋の萎縮や腱の断裂などの変化とあいまって関節の変形や機能障害が起きます。

リウマチは全身性の疾患で、関節以外にも炎症が波及し

間質性肺炎肺繊維症、

末梢神経炎

などを起こすことがあります。臨床的には、寛解と再燃をくり返しながら関節が次第に破壊され、ついには重度の身体障害を起こすため患者は社会的、経済的に大きな打撃を受けます。

発症6年で平均収入は60%減少し、10年で50%、30年で90%の患者が職を失っているとの報告もあります。

*変形性関節症:関節に慢性の退行性変化および増殖性変化が同時に起き、関節の形態が変化する疾患で、罹患関節に強い痛みが生じ、この痛みには炎症が関与するとされています。


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