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●単行本/芸術・生活

『廃墟の前衛──回想の戦後美術

桂川 寛=著 (装画=桂川 寛)

一葉社/2004年/A5判 上製
ISBN4-87196-030-7 C0070 Y3800E

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「1950年前後の日本といえば、まだ敗戦から多くの時間を経過していない時期である。戦後改革の息吹が持続し、労働組合運動も活発であった。しかし、同時に、朝鮮戦争が勃発し(自衛隊の前身に当たる)警察予備隊が作られ、レッド・パージが行われるなど「逆コース」と呼ばれるようなゆり戻しも始まっている。こうしたなかで「絵を志して」札幌から東京にやってきた著者は、おりからの前衛芸術運動に出会う。前衛の芸術、すなわちアヴァンギャルド芸術とは、最先端の思想と様式を採用しようとする芸術であり、「芸術の革命は、革命の芸術であることを標榜していた。(中略)
安部公房を会長とし、花田清輝や岡本太郎が名を連ねる「世紀」がその代表であり、著者は、瀬木慎一、勅使河原宏らとともにそこに出入りをするのである。ガリ版刷りの機関誌を刊行し、互いに批評し議論し合う、熱気が溢れる時代とその一翼を担う芸術運動のサークルのなかに著者はいた。(中略)時代の証言といった観点からも、見逃せない著作となっている。」

(成田龍一氏評より/「論座」2005年3月号)


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