「やせの大食い、実は… 大腸の細菌コレステノンが肥満を防止」・・・・・・・理化学研 

 1992.04.21 大阪本紙朝刊

 
(著作権の関係上、内容をそのまま全て掲載出来ません。 概要として纏め直して掲載しています。)

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 肥満予防の効果のある物質を、人の大腸にいる細菌が作り出していることを、理化学研究所(埼玉県和光市)がマウスを使った実験で確かめ、20日に発表した。

 この物質は、コレステロールの一種のコレステノンという化合物で、新しい種類の肥満予防剤やダイエット食品として応用が期待される。
 コレステノンは無色、無臭、無味の化合物で、人や動物の腸内細菌がコレステロー ルを分解する過程で作られる。

 同研究所動物・細胞システム研究室の鈴木邦夫博士(副主任研究員)は、コレステ ノンの発がん性調査のためマウスに投与した。
 その結果、投与しなかったマウスと発がん率に差は無かったが、体重に差が出た。

 そこで高脂肪食にコレステノンを0.5%加えた餌でマウスを17ヶ月間飼育し、おなかの脂肪蓄積量を調べた結果、単に高脂肪食を与えたマウスに比べオスで約1/3、メスで約1/2に過ぎず、普通食で飼育したのと同じくらいであった。

 体に入った脂肪は、コレステロールやたんぱく質の膜で出来た小さな粒の「リポたん ぱく質」に取り込まれて体の各部分に運ばれる。
 コレステノンが「リポたんぱく質」を作り難くくして、脂肪が体内に蓄積されるのを防ぐのではないかという。
 鈴木博士によると、「やせの大食いのようにいくら食べても太らない人は、腸内細菌が関係 していそうだ。」。

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