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ストレスに補充が効果ビタミンCとEの補充でストレスによる体への悪影響を防ぐことができる−昭和大学医学部の研究グループによるマウスの実験で、そんな結果が出た。
さまざまなストレスで活性酸素ができ、遺伝子が傷つけられたり、酸化作用の強い過酸化脂質などが生じたりする。これががんをはじめ多くの病気の原因の一つになるとみられている。
CとEは、このようなメカニスムに対抗する役目を果たしているようだ。二日発売の医学誌「あたらしい眼科」に発表された。
同大医学部の浅野和仁講師らは、マウスにストレスを与え、過酸化脂質の量が眼球の中でどう変わるかを調べた。
過酸化脂質は細胞膜などが酸化されてでき、動脈硬化の発病や悪化に深く関係しているといわれる。人間でもストレスが高まると増加する。
実験では、縦に置いたプラスチックの管にマウスを入れて身動きのできない状態にし、首のあたりまで水につけた。8時間このようなストレスを加えると、過酸化脂質の量が普通のマウスの1.7倍に増えた。逆にCの量は約半分に減った。
●消費が急増
人など少数の例外を除き、マウスを含むほ乳動物は体内でCを作ることができる。
実験では、強いストレスでCが大量に消費され、生産が追いつかなくなったと考えられる。同じ条件のストレスを与える30分前にビタミンC 2.5mgを注射しておくと、過酸化脂質やビタミンCの量は普通のマウスと変わらない状態が維持された。
また、活性酸素が増えやすい100%酸素中で飼う実験をした。48時間たつと、空気中で飼った場合に比べて過酸化脂質の量が1.6倍、ビタミンCの量が約半分になった。
マウスを酸素中に入れる4時間前にビタミンE 1mgを注射しておくと、過酸化脂質の増加やビタミンCの減少はほぼ抑えられた。Eは体内で作ることができない。
普通の状態のマウスにCやEを注射しても、Cの含有量は増えないから、ふだんはCは体内で飽和状態になっていると考えられる。
●体内で分業
体内にある酸化力の強い活性酸素は、必要な物質だが、ストレスなどで増え過ぎると悪影響が出る。
ビタミンCとEは活性酸素をなくしたり、酸化を防いだりする抗酸化作用がある。水に溶けやすいCは水のあるところを担当し、脂になじみやすいEは細胞膜などで働く。
●人間は深刻
また、Cは、抗酸化作用を発揮して機能を失ったEを元に戻したり、ストレス対抗ホルモンの材料になったりすることが知られている。
Cをつくれない人、サル、モルモットなどは、個体の条件をそろえることが難しく、Cの投与とストレスの関連実験はほとんどないという。
浅野さんは「もし、人間が日常生活で受ける程度のゆるやかなストレスを与えれは、マウスは自分でつくるビタミンCだけで対抗できるかもしれない。
だが、つくれない人間は食物などでCを追加する必要があるだろう」と話す。
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