グレタ・ガルボ作品集
「アンナ・カレーニナ」 1935年 米
監督/ 評価/★★★★ カテゴリー/ 人生、恋愛
出演/グレタ・ガルボ、フレドリック・マーチ
受賞/
ビビアン・リーのものよりも映像に広がりがある。
アンナはそれぞれの味があり、甲乙付けがたい。

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「イバニエズの激流」 1926年 米
監督/モンタ・ベル 評価/★★★★ カテゴリー/ 恋愛、人生
出演/グレタ・ガルボ、リカルド・コルテス、ガートルード・オムステッド、エドワード・コネリー
受賞/
BGM・解説つきサイレント映画。
ガルボ版「カルメン、故郷へ帰る」とも言える。
若き日、家主の息子ラファエルと借家の娘の恋は、超えられぬ身分差により引き裂かれた。月日は流れ、息子は代議士に。娘は歌才を開花させ「プリマドンナ」として栄華を極めていた。幾度かの再会とその度繰り返される男の裏切り。
人生唯一の愛と引替えに、二人は愛以外の全てを手に入れてゆく。
まだあどけないガルボだが、恋に胸を焦がす少女から、男を手玉に取る絶世のプリマまでを強烈な存在感をもって演じきっている。



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「彩られし女性」  
監督/リチャード・ポレスラフスキー 評価/★★★ カテゴリー/ 恋愛
出演/グレタ・ガルボ、ハーバート・マーシャル
受賞/
邦題は「?」。「愛への旅路」なんかの方がいいと思える。
「苦難の先には身近なところに愛を見つけ幸せになる」という易者の占いに導かれる夫婦愛の物語。現代にも通用する永遠の命題なのかも知れない。
妹の結婚に触発され幼馴染に望まれるまま結婚した女性。しかし夫は疫学医。赴任先の香港でコレラの抑圧に昼夜奔走し不在勝ちの夫を寂しく待つ心の隙間に芽生え燃え上がった夫の友人との愛。しかし、離婚しか道が無くなったとき、皮肉にも二人の間には真の理解と深い愛が芽生える。
患者収容施設で看護婦として病源地からの夫の帰還を待つガルボが神々しいほどの美しさを見せる。

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「お気に召すまま」 1932年 米
監督/ジョージ・フィッツモリス 評価/★★★★★ カテゴリー/ 恋愛、サスペンス
出演/グレタ・ガルボ、メルビン・ダグラス、エリッヒ・フォン・シュトロハイム
受賞/
トーキー。イタリアの文豪ルイジ・ビランデルロの戯曲の映画化。日本公開は1933年。
男「ぜひお食事でも」
女「おなかはいっぱいよ」
男「・・・」
女「でも、のどは乾いてるわ」
冒頭部分、酒場の歌手ザラと彼女に言い寄る男のこのしゃれた会話でいとも簡単に映画の世界に引き込まれてしまうこの物語、しかし、彼女を「マリア」と呼びかける男の登場で、展開は思わぬ方向に複雑化する。戦争で記憶を失っている彼女、実は伯爵夫人だと言うのだ。半信半疑のまま情夫の許を脱出し「かつての夫」の邸宅に。蘇らぬ記憶と居心地悪さに戸惑う彼女だが、「夫」の優しさと愛に満たされ、次第に彼を改めて愛し始める。その矢先、情夫が彼女の存在を揺るがす証拠を携え乗り込んで来た。去ろうとするザラ。それを引き止める「夫」の一言が素晴らしい。そしてこの瞬間、彼女はマリアとして生まれ変わった・・・
70分余りと短いが、サスペンスと愛憎劇が凝縮され、バーグマンとディートリッヒを足したような貴俗併せ持つガルボの美しさが見事に生かされた名作。
ちなみに、共演のシュトロハイムは、ガルボ自身がファンであったという。

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「グランド・ホテル」 1932年 米
監督/エドマンド・グールディング 評価/★★★★ カテゴリー/ 人生
出演/グレタ・ガルボ、ジョン・バリモア、ジョーン・クロフォード
受賞/
高級ホテル「グランドホテル」に働き、宿泊し、去って行く人々の人間模様。ガルボは盛りを過ぎたプリマドンナ役。
金策に窮する男爵、余命わずかと知って全財産を持ってスイートに宿泊する老会社員、合併計画が御破算になり倒産の危機に瀕するその会社の社長、その社長に雇われたタイピスト、妻の出産を心待ちにするフロントチーフ。
男爵はプリマの宝石を盗み出そうとするが、失意の彼女と恋に落ち、ついには共にウィーンへ旅立つことに。タイピストは紳士然とした男爵に恋するが、金のために臨時秘書として社長と英国に同行することに。。男爵は旅立ちの前夜に社長の部屋に忍び込んで財布を盗むところを社長に見咎められ、殺されてしまう。社長はもみ消そうとするが、同室していたタイピストはそれを見て老会社員の部屋に駆け込み、社長は逮捕。悲嘆にくれるタイピストは老会社員の誘いに乗ってパリへ旅行することに。何も知らないプリマは男爵との再会を夢見て駅へ・・・。そんな中、フロントチーフに待望の男の子が誕生、妻も無事との報が入る。
ガルボ主演だが、登場人物全員が等しく物語を築き上げている。長年ホテルに住み、日々ホテルを通り過ぎて行く人々を見ているストーリーテラー役の老ドクターの存在が物語を引き締めている。




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「クリスチナ女王」  
監督/ルーベン・マムーリアン 評価/★★★★★ カテゴリー/ 歴史、恋愛
出演/グレタ・ガルボ、ジョン・ギルバート、イアン・キース、ルイス・ストーン、エリザベス・ヤング
受賞/
父王の戦死により幼少にして王位につき、青春時代を国家のために捧げ、30年戦争を終結させ平和をもたらした女王クリスチナ。 従兄チャールズ王子や配下の諸侯たち、また他国の王族からも求婚の申し出は絶えないが一向に興味を示さない男勝りの彼女はある日、山野での忍びの乗馬中、雪中で立ち往生するスペイン特使一行に遭遇。 宿場で彼らと再会した彼女は特使アントニオと意気投合。 男装する彼女は彼と部屋を共有することになり、夢の一夜を過ごす。
宮殿でアントニオと再会した女王は、スペイン国王の求婚を伝えに来た彼をそのまま引き留め、愛の日々を送る。 しかし配下の、そして彼らに扇動された国民の反発を前に、遂に退位を決意。 アントニオとの新天地を求める手はずを整えるが、彼女が乗り込んだ旅立ちの船には、妬んだ配下との決闘に敗れた瀕死のアントニオが。 彼の死を看取った彼女は、彼の愛する祖国の城を目指して出帆の命を下す・・・

王家に生を受けた宿命を甘受せず、愛と自由を求めてすべてを捨てた女王の青春を描く世紀のロマンス。 女王としてのカリスマ性、決断力、勇ましさ、女としてのいじらしさ。 女王の魅力すべてをガルボは余すところなく体現。 アントニオとの初めての夜を過ごした部屋の調度すべてを慈しむ姿や、ラストの愛の記憶にのみ生きる自由なる後半生に思いを馳せるショットが印象的。 

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「スザン・レノックス」  米
監督/ 評価/★★★★ カテゴリー/ 恋愛
出演/グレタ・ガルボ、クラーク・ゲーブル
受賞/
愛の深さ故に傷つけあい、人生をも踏み外してしまった男女の軌跡を描く短編秀作。トーキー。
貧農の美しき娘から旅回り芸人、次いで社交界で浮名を流すレディ、そして南国の娼館で男との再会を待つ女給と、ガルボが次々と女の貴餞清濁を演じ分ける。若きゲーブルも夢多き好青年がどん底まで落ちて行く過程を色気たっぷりに熱演。
赤子が娘に成長する過程における養父の彼女に対する仕置きを影絵と養父の声で見事に表現した冒頭部分の演出が巧い。

未婚の母の死と引替えにこの世に生まれ、厳しい養父に育てられた娘ヘルガ。醜い男との結婚を養父に迫られたある嵐の夜、彼女は家を出る。そして一人の建築技師ロドニーに救われ、恋に落ちた。しかし彼の留守中、追い来る養父を逃れロドニーを追うが、そんな彼女を助けた旅回り一座の座長にやむを得ず体を許してしまう。やっと再会したロドニーは、ヘルガを許せず、去って行く。
深く愛しながらも、ヘルガのやむを得ぬ裏切りがロドニーを傷つけ、ロドニーの浴びせた罵声がヘルガの心を氷に変え、二人は決して交わらぬ運命のけもの道へと迷い込む。
ロドニーはヘルガを忘れるために、ヘルガはロドニーの愛と人生を取り戻すために、流れ流れて港町「パラダイス・カフェ」で再会。出会いの頃とは変わり果てた二人。果たして寄りそうことが叶うのだろうか・・・

表題「スザン・レノックス」はロドニーを追うヘルガに彼女を拾った旅回り一座がつけた名前。

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「椿姫」 1936年 米
監督/ジョージ・キューカー 評価/★★★★★ カテゴリー/ 悲恋
出演/グレタ・ガルボ、ロバート・テイラー
受賞/
まさに映画の中の映画。
珠玉のしゃれたセリフの数々。 止めどなく交わされる愛のことば。 痛いほど伝わる愛の深さと苦しみ。 ガルボとテイラーの美しさ。 悲恋の中の悲恋。 心に嘘をつくほか無い彼女の姿に涙が止まらない。

ジャン・ルノアール監督の「女優ナナ」に酷似するストーリー。
1847年、パリ。 貴族階級の男性たちは劇場や舞踏会、賭博場で女たちと出会い、ロマンスを楽しんだ。 物語の主役・マルグリット・ゴーティエもそんな女の中にいた高級娼婦。 胸を病み、余命幾ばくもない体と知って、彼女は刹那の愛の快楽と浪費に明け暮れる日々を送っていた。 ある日、彼女の友人が金持ちのヴァルヴィル男爵と彼女を引き合わせようと画策するが、行き違いで彼女は弁護士の卵アルマン・デュヴァルと知り合い、互いに恋を確信する。 しかし彼は平民。 とても彼女の贅沢な生活の支えになり得ない。 結局彼女はヴァルヴィルの愛と金を受け入れる。 ところが半年後、悪化した病状のため床についていた間毎日花を届けてきてくれたのがアルマンであったことを知り、マルグリットは戸惑う。 愛に生きながら真の愛を受けることも与えることも知らず、恐れ、避けようとする彼女の悲しさ。 アルマンはどこまでも純情で誠実。 彼女を真に愛し気遣うのは彼のみと知りつつ、彼の人生を思い、自分を愛に値しない女と思い、それ故に彼の愛がいつか枯れることを確信し、恐れ、彼の愛を拒み続け、ヴァルヴィルとの虚飾の生活に逃避するマルグリット。 しかしついに彼女はアルマンと共に郊外で転地療養をかねて夏を過ごす決心をする。 彼女に全てを捧げようとするアルマン。 自らも虚飾の生活を全て捨て彼と余生を送る決心をしたマルグリット。 しかし、息子を心配し彼女を理解しないアルマンの父の出現で、夢の日々は空しくも崩壊。 彼女は心にもなくアルマンを傷つける言葉と、ヴァルヴィルとの復縁という裏切りを演じて彼の許を去る。 このわだかまりはヴァルヴィルとアルマンの決闘を招き、ヴァルヴィルを傷つけたアルマンがしばらくの隠遁生活からパリに戻ると、マルグリットは死を待つ床にあった。
息あがりふらつく体を押して身を整えアルマンの訪問を受ける彼女の純情がいじらしくも悲しい。 そして愛するひとの腕の中で彼女は静かに息絶える。 



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「肉体の悪魔」  
監督/ 評価/★★★★ カテゴリー/ 恋愛
出演/グレタ・ガルボ
受賞/
サイレント。
幼少の頃誓った固い友情で結ばれた二人の男、レオとウルリッヒ。
が、レオが伯爵夫人と不倫関係の末伯爵を決闘で射殺。彼はアフリカ外人部隊へ左遷され、不在の間未亡人の世話を託されたウルリッヒは事情を知らず、レオの帰還を彼女と夫婦となって迎える。
ショックを受けたレオは夫妻を遠ざけるが、以前のような関係の復活を求める夫人にレオは抗しきれず、駆け落ちを決意するが、その夜の彼女の心変わりに激怒。彼女を絞殺しようとしている現場をウルリッヒに見つかり、決闘。
しなし、直前にウルリッヒは全ての事情を悟り、二人は和解。
その陰で、彼らを止めようと駆けつける途中、夫人は凍った湖に転落死する。
友情に悪魔のように入り込み、消え去った伯爵夫人。
無声であることを感じさせない秀作。


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「ニノチカ」  
監督/ 評価/★★★★★ カテゴリー/ 恋愛
出演/グレタ・ガルボ、メルビン・ダグラス
受賞/
トーキー。
革命で貴族から没収した宝石を売却するためにパリに来たロシアの女性闘士ニノチカと、それが自分の宝石と知って奪還しようとする元ロシア貴族夫人のおかかえ弁護士のレオン伯爵との、イデオロギー、身分、そして敵味方という関係を超越した大恋愛。
裁判が、国家が、夫人が、二人を引き離そうとするが、愛の深さはそれを超える。
夢の世界に誘ってくれる2時間。ニノチカの部下で道化役のロシア下級役人たちもいい。ニノチカの思いを知った彼らの計らいで二人は再会を果たす。
堅物のニノチカが彼に出会って本来の女性を取り戻す過程がいい。
ガルボも美しいし、ダグラスもハンサム。
いい。本当にいい。



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「マタ・ハリ」 1931年 仏
監督/ 評価/★★★ カテゴリー/ 
出演/グレタ・ガルボ
受賞/
一次大戦下のパリ、ドイツの有能なスパイで歌手のマタ・ハリは、ロシアの将校アレクシスと恋に落ちる。アバンチュールの後、アレクシスは事故で失明、マタ・ハリは危険を冒して彼を見舞いに行き、逮捕される。裁判でアレクシスをかばったために銃殺刑を求刑されたマタ・ハリの許を、何も知らないアレクシスが訪ねる。そして、彼の愛で包まれながら、マタ・ハリは処刑場へと連行されて行く・・・。 





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