第51回定期演奏会

2009年6月7日(日)
13:30開場、14:00開演
茅ヶ崎市民文化会館大ホール
主催:茅ヶ崎交響楽団、(財)茅ヶ崎市文化振興財団

 指揮 井上 博文

チャイコフスキー 組曲「眠れる森の美女」
ブルックナー 交響曲第4番「ロマンティック」
アンコール バッハ「G線上のアリア」

    茅ヶ崎交響楽団は、創立25周年で「25年の歴史と新たな出発」を宣言しました。その新たな出発の第一歩として、第九演奏会をはさんで第51回の演奏会を開催します。人気の高いチャイコフスキー「眠りの森の美女」、なかなか聴けないブルックナー「ロマンティック」を演奏します。
    チャイコフスキー「眠りの森の美女」は、楽しさと悲しさを明確に伝え、作曲者の期待する情景をどこまで描き、聴衆に感じてもらえるかが課題です。
    ブルックナー「ロマンティック」は、なかなか聴けないだけでなく、アマチュア・オーケストラにとって難曲のひとつです。そして、この長い曲を聴衆の皆さんに飽きることなく聴いていだだくように演奏することが課題です。
    そして、これまで経験の少なかったこのようなプログラムをどのように仕上げることができるか。茅ヶ崎交響楽団の新たな出発を占う挑戦の第一歩となります。
    指揮者とともにじっくりと研究と練習に取り組みます。きっとご満足いただけるコンサートになると思います。お楽しみ下さい。     


<指揮>井上 博文  hirohumi INOUE

井上博文  1997年、桐朋学園大学音楽学部作曲理論学科に入学。作曲を専攻する。在学中より指揮の勉強を始め、2001年、東京芸術大学音楽学部指揮科に入学。2005年、同大学を卒業。これまでに指揮を松尾葉子、鈴木織衛の両氏に、作曲を西岡龍彦氏に、ピアノを香月修、花岡千春の両氏に師事。
 主な活動として、2003年9月、芸大奏楽堂にてオペレッタ『こうもり』を指揮。2004年6月、花岡千春ピアノリサイタルにてレイナルド・アーン作曲『エチュード・ラタン』の合唱部分を指揮。2005年7月からは劇団四季の指揮者としても活躍し、2007年3月まで『オペラ座の怪人』を指揮。さらに、同年6月から現在まで『ウィキッド』を指揮。『ウィキッド』ではレギュラーコンダクターとして活躍している。また、ロシアのサンクトペテルブルクで行われた国際指揮マスタークラスに過去3度参加。エンニオ・ニコトラ、アレキサンダー・ポリャニチコの両氏に師事。修了演奏会にてサンクトペテルブルク・アカデミー管弦楽団を指揮。さらに2009年2月には、スイスのルツェルンで行われたベルナルド・ハイティンク国際指揮マスタークラスに参加。この他、日本各地での演奏会、録音などで活躍している。

演奏曲目について

チャイコフスキー(1840-1893)組曲「眠りの森の美女」

sleeping beauty  「白鳥の湖」「くるみ割り人形」と並ぶ3大バレエのひとつ。1890年にマリインスキー劇場で初演された。
 17世紀、オーロラ姫はその命名式で悪の精に「16歳(20歳という版もある)の誕生日に指を針で刺して死ぬ」という呪いをかけられる。しかしリラの精の予言どおり、すべてが100年の眠りにつく。100年後デジレ王子の接吻で、姫をはじめすべてが目を覚まし、姫と王子の結婚式が華やかに行われる」という物語。題名は原語や英語を直訳すると「眠る美女」だが、日本語では「眠れる森の美女」や「眠りの森の美女」などロマンティックで想像力をかき立てられる題名に翻訳されている。
 組曲はチャイコフスキー自身によって選曲された。ストーリーの順番とは異なる。

第1曲 序奏とリラの精
 「姫が倒れた!」、オーロラ姫が16歳の誕生日に悪の精の呪いどおり指を針で刺して倒れるシーンで始まる。リラの精はハープに乗ったイングリッシュホルンで登場する。

第2曲 アダージョ:パ・ダクシオン〜バラのアダージョ
 16歳の誕生日の祝宴。オーロラ姫は求婚者の4人の王子と順に踊り、ばらの花を受け取る。バレエではオーロラ姫が初めて登場する城内の庭園のシーンのひとつ。

第3曲 パ・ド・カラクテール:「長靴を履いた猫と白い猫」
 オーロラ姫とデジレ王子の結婚式。招待客による色々な踊りの一つでユーモラスな音楽。

第4曲 パノラマ
 森の中。オーロラ姫が眠りについて100年目、リラの精がデジレ王子をオーロラ姫が眠る森の城に導く。バレエではこの後デジレ王子のキスによりオーロラ姫が目を覚ますシーンに続く。

第5曲 ワルツ
 16歳の誕生日の祝宴。最も有名なワルツ。娘たちが花を持って踊る。バレエではこの後オーロラ姫が指を針で刺して倒れるシーンになるが、組曲ではこの曲が最後。
(wikipedia、「ほんの ちょっと クラシック気分」、「オーケストラ・アンサンブル金沢を応援するページ」などを参考にし、一部引用しています。)

ブルックナー(1824-1896)  交響曲第4番「ロマンティック」(ノヴァーク版1878 -80)

 ブルックナーの同世代の作曲家としては、ワーグナー(1813-1883)、ブラームス(1833-1897)、チャイコフスキー(1840-1893)などがいる。後期ロマン派の作曲家として比較されるマーラーはこれよりやや後の年代(1860-1911)の作曲家だ。オーケストラの編成はブラームスの作品とほぼ同じ2管編成である。
 しかし、ワーグナーやブラームス、チャイコフスキーの作品に比べて必ずしもポピュラーとはいえない。その理由のひとつは曲の長さにあるのかもしれない。また、マーラーの作品と同様に聴き手にとって体力を要求される。
 その中でこの交響曲第4番「ロマンティック」は最も人気のある作品だ。おそらく彼の作品にしては「比較的短い」−−それでも70分近くかかる−−、「明るい」−−初めての長調の交響曲−−、「わかりやすい」−−構成のわかりやすさだけでなく、ブルックナーの交響曲のすべての要素が入っている−−、だからだろう。
 副題の「ロマンティック」は、作曲者自身によって付けられたと言われているが、弟子たちにこの作品の持つ標題的な性格を「ロマン的(ロマンティック)−−大自然の中で暮らす人間の生の営み」と説明したことから付けられた愛称であるとも言われている。

 第1楽章:「活発に、しかし速すぎずに。」
 弦のピアニッシモのトレモロ(原始霧と呼ばれている)に乗ってホルンによる明るく爽やかな主題で始まる。これは「ブルックナーの開始」と呼ばれる。ブルックナーは「完全な夜の静けさのもと、ラッパによる夜明けの合図」や「町の庁舎から一日の始まりを告げるホルン」と標題音楽のような描写をしている。
夜が明けるように盛り上がっていって金管楽器による「ブルックナーリズム」と呼ばれている2連音符と3連音符のつながり「ダンダン・ダダダ」のリズムを持った主題が表れる。「目覚めたリンツの町の門が開かれ,騎乗した騎士たちが野外へと繰り出す」とブルックナー自身が表現したように、兵士の誇りあるいは青春の息吹のような音楽を感じる。 次に表れるのは、鳥の鳴き声である。「ツィツィペー」とさえずるシジュウカラだそうだが日本の四十雀はこんな風に鳴いているだろうか。この鳴き声は全曲にわたって表れる。

 第2楽章:「歩くような速さで、しかしアレグロ(やや快速に)のように」
ブルックナーはこの楽章を「歌、祈り、セレナーデ」と表現している。静かにしかし力強く祈る人々を見るような気がする。この楽章の聴き所はビオラによる美しいメロディ。ビオラ奏者にとってたまらない瞬間だ。

 第3楽章:「活発に〜早すぎず、決して引きずらないように」
「ブルックナーリズム」を活用し、森へ向けて駆け抜ける狩人を表現した「狩りの音楽」だ。
中間部(トリオ)では「狩人たちの食事の時に演じられる舞曲」と言われる楽しげでゆったりした時間が楽しい。

 第4楽章:「活発に、しかし速すぎずに」
低弦のリズムの上でホルンとクラリネットの下降音型で始まる。これをブルックナー自身が「楽しく過ごした一日の後に突然降り始めた夜の驟雨を描いたものだ」と説明している。この楽章では、これまで出てきた主題やリズムなどがすべて凝縮されている。最後にホルンの分散和音と冒頭のメロディーで華やかに終わる。
(wikipedia、作曲家◎人と作品シリーズ「ブルックナー」根本一美著,音楽の友社、日本フィル第二公式サイトなどを参考にし、一部引用しています。)

   

ブルックナーの楽譜の不思議

 本日の演奏をお聴きいただいて、「CDで聴くのと少し違うぞ」と思われる方がいらっしゃると思います。もちろん、私たちの演奏のせいでもあるかもしれませんが、もう一つ、ブルックナーの交響曲には少しずつ内容の異なる複数の版があるのです。

 交響曲第4番の場合、まず、1874年に最初に書き上げられた「初稿(第一稿)」があります。「第2稿」は1878年〜80年に作られています。そして「第3稿」が 1889年に「初版」としてようやく出版されました。

 ところが、「第3稿」にはブルックナー自身のサインがないことから、「ブルックナーが正式に認めたものではない」、「信用できない」と世論が持ち上がりました。そこで、1936年に国際ブルックナー協会は1878 年〜80年の「第2稿」を「原典版」として出版しました。現在「ハース版」として使われている楽譜です。そして1889年に出版された「初版」が「改訂版」と呼ばれることになったのです。

 第2次大戦後、ハースの研究を引き継いだノヴァークによって「第2稿」をベースにした「ノヴァーク版第2稿」を1953年に出版し、「第1稿」をベースにした「ノヴァーク版第1稿」を1975年に出版したのです。さらに2004年には、コースヴェット校訂により「コースヴェット版第3稿」を出版しました。

 現在では、「ハース版」と「ノヴァーク版第2稿」がよく演奏されますが、ここまでのどの版も録音が残されています。ほかにもマーラーが改訂したものがあり、録音が残されています。

 本日、演奏するのは「ノヴァーク版第2稿」です。
 今後ブルックナーのCDコレクションや交響曲を聴くときには、確認してみて下さい。

チラシ・ポスター、プログラムをダウンロードできます。

チラシ・ポスター

プログラム 表面中面

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