茅ヶ崎交響楽団第48回定期演奏会

指揮 西村 友

2007年9月9日(日)
13:30開場、14:00開演
茅ヶ崎市民文化会館大ホール
主催:茅ヶ崎交響楽団
  (財)茅ヶ崎市文化振興財団

グリンカ 「ルスランとリュドミラ」序曲
ボロディン 「ダッタン人の踊り」
ベートーヴェン 交響曲第7番

(アンコール)ラフマニノフ 「ヴォカリース」

 今回は、人気のクラシックの名曲を取り上げました。「ルスランとリュドミラ」はオーケストラの手腕を見せる曲といわれています。「ダッタン人の踊り」では、魅力的なメロディーがたくさん出てきます。ベートーヴェン「交響曲第7番」はアニメやドラマの「のだめカンタービレ」で使われて最近有名になりましたが、明るい曲想で人気が高く、また最も交響曲らしいと言われているようです。
 タイプの異なる作品をひとつの演奏会で描き分けることも大きな挑戦です。
 指揮者とともにじっくりと研究と練習に取り組みます。きっとご満足いただけるコンサートになると思います。お楽しみ下さい。


<指揮>西村 友  you NISHIMURA
  鎌倉に生まれる。東京音楽大学器楽科に学んだ後に指揮に転向。作曲家・三枝成章氏主宰のメイ・コーポレーションでのアシスタントを経て本格的に指揮者としての活動を開始する。オーケストラを中心に指揮活動を続けるかたわら「ジャン・コクトー」「家なき子」「兵士の物語」「椿姫」「カルメン」等、ミュージカルやバレエ・オペラ等舞台音楽も多く手がける。1998年より9年にわたってロングランを続けている劇団四季「ライオン・キング」でも初演時より指揮を続けている。2006年には「グランド・ホテル」で指揮・編曲を担当し、演出家グレン・ヴァルフォードと初共演、好評を博す。劇団ひまわり「星の王子様」の作曲と指揮、T.M.Revolution西川貴教らと共演した「ハウトゥサクシード」の指揮等々、今年も舞台音楽への活動も活発である。また、指揮活動の合間を縫って作曲家としても精力的に作品を発表し続けている。
 2003年サンクトペテルブルグで行われたプロコフィエフ国際指揮者コンクール本選に選出され、同地にて得た知己によりサウスキャロライナ、リスボン等海外での活動も積極的に行っている。推薦によりエドゥアルド・マータ国際指揮者コンクールにも出場し、波に乗る若手指揮者の一人として注目されている。また国内の様々なアマチュア楽団との演奏会も時間の許す限り積極的に行っており、プロ・アマ関係無く音楽の素晴らしさを体中から放っている。
 指揮を紙谷一衛、故・松本紀久雄両氏に、ピアノを鈴木かおり、渡辺真知子両氏に、和声・作曲を糀場富美子、服部京子両氏に、楽器法を山本孝氏に師事。

演奏曲目について

グリンカ(1804-1857) 「ルスランとリュドミラ」序曲

  1842年にペテルブルクで初演された歌劇「ルスランとリュドミラ」はプーシキンの原作によるオペラで、これによりグリンカはロシア語オペラの確立に貢献した、と言われています。物語は、悪魔に誘拐されたキエフ大公の娘リュドミラを、彼女の恋人ルスランが、魔法使いの助けを借りながらも悪魔やライバルの求婚者から救い出し、最後に結ばれるというものです。そうした伝説の世界を東洋的で華やかに描き出しています。
 序曲ははつらつとした美しさと華やかさをたたえた曲です。テンポが非常に速いだけに難しく、「どれだけ早く演奏するかが楽しみだ」とオーケストラの試金石のようにも言われています。私たちの演奏でどれだけこの曲のすばらしさを味わっていただけるか、どうぞ楽しみにして下さい。

ボロディン(1833-1887)「ダッタン人の踊り」

  ロシアの作曲家ボロディンが作曲し1890年にペテルブルクで初演された歌劇「イーゴリ公」の第2幕の曲で、ボロディンの最も有名な曲のひとつ、クラシック音楽でも有数の人気曲です。
 ボロディンは、作曲家としてその道に秀でていたにもかかわらず、軍医と化学者として収入を得ており、非常に尊敬されていたと言われています。結果的に「日曜作曲家」を自称することになったといいます。
 物語は中世ロシアの叙事詩「イーゴリ軍記」を題材に、東スラブのイーゴリ公の勇壮な戦いを描いたもの。
 序曲は、「ダッタン人の娘の踊り」で始まる。そして、ゆったりとした序奏をはさみ、捕虜(奴隷)となった娘達が自分を雇用してもらえるように売り込むための「娘達の踊り」(これが有名なメロディ)と続き、勇壮な「男達の踊り」、そして「全員の踊り」「少年達と男達の踊り」「娘達と少年達の踊り」「少年達と男達の踊り」「全員の踊り」とめまぐるしくシーンが転換します。

ベートーヴェン(1770-1827) 交響曲第7番

  1813年にベートーヴェン自身の指揮でウイーンで初演されたこの曲は、9曲の交響曲のうちで最もリズミカルな作品で、明るく軽快な曲想から人気が高い。5番や6番での様々な試みの後に再び古典的な手法による交響曲に回帰した作品で、バランス感覚に優れた作品と言われています。その音響の明快さ、あらゆるパートに雄弁な役割を与えることから、演奏者にとっても楽しみが多い曲です。
 第1楽章:序奏がオーボエのソロで始まる。弦楽器による華麗な上昇音階で盛り上がり、助走とも言える軽快なリズムで木管楽器により導かれ、8分の6拍子の軽快なメロディーが表れ、盛り上がっていく。
 第2楽章:単純なリズムとメロディで淡々と奏でられるが、豊かな和声のせいか深く心にしみます。フルトヴェングラー/ベルリン・フィルによる戦時中ベルリン空襲下での録音(1943年)を聴くと、深いため息と強い祈りを感じました。今日はどのように聴こえるでしょうか。
 第3楽章:スケルツォと2回のトリオ。コーダにもトリオの一節が表れます。交響曲第9番と似ています。快活な主題がいろんな楽器を飛び回っています。対照的なトリオも意外なリズムを楽しませてもらえます。
 第4楽章:熱狂的なフィナーレ。おなかに響くような低音ときらきらと華やかな高音、うなるバイオリン、ほえるホルン、はじけるティンパニ。そのリズムが緩むことなく爽快に続き、最後まで駆け抜けていきます。



映像に見るクラシック音楽、聴き方一考
 序曲「ルスランとリュドミラ」は、「のだめカンタービレ」で、デシャン・オケのジャンが「並みいるライバルたちとの争いに勝利し、リュドミラの愛を勝ち取るルスラン。それはこの僕!!」と派手な指揮をしています。(残念ながら筆者(40代男)はそのシーンを見ていません。)
 そして、ベートーヴェン交響曲第7番「第1楽章」は、「のだめ・・」では、オープニング曲として使われて有名になりました。
 古くは、映画「愛と哀しみのボレロ」で、第二次世界大戦をはさんだヨーロッパのクラシックの音楽家や舞踏家、シャンソン歌手の人生の一端を描写した映画が思い出されます。ジョルジュ・ドン演ずるヌレエフのラヴェル「ボレロ」(茅ヶ崎交響楽団では2003年4月に演奏)の舞踏が圧巻ですが、ナチスのパリ占領下でベートーヴェン交響曲第7番「第4楽章」をバックにドイツ兵士の前で踊るジョルジュ・ドンの力強い姿を思い出します。
 また、「ダッタン人の踊り」はJR東海が奈良キャンペーンのCMで使われていたのが記憶に新しい。古都「奈良」のイメージが優雅なメロディに乗って、妙に納得した気がします。
 これまで茅ヶ崎交響楽団が演奏した曲では、ラフマニノフの交響曲第2番(2000年5月に演奏)の第2楽章が、そのロマンチックなメロディーが受けていくつかの民放ドラマの挿入曲やエンディングテーマに使われていました。そして、「のだめ・・」にも登場するラフマニノフの「ヴォカリース(無言歌)」は、いろんな歌手が歌っているだけでなく、CMなどにも使われました。皆さん、思い出してみて下さい。
 いろいろなところで使われている音楽を、あらためてオーケストラで聴いてみる−−クラシック音楽の楽しみ方のひとつかもしれません。



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