茅ヶ崎交響楽団第46回定期演奏会

指揮 吉住 典洋

2006年12月3日(日)
13:30開場、14:00開演
茅ヶ崎市民文化会館大ホール
主催:茅ヶ崎交響楽団、(財)茅ヶ崎市文化振興財団

ショスタコヴィッチ 「祝典序曲」
モーツァルト 交響曲第35番「ハフナー」
ブラームス 交響曲第2番

(アンコール)ブラームス ハンガリー舞曲第6番
(アンコール)ルロイ・アンダーソン 「そりすべり」

 今回は、じっくりと聴いていただけるクラシックの名曲を取り上げました。ショスタコヴィッチの生誕100年にちなんで「祝典序曲」、モーツァルトの生誕250年にちなんで交響曲第35番「ハフナー」を演奏します。ブラームス交響曲第2番は2度目の挑戦になります。どの曲も演奏者にとって曲の理解と精緻なアンサンブルを求められます。また、時代の異なる作曲家の作品をひとつの演奏会で描き分けることも大きな挑戦です。  指揮者とともにじっくりと研究と練習に取り組みます。きっとご満足いただけるコンサートになると思います。お楽しみ下さい。


<指揮>吉住 典洋  norihiro YOSHIZUMI

 1971年愛媛県今治市生まれ。大学在学中より指揮活動を開始、名古屋二期会において外山雄三氏のもとアシスタントとしての研鑽を積み、中川良平のTokyo Bach-Band、日生劇場オペラ公演など数々のアシスタント・コンダクターを務める。1999年名古屋市文化振興事業団主催「かるめん・じょーんず」(原作G.Bizet:Carmen)の最終日マチネ公演に急遽指揮を命ぜられピット・デビュー、好評を得た。以後「ヘンゼルとグレーテル」「フィガロの結婚」「オペラを作ろう『小さな煙突掃除屋さん』」などの舞台作品を指揮、コンサートではセントラル愛知交響楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団などのオーケストラ、またライナー・キュッヒル(ウィーン・フィル・コンサートマスター)、前橋汀子など国内外のソリストと共演する。  最近では2005年から劇団四季「オペラ座の怪人」ロングラン公演、06年には宮本亜門演出のミュージカル「Into The Woods」(新国立劇場)、関西フィルハーモニー管弦楽団で徳永英明のコンサートを指揮するなど活動の場を拡げている。  愛知県立芸術大学管打楽器コース卒業、研究生を経て同大学大学院音楽研究科修了、よんでん文化振興財団奨学生。現在同大学非常勤講師。

演奏曲目について

ショスタコーヴィッチ(1906-1975) 「祝典序曲」

 作曲の経緯は諸説あるようだが、1954年の第37回革命記念日のために旧ソビエトの党中央委員会から委嘱を受けて作曲されたと言われている。この年はスターリンが亡くなった翌年である。  トランペットが明るく華やかなファンファーレを繰り返し、これが堂々とした全奏になる。そしてホルンの軽快な伴奏に乗ってクラリネットによる馬が走り回っているような軽快で早い旋律があらわれる。中間部ではチェロとホルンでなつかしく優雅な旋律があらわれる。やがてファンファーレが全奏で演奏され、速度を速めながら華やかに終わる。  ソビエト国家の偉業を讃えた作品という解説が多いが、それ以上にショスタコーヴィチの晴れやかな心情を察することができるような気がする。生誕100年を記念するにふさわしい曲だ。

モーツァルト(1756-91)交響曲第35番「ハフナー」K.385

 1782年、28歳の時ウイーンで最も忙しい時期に作曲された。モーツァルトの生地ザルツブルクの貴族ハフナー家からの依頼に応えて作曲したセレナードを改作して交響曲にしたものである。モーツァルト自身の演奏会で初演し、その出来映えには作曲者自身が絶賛したと言われている。
 第1楽章の冒頭では全音符から華やかに2オクターブの跳躍と行進曲調のリズムからなり、祝祭の開始を告げる気分があふれている。
 第2楽章は貴族のサロンを思わせる美しい楽章である。管楽器は控えめで室内楽的なきめこまやかさが演出されている。
 第3楽章は中間部のオーボエとファゴットによる優雅な旋律が聴きどころ。
 第4楽章の冒頭ではヴァイオリンにより8小節テーマをピアノで軽快に演奏されたあと、突然フォルテになる。交響曲第31番「パリ」の第3楽章などモーツァルトがよく使う手であるが、驚きとともにその新鮮さがたまらない。ここから一気に祝祭的な雰囲気となり、盛り上がってゆく。生誕250年を記念するには最適な場面となる。

ブラームス(1833-97) 交響曲第2番ニ長調op.73

 20年近くかけて作曲した交響曲第1番を発表した後、1877年の夏、わずか数ヶ月のうちにこの交響曲を書き上げてしまった。1877年12月30日にウイーンで初演され、大成功を収めたと言われている。第1番とは対照的に伸び伸びとした解放感、あるいは自然を謳歌するような喜びといったものがあふれ、リラックスして聴ける作品である。しかしそこはブラームス、第1番に較べ緻密でメロディーの変化や多彩なリズムの活用など聴衆が楽しめる工夫は、演奏者にとって曲の理解や演奏者同士のコミュニケーションなど高い技術と訓練を強いる。私たちがどこまで実現できているか、楽しみにして下さい。

 第1楽章:

 冒頭のコントラバスとチェロによる3つの音による音型が全曲を統一する動機となっている。それに乗ってホルンが対旋律のような牧歌的なメロディーで応え木管がそれに続く。ヴァイオリンが冒頭の音型に基づく明るい旋律を歌ううち、チェロが落ち着いた感じのやや愁いを帯びた主題を奏する。ここではヴィオラがチェロより低い音程でメロディーを構成しているのがブラームスらしい。これらのメロディやリズムが様々に変化し繰り返される中で、トロンボーンとチューバの威嚇的な響きが次第に高まりクライマックスを築く。緊張が緩んだところで最初のメロディーが再現される。ホルンや弦楽器の愁いに満ちたメロディーの後、木管楽器があどけない旋律を演奏し、次第に弱くなって終わる。

 第2楽章:

 チェロが長調ながら物憂い表情のメロディーを演奏し、ファゴットがそれに絡む。ホルンの孤独な響きが表れ、木管楽器が重なり合う。中間部では木管楽器が切れ切れで複雑なリズムを持ったメロディーを始めるが、演奏するのと聴くのでは大違いの自然で楽しいメロディーだ。一瞬、劇的に高まる場面があるが、次第に静かになり、クラリネットのメロディーに抱かれるように終わる。

 第3楽章:

 チェロのピチカートに乗ってオーボエが吹く愛らしいメロディーで始まる。次に弦楽器による快活なメロディーに切り替わる。木管楽器との短い掛け合いが楽しい。この2つのメロディーが変化しながら交互に表れ、愛らしく静かに終わる。

 第4楽章:

 いきなり木々のざわめきに似た何かを予感させるような弦楽器のメロディーで始まる。直後に全管弦楽の爆発的な歓喜に変わる。力強く華やかな経過ののち、ヴァイオリンとヴィオラにより穏やかだが情熱を秘めたメロディーが始まる。次第に展開し強弱の対比や、よどむことなく一気に駆け抜けるスピード感が楽しい。 最後はトロンボーンやテューバが活躍し、息もつかせぬ盛り上がりを見せて歓喜のなかで何かを祝福するかのように終わる。  ご満足いただければ「ブラボー」で応えて下さい。

茅ヶ崎交響楽団



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