いよいよルリボシヤンマの季節が来た。

Shin Anamitsu


Nikon F5 + MF-28 / AF-S VR Nikkor ED 200mm F2.0G + TC-17U / SB-80DX

2006年8月13日

今年3回目の長野、先週は、ヨツボシトンボの独断場であったフィールドに、オオルリボシヤンマとルリボシヤンマの姿が現れてきた。
例年オオルリボシヤンマの産卵が盛んな池でも、待ちに待った産卵が始まっていた。
いよいよ季節到来って感じ。
昨年と比較すると、彼らの発生は少し遅い気がします。
そういえば、わが町のギンヤンマ君も、発生が遅かったなぁ。
しかし、初撮影にしてはなかなかのが撮れました。
特にオオルリボシヤンマは気に入ってます。
しかし、このトンボ達、非常に露出が難しいトンボです。
少しでもストロボ光が強く当ってしまうと、体の深〜い緑や、吸込まれそうな青い目の質感が落ちてしまいます。
従って、露出を切り詰める必要がありますが、0.3EV間違えると、アンダーになってしまいます。
難しいですねぇ。

午後2時、太陽に雲がかかりはじめたので、ルリボシヤンマの生息する池に速攻で移動。
待つ事30分。
やって来ました、ホバリング大好きなルリボシ君。
ホバリングの中に入ると、私の周りをホバリングしながら飛んでいます。
彼は平気で最短撮影距離内に入って来ます。
いやぁ、1年ぶりの再会。 これが楽しみで1年間を過ごしているようなものです。

高原では、キベリタテハを見かけたが、まだ昨年みたいにわんさかいる様ではない。
相変わらずLタテハが多く、珍しいところで、ルリタテハ・アカタテハを見かけた。
Cタテハも健在で、いまだにヒオドシがいるのにも驚いた。
コムラサキは見かけなかった。
あと、カラスアゲハは至る所で見かけ、これも珍しくジャコウアゲハを見かけた。
8月25日

ルリボシヤンマの季節本番、2週間ぶりにフィールドに到着。今回は気張って3日間の撮影予定です。
私に付き合ってくれた相棒(次男坊)は、40センチの大網を持って、準備万端です。(^^;;

午前中は、オオルリボシヤンマを狙ったのですが、いまいちでした。
池に到着すると、我が相棒が一振り! 『あっ!捕まえた!』 網の中にはオオルリのオスが・・・・
相棒の方は絶好調で、それからサクサクとオオルリを捕まえて行きます。
我が相棒も今年から小学生、腕も上達する訳ですね。(^^)
オオルリがホバった!と、レンズを向けたら、横で捕まえてます。(^^;;
羽音で彼らの居場所を察知しなさいと、親らしく手ほどきを・・・
当然、キャッチ&リリースですけどね。

結論から言いますと、今日は、ルリボシヤンマDAYでした。
天候は良かったのですが、比較的雲が多く、日が陰る時が多かったのも幸いし、
ルリボシヤンマが訪れる池に、午後0時から3時30分くらいまで、ルリボシヤンマがホバリング大会?を繰り広げてくれました。
池には6匹以上のオスが縄張り争いを繰り広げ、見事なホバリングを披露してくれます。
私はその中に入らせてもらい、たっぷり(フィルム5本)と撮影させてもらいました。
彼らは、平気で、AF-S VR Nikkor ED 200mm F2.0G + TC17U の最短撮影距離内に入って来ます。
従って、最短撮影距離の有利な、AF-S ED 300mm F4.0D を久々に使ってみたのですが、
やはりVRにすっかり馴染んだ腕は、ノンVRレンズに追従できませんでした。(^^;;
まぁ、すっかり鈍ってしまっているという事です。ハイ!
早々に、AF-S ED 300mm F4.0D を止め、AF-S VR Nikkor ED 200mm F2.0G + TC17Uで撮影しました。
いやはや、VRは素晴らしいですね。
撮影は、マニュアルフォーカスで行うのですが、フォーカシングのしやすさが、断然 AF-S VR Nikkor ED 200mm F2.0G なんです。
また、フォーカスメモリーボタン、結構便利です。

彼らが、最短撮影距離以内に入ってホバリングしてくれたら、自分が下がれば良いのです。
ルリボシ君は、それくらい余裕のホバリングを見せてくれます。
さらに近く、手に取る様な距離でホバリングしてくれたら、ファインダーを覗かずに、自分の目でその一瞬を感じれば良いのです。
いやぁ、ルリボシヤンマと、こうやって戯れている時間が、何とも言えない幸せなひと時です。


8月26日

天候は昨日と同じ様な感じであったのに、昨日賑わったルリボシヤンマのポイントは閑散としていました。
これが自然の不思議なんですね。
昨日あんなに賑わっていた池に、ルリボシヤンマがまったくいないのです。
気温?湿度?何かが違うのでしょう。
結局、夕方に2匹のルリボシがホバってくれただけで、撮影機会はほとんどありませんでした。
午前中のオオルリも、チャンスにめぐり会えなかった為、今日1日でフィルム1本の消化でした。
高原を散策すると、蝶達も減ってましたね。
エルタテハが少しいただけで、こちらも閑散といしていました。
昨年はキベリタテハが大繁殖していましたが、今年は例年通り、少し見かける程度ですね。
カラスアゲハは比較的飛んでいます。
結果的に、午前中にオオルリボシヤンマの集まる池だけが蜻蛉達で賑わい、その他の場所は、閑散としていました。


8月27日最終日

結果から話しますと、今日はオオルリボシヤンマDAYでした。
オオルリボシヤンマは、比較的ホバリングをしてくれない蜻蛉です。
しかし、今日は違っていました。
朝、フィールドに到着すると、4匹程度のオスが、場所を離してホバリングしています。
通常オオルリボシヤンマは、朝、ウォーミングアップをするみたいに、少しホバってくれるのですが、今日は、この状態が午前中ずっと続きました。
比較的風があったからでしょうか?
この様にいつまでもオオルリボシヤンマがホバリングするのを、私は初めて体験しました。
昨日は、ほとんどシャッターを押せなかったので、ここぞ!とばかり撮影(フィルム4本)させてもらいました。
午後からは、ルリボシヤンマの池で待機していたのですが、日が差している時間帯が多く、
また、ルリボシヤンマも池に来たり去ったりで、午後3時に切り上げ、帰宅しました。
まぁ、同じ様な写真ばかり量産しましたが、結果はどうでも良かったりします。
そう、ルリボシヤンマと、こうやって戯れている時間が、何とも言えない幸せなひと時なのです。
仕事場から離れ、本当に静かな場所に身を置くひと時。
静かと言っても、人工的な音がしない空間。
鳥の鳴き声や、草木が風になびく音や、蜻蛉の羽ばたく音は聞こえます。
夜は満点の星空。 最高の休日を過ごしました。


9月 2日3日

再び次男坊と二人で参上。
今週はオオルリボシヤンマの雄が、見事なホバリングを見せてくれました。
オオルリボシヤンマの雄がこんなにホバリングしたのは、初めての体験です。
今年は雄の数が多いのでしょうか?
池の湖畔、至る所で雄が縄張り、ホバリングを見せてくれます。
まぁ、縄張り争い飛行も、ひっきりなしに行っていますがね。
こういった状況は、ほぼ1日中、滞在中の2日間、続きました。


一方、ルリボシヤンマは、先週の大ホバリング大会は見られなかったものの、
ポイントに、ちょくちょくと、雄はやって来ていました。
先週は姿を見なかった、高原を散策すると、湧き水のポイントにもやって来ていました。

しかし、この時期頃から、ホバリングが低空で、雌を探すようにちょこまかと低空飛行する様になり、
あの優雅なビシッ!と決まる見事なホバリングがあまり観察できなくなります。
しかし、中には、まだまだ ビシッ!っとホバってくれる輩も健在ですよ。


9月 9日10日

再び次男坊と参上。
今回が最後かな?そんな気持ちでフィールドに立ちました。
明日、10日は、午後から松本で人と会う約束が・・・・撮影時間は1日半です。
先週と同様、この2日間も、オオルリボシヤンマがホバリングを見せてくれました。
従って、オオルリボシヤンマの飛翔を中心に撮影活動が進んで行きます。

先週露出に失敗した、空バックの写真も、今週は露出を修正し逃しません。(^^)
出来上がってきたポジを確認した結果、さすがにこの時期の雄は、羽根がボロボロになっている個体も多く、
先週から1週間、この様に縄張り争いを繰り広げていたら・・・・仕方ない事ですね。



Nikon F5 + MF-28 / AF-S VR Nikkor ED 200mm F2.0G + TC-17U / SB-80DX

ルリボシヤンマも、先週と同様に、湧き水のポイントを中心に撮影。
ルリボシの生息する池では、ちょこまかと飛び、撮影は困難でした。

といった感じで、この夏のルリボシは終わってしまいました。
最盛期の3週間、休みが取れて、天候も晴れて、言う事は無かったですね。
この夏を振り返ってみますと、8月の23日の大ホバリング大会1回でした。
ルリボシヤンマ&オオルリボシを撮影したのが、約800枚。
まぁ、添付の様な写真を大量に撮影したのですが・・・・
今年は露出を切り詰めていった分、昨年より適正が多かった様に感じます。