今年も、ルリボシヤンマ・オオルリボシヤンマに挑む

Shin Anamitsu




8月29日30日

本来なら1週間前に初日を迎えるはずであったが、諸事情により初日がずれ込んでしまった。
過去のデータを参考にすると、この場所でのこの時期は、ルリボシヤンマの最盛期。
オオルリボシヤンマは、9月頭から中旬のはずである。

結論から言うと、2日間ともルリボシヤンマの大ホバリング大会に遭遇し、楽しいひと時を過ごす事が出来ました。
ルリボシヤンマのホバリング大会に遭遇するのは3年ぶり。


オオルリボシに関しては、例年通り、メスの産卵ピークはまだ後の様で、それほど飛翔の撮影チャンスはありませんでしたが、
産卵シーンや、突然変異種(私はブルーアイと呼んでいる青色の強いメス)の産卵を、しっかり撮影できました。
デジタルの機動力は絶大で、今回2日間の撮影枚数は、1300枚前後である。
これを可能にした、Nikon D3 のレスポンスと、AF-S VR Nikkor 200mm F2.0G 、そして省エネで追従性能も素晴らしい SB-900 最強の道具って、感じます。
どれが欠けても、成り立たないかな。


過去に何度も紹介しています、青系の強いメス。
私は個人的に「ブルーアイ」と呼んでいます。
非常に綺麗なメスで、私も大好きですが、オスも好きな様で、茶系のメスより、オスにすぐに追いかけられています。
私のフィールドでは、年に3匹前後確認できたら良い方かな。


今年は珍しい写真も撮れました。
赤とんぼを捕獲したオスです。
通常は遠くへ飛び去ってしまうのに、珍しく湖畔で食事をしていた為、撮影に成功しました。
写真は、AF-S VR Nikkor 200mm の最短撮影距離での撮影です。

あまりにも逃げないので、AF-S VR Micro Nikkor 105mm にレンズ交換しようと、移動した瞬間に飛び去ってしまいました。
そう、甘くは行きませんね。





ルリボシヤンマのホバリング大会
湖面に影が出来るようになった、午後4時からはじまりました。
ルリボシヤンマは日が陰らないと、あまりホバリングはしてくれません。


ルリボシヤンマのホバリング大会は、レンズのピントを2.5mで記憶させ撮影しました。

蜻蛉の飛翔写真の場合、ピントが10センチ狂っていたら、ファインダーで像(蜻蛉の姿)を確認できませんので、
被写体にレンズを向け、ファインダーを見た時に、ある程度ピントが合っている必要があります。
従って、撮影待機時の待機ピントは非常に重要なのです。

要するに、レンズの待機ピントを2.5mにセットしたら、目測で2.5mであろう距離まで被写体に近づいて、距離感を合わせてカメラを構えるのです。
そして、チャンスは一瞬の為、レンズを被写体に向けた瞬間に、待機ピントより近いのか遠いのかを、ファインダーを覗く前に目測で理解しておく必要があります。

ルリボシヤンマやオオルリボシヤンマは、もう6年も撮影をしている被写体です。
3mの距離で撮影しても仕方ありません。
目標は最短撮影距離の1.9m前後での撮影です。



上の写真は、Web 用にリサイズしたので判りにくいですが、下の写真は少し大きめでリサイズしてみました。
ほぼ AF-S VR Nikkor 200mm の最短撮影距離での撮影ですが、ASA800でこの被写体深度。
ピント・露出がキッチリ合えば、フィルム時代では考えられない作品が撮れてしまいます。

この写真で、個人的にデジタルカメラの更なる可能性を感じました。
ルリボシヤンマの時期はもう終わりかもしれませんが、来年もまた再来年も、この種を撮影して行きたいと感じました。



高原を散策すると、お盆の時に沢山いたLタテハの姿は激減し、高原も秋が訪れ、すぐそこに冬も感じられ、非常に物悲しい感覚に陥ります。
この時期の高原はいつもこんな感じ。 この寂しさがまた、なんとなくいい感じなのですけどね。

9月4日

オオルリボシのフィールドは、池が干上がり気味。
今週もメスの個体数が少なく、まったく撮影が出来ない状態でした。

仕方ないので、赤蜻蛉の産卵を狙ってみました。

オオルリボシヤンマは、このまま冬に向かって、メスの個体数が増えないまま終わってしまうのか?

一方、ルリボシヤンマは、今週も個体数が多く、比較的ホバリングサービスしてくれましたので、半日、十分に楽しめました。

来週は、個体数も減るのかな?