専技試験受験体験記


 専門技術員試験を受験された諸先輩の体験記です。氏名および都道府県名は伏せてほしいという方がありましたので、番号でのみ表示させていただきます。


その1


>>共通課題(ウ)についてどのような事を書かれたのか教えて下さい。

97年8月の専技試験 共通課題(ウ)の設問

1 専門技術員は直接農業者に対して普及指導ができることになったが、そのような条件を踏まえて、農業者、改良普及員、専門技術員三者の関係についてどうあるべきか、あなたの考えを述べなさい。

2 あなたが取り組んだ農業・農村生活上の課題(普及・教育・研究・行政いずれでも可)の中の一つについて、取り組んだ理由と成果の要点を述べるとともに、その成果をえるに至った要因を挙げなさい。


上記のような設問だったのですが、

私の場合、果樹での受験をしました。

設問1について
 前段で、1992年の新政策の展開。農業改良助長法の改正。経営体の育成に触れて、次に、農業者と改良普及員の関係。改良普及員と専門技術員との関係、専門技術員としての関係機関(行政、試験研究機関)との連携普及員の活動支援、広域課題の解決などについて言及して、現場普及員単独では対応が困難な課題についての専門技術員とセットでの農業者(先進的経営体)や地域への課題解決支援活動の展開を説明しました。
 書き方は、見出しを付けて箇条書きふうに文章を展開しました。
最後に、普及員と専門技術員が広域課題として今年取り組んでいる「ピオーネ新梢の遅伸び防止対策」のための調査活動について農業者、改良普及員、専門技術員の分担している役割を具体的に説明しました。

設問2について
 自分の業績報告書(1600字で出願時に提出済み)の内容を一部修正して、試験研究機関での技術開発、青年農業者のプロジェクト活動での成功、農業所得の向上、新技術の地域への波及、産地の規模拡大に至ったことを記述しました。


 一昨年(ア)、(イ)をパスしていたので、今回は(ウ)だけの受験でした。
(ウ)の記述に際しては、できる限り客観的に(現地を知らない採点者でも容易にイメージ出来るように)表現するよう工夫しました。
 設問1については「21世紀への農業普及」(藤田康樹著、農文協)を通読してキーワードを押さえていたのが役立ちました。
 設問2については、専門技術員試験を受けるにあたって、地域課題解決にどの部分で普及が役割を担っているかを日頃から整理しておいたことが役立ちました。(自分の仕事を客観的に捉えて説明できる)課題解決に改良普及員個人でのワンマンプレーでの成功はないと思います。

 150分での文章の記述にいては、はじめ30分で文章の展開構想を下書き用紙に整理して着手。パーフェクトな記述を求めない。目標得点は65点。用紙は1枚白紙で残ってもパスできました。

 専門技術員試験は2−3年計画でパスしようと思っていれば、少しは気が楽です。文章の表現力は、この会議室で月に1度何かを決めて意見発表していればなんとか記述力は養成されるのではないでしょうか? 試験1週間前から鉛筆で文字を書くトレーニングは必要だと思います。

 

その2

 私は(その1)さんと同じようなことを書いたつもりでした。
 実際に、専技と普及員であった私と農家とで行ったキャベツの育苗の課題を例に挙げて書いたのですが、結果は不合格です。 時間的に不足があったので、当然と言えばそれまでですけど。 枚数は4枚目の半ばまで書きました。

 私は、今年はア・イ合格してから2回目の受験なので後がありません。 今年落ちたらもう受験するのを止めようかと想ってます。
 専技試験って、なぜ落ちたのか、どこが悪かったのかという理由と根拠がわからないので、実に面白くありません。

 ア・イ合格でウが不合格だと、「おまえは知識有るかもしれんけど普及員としてはスカや。出直してこいワレ。」って言われてるみたいです。
 普及員は全人格的に仕事が出来るのに、ウで不合格となるとその仕事も人格も全部否定されてみたいで、ものすごくイヤです。 おまけにどこが悪いのか当人にはわからないのですから、どうしようもありません。
 ウに合格した者がア・イを受験するような試験なら、こんなに気分の悪い事はないでしょうにね。

 こんな事書いているようじゃ、今年もやばいかな。 合格したいと想う反面、試験制度にたいする不満や不信がつのってきて仕方ないんです。

 2年前の受験では、ひどい腱鞘炎になって正月まで治りませんでした。 なんせ筆圧が高いもんで、アで5枚書いた時点でほぼ壊れてしまい、イも5枚書いたら完全に壊れて、ウは肩で書いてました。 こんな思いをするのはもうごめんだっ!

その3

 私は、1昨年ア・イ(野菜およびイモ類)には合格しているので、ウだけの受験でした。

 受験した人は既に承知でしょうが、今年のウは以下のような問題でした。
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共通課題
課題(ウ)
1,女性農業者の活動事例をあげ、男女共同参画の観点から、その活動を助長するためには、どのような配慮が必要か述べなさい。

2,あなたの地域(都道府県または活動地域)における農業・農村生活上の重要と思う課題を一つ取り上げ、その解決のために望まれる専門技術員の活動について具体的に述べなさい。
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 150分の手持ち時間です。 毎度のスタイルなんですが、20分間の間に全体の構成や展開、キーワード等をメモしていきます。 記述には、2題に各60分づつ使って、10分は事故処理の為の予備タイムです。

 内容の方ですが、もとより採点者は「プロ」なのですから相手の土俵で勝てるわけないです。 下手な理論展開はしないで現場主義で書いてやろうという方針です。
 枚数は、今年は4枚+5枚目の9割位書きました。 時間さえあればもっと書けるのですが、私の筆記速度では5枚で限界に近く、よっぽど調子良くても6枚でしょうね。

 「1」の方は、以前経営と技術の両面で関わった農家さんを例に挙げて、経営内部からの配慮と、外部からの物とに分けて書きましたが、時間的には厳しかったですね。 枚数は2枚半に少し欠ける程度でした
 家族協定や、普及の関わりを混ぜ込んで書いたのですが、最も書きたかった具体例を具体的に書こうとすればかえって抽象的になってしまうというジレンマに悩まされました(~~;{なんでやねん
 項目はざっと流して、一点を掘り下げた方が良かったかなと想います。

 「2」については、担い手不足の問題を上げて、助長法に沿って専技の直接指導や関係機関連携・調査研究・研修・普及員の指導・評価など、基本線+αで書いてみたのですが、やはり具体性に欠けてしまいました。 枚数は2枚半でした。
 「1」と同じテーマで書いた方が、時間の節約にもなるし掘り下げやすかったと想います。

 NETにいろいろ書いているので、それなりの記述力は出来ていたと想っているのですが、2年連続「ウ」で落ちていますので、内容は気に入られなかったのでしょう。
 採点者に気に入られるようなポイントを押さえてみようかと想い、著書を2冊読んだのですが、はっきり言って私には不快な本でした。
 で、受験前に少々悩んだのですが、結局は自分のスタイルを変えて答案を書くことはやめました。 ということは今年も不合格になる可能性は非常に高いですね。
 それでも、採点者に合わせて回答を書いて合格するより、自分を出して落ちた方がマシですから。

 ア・イは知識や経験を判断する物でしょうが、ウについては考え方やスタンスを判断する物だとおもいます。
 それを否定(=不合格)されても、意見の不一致です。 学者がダメだというのですから学問知識としてはダメなんでしょう。

 こんな考えを持つようでは、農業行政の一員としては不合格でしょうね。
 でも、もうそれでもいいやって想えるようになってきました。 なんせ、私は今普及員じゃないですから(^o^;

その4

 今日、専技試験の通知が来ました。結果は残念ながら不合格でしたが、ア、イは合格点に達していたとのことで、2カ年免除を手に入れました。

 アの環境の問題でミスっていて、今回は全滅かもしれないと思っていたので、一部合格ということで多少なりとも結果が出て、なんだかほっとしています。

 来年はウの合格を目指してがんばります。

ps
 合格された諸先輩方からは、ア、イ、ウは同じトーンでよいとアドバイスいただきましたが、私自身の感触では、ウは、ア、イよりももう少し内容的な深みとか、将来への方向性が見えるようにしないとダメかなという気がします。

その5

>> 今日、専技試験の通知が来ました。結果は残念ながら不合格でしたが、ア、イは
>>合格点に達していたとのことで、2カ年免除を手に入れました。
 わたしゃその2年をまるまる使ったのじゃぁ(~~; 難儀なこっちゃぁ。
 情報公開のご時世やさかい、採点の結果も教えて欲しいですわなぁ。 ギリギリで不合格なんか、箸にも棒にも掛からなかったんか全然わからん。
 特に(ウ)は人格否定されてみたいでこたえますね。 もう解放されたので昔話ですけど、思い出しても腹が立つ。

>> 合格された諸先輩方からは、ア、イ、ウは同じトーンでよいとアドバイスいただ
>>きましたが、私自身の感触では、ウは、ア、イよりももう少し内容的な深みとか、
>>将来への方向性が見えるようにしないとダメかなという気がします。

 去年の・・・・#*****で(ウ)受験レポートを書かせて貰いましたので、来年の参考にでもして下さいい。
 「具体的に論理立てて」が大事なんでしょうけど、これがなかなか(~~;
 この時は地を出して書いたら合格しましたので、(ウ)では学問的な知識を問う面は薄く、考え方やスタンスを問う問題だと思ってます。 実例を挙げて具体的に書くことに徹しようとしましたが、なかなか上手く書けませんでした。
 でも合格したんだから、それなりの水準には行ってたんでしょうね。


# 私はちゅうと、今回は1次合格でした(^^)v まずアカンと思ってたんやけどな
# 来年は「情報」でしょ?

その6

 私の場合、ウがダメだったのは準備不足+体力配分ミスという感じです。とにかく、アの1のミスをカバーしようとして初日に全体力を投入してしまったので、二日目はバテてしまって桝目を埋めるのがやっとという状態でした。(^_^;)

 それにしても一次突破はうらやましいなあ。来年こそがんばります。

その7

第2問は一応準備していた内容に近い物だったので しめしめと思ったのですが第1問で失敗 書き出しが 少々とんちんかんで 文脈もめちゃくちゃ

途中で 一枚を破棄 まるまる 
おかげで 楽勝と思った第2問が 時間オーバー

私は 来年のために 文章のまとめ方を(特に出だしを)勉強しなくては出だしの書き方でいつも悩むのですよね

来年は 専技試験の詮議の方法が少々変わるとの情報もありますがその真偽はどうなんでしょうね?

たぶん 来年も ア・イ・ウ全部を受けなければならないと思うので (;_;)



> なんともったいない。今回のような場合は、先に2問目を仕上げてからゆっく
>り第1問に取りかかる方が正解でしょうね。

今思えばそのとおりですね
試験当時は 第2問はあまりにもオオソドックスで 材料も揃っていたし

楽勝と思ったんですがね。

来年のために 文書の書き方まとめ方を勉強しなくてはと痛感しています。