ABIT  ST6E-RAID
 

 

 
ABITから登場した「ST6E-RAID」「ST6E」は,チップセットとしてBステップのIntel 815Eを搭載したマザーボードである。従来のCoppermineコアだけでなく,TualatinコアのPentium III もサポートしていて,真っ白な基板が特徴だ。
 

日本市場限定販売の白色マザー
 今回紹介する「ST6E-RAID」は,すでに発売されている「ST6-RAID」の姉妹品となる製品だ。ST6-RAIDではチップセットとしてグラフィックス非統合のIntel 815EP Bステップが採用されていたが,ST6E-RAIDでは,グラフィックス統合型のIntel 815E Bステップに変更されている。ST6-RAIDおよびST6は,ワールドワイドで出荷されているが,ST6E-RAIDおよびST6Eは,日本市場でのみ4000枚の限定販売となっている。マザーボードとしての基本性能は,ST6-RAID/ST6に内蔵グラフィックス機能が追加されたものだと思えばいいが,視覚的には大きな違いがある。写真を見れば一目瞭然だが,基板が白く塗られているのだ(ST6-RAID/ST6は通常の黄土色の基板を採用)。ST6E-RAIDでは,HighPoint製のUltra ATA/100対応RAIDコントローラ(HPT370)が実装されており,RAID 0,1,0+1を利用できる。また,RAIDコントローラが省かれたST6Eというモデルも用意されている。
 日本では,通常と異なる色のマザーボードが人気を集める傾向がある。各マザーボードベンダーから赤色,青色,紫色などさまざまな色のマザーボードが登場したが,白色の基板を採用したのはこの製品が初めてだ。もちろん,基板の表側だけでなく,裏側も白色で塗装されており,見た目にもかなりのインパクトがある。
 ST6E-RAID/ST6Eは,BステップのIntel 815Eを搭載しているため,従来のFC-PGA版Pentium III /Celeronだけでなく,Tualatinコアを採用したFC-PGA2版Pentium III もサポートしている。実際にL2キャッシュを512KB搭載したサーバー向けのPentium III -S/1.13GHzを装着してみたが,問題なく動作した。
 

CPUコア電圧やFSBクロックを自由に変更可能
 0.13μmプロセスルールで製造されるTualatinコアでは,従来のCoppermineコアよりもコア電圧が低くなっているため,設定できるコア電圧は1.05〜1.825Vと低電圧側にシフトしている。CPUコア電圧やFSBクロックは,ABIT独自のSoftMenu III の搭載によって柔軟に変更が可能。FSBクロックは50〜250MHzの間で1MHz刻みで設定できるので,オーバークロック派も満足できる。拡張スロットはAGP,PCI×5,PCI/CNR×1と拡張性も十分。また,オーディオコーデックとして,RealtekのALC200が実装されていて,AC’97準拠のサウンド機能を実現している。IDE RAIDコントローラを標準装備しているので,IDEインタフェースは4系統あり,最大8台までのIDEデバイスを接続可能だ。
 マザーボードとしての基本性能は高く,設定も柔軟に行えるので,初心者から中上級者まで幅広いユーザーにお勧めできる。中が透けて見えるトランスルーセントタイプのケースと組み合わせて使えば、個性的なマシンができ上がる。残念ながら限定品なので,入手する場合は早めに動く必要がある。
 

スペック
メーカーURL http://www.abit4u.jp/
マザーボードタイプ ATX
サイズ 305×240mm
チップセット Intel 815E Bステップ
BIOS AWARD
CPUタイプ Socket370
FSB 50〜250MHz(1MHz刻み)
PLL Realtek/RTM560-25
CPUコア電圧 1.05〜1.825V(0.025V刻み)
クロック倍率 自動設定
メモリスロット DIMM×3
最大メモリ容量 512MB
対応メモリ PC/100,PC133
拡張スロット AGP×1,PCI×5,PCI/CNR×1
オンボードI/Oコネクタ PS/2キーボード,PS/2マウス,パラレル,シリアル,ビデオ出力,USB×2,オーディオ端子(Mic-in/Line-in/Audio-out),ゲームポート
HDDモード Ultra ATA/100
その他のフィーチャー IDE RAID(HPT370)
製品リビジョン 1.0

 


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