ABIT  BX133-RAID
 

 

 

どこまで行くのかBXマザー
 インテルの最新チップセットIntel 815が出たが,発表からすでに長い時間が経ち,安定性,信頼性の面で定評のあるIntel 440BXマザーの愛好者は多い。チップセットの仕様としては,AGP 2X,Ultra ATA/33,FSB 100MHzと,最新チップセットと比べて見劣りする部分は多いが,同一条件ならばIntel 440BXはパフォーマンスにおいて十分最新製品に対抗できる実力を持っている。
 そんなIntel 440BXの最後の最後的なマザーボードが,今回紹介するBX133-RAIDだ。型番から容易に想像がつくとおり,この製品はPC133メモリとRAIDをサポートしている。本来Intel 440BXではメモリはPC/100までのサポートだが,この製品の場合はABITがPC133メモリでの動作を保証している。ちなみにCPUについてはFSB 100MHzのFC-PGA Pentium IIIとFSB 66MHzのPPGA/FC-PGA Celeronに対応である。
 RAID機能については,マザーボード上にオンボード搭載されている,High Point HPT370コントローラチップによって実現している。このチップは,RAID 0/1/0+1をサポート。しかも,Ultra ATA/100なので,Intel 440BXの弱点をしっかり補っている。

 

FSBは1MHz刻みで設定可能
 ボードの構成は,同社のSlot1のIntel 440BXマザーBE6-IIにほぼ準じている。Socket370になったため,それに伴って電源コネクタの位置が変更されたりしているが,スロットの構成やPLLの種類などの仕様はそのまま受け継いでいる。
 BE6-IIには,FSBを1MHz刻みで200MHzまで設定できるという大きな特徴があったが,これはBX133-RAIDでも同様。I/O電圧も3.2〜3.9Vの間で0.1V刻みで設定可能と,オーバークロックで遊びたいと考えているユーザーにはうってつけの仕様である。Socket370になったことに伴って,ボードの幅はBE6-IIより30mmほど広くなっているが,そのぶんSocket370周りはゆったりしている。これなら大きめのCPUクーラーを装着してもコンデンサなどと干渉することはないだろう。
 FSBの設定は,ボード上のディップスイッチでも行えるが,これだと設定できる範囲が限られてしまうので,通常はBIOSソフトメニューの「SoftMenu III」を使うことになる。SoftMenu IIIでの設定だが,BE6-IIのときと同様,FSBの設定欄で[Enter]キーを押すと設定できるクロックの一覧が表示されてその中から選択するタイプ。これだと希望のクロックに設定するために,カーソルキーを何度も押さなくてはならないので,数値をダイレクトに入力できる仕様にしてほしかった。
 

 

スペック
マザーボードタイプ ATX
サイズ 305×230mm
チップセット Intel 440BX
BIOS Award
CPUスロット/ソケット Socket370
FSB 66/ 75/ 83〜200MHz(1MHz刻み)
PLL(メーカー/型番) Realtek/RTM520-39D
CPUコア電圧 1.5Vベース:1.3〜1.75V(0.05V刻み)
1.65Vベース:1.3〜1.85V(0.05V刻み)
2.0Vベース:1.3〜2.1V(0.05V刻み)/2.2V/2.3V
I/O電圧 3.2〜3.9V(0.1V刻み)
メモリスロット DIMM×3
最大メモリ容量 768MB(256MB×3)
対応メモリ PC/66,PC/100,PC133 SDRAM
拡張スロット AGP×1,PCI×5,ISA×1
オンボードI/Oコネクタ PS/2キーボード,PS/2マウス,USB×2,シリアル×2,パラレル
HDDモード Ultra ATA/33(サウスブリッジ),Ultra ATA/100(High Point HPT370)
その他のフィーチャー Ultra ATA/100コントローラチップ(High Point HPT370)オンボード
製品リビジョン 1.0

 


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