第14話 時事問題




 ある晴れた初夏の昼下がりのことだった。
 私は、例によって、カセットデッキと辞書と出席簿を抱えて、教室にたどりつき、教卓にかばんをおろした時だった。

「先生!」

 リーダー格の学生が、張り切った声を出した。

「今日は、天気もいいし、サッカーをやろうと、みんなで決めたところなんです!ね、そうしましょう!!」
「サ、サッカー!?(@_@)」

 学生たちに押し切られ、その日の授業は突如、サッカーとなってしまった(爆)
 場所もちゃんと決まっていて、手際良く事務室でボールを借りている。う〜む、段取りの良いこと(笑)

「それじゃ、チームを決めよう。みな、二人組になってじゃんけんして・・」

 要領よく2チームに分かれ、適当な位置にかばんを積んで、ゴールポストを作っていく。
 ふむふむ、これだけの行動力があれば、ドイツ語なんてできなくても困らないよね(おいおい・・)などとぼんやり思っていたところに、

「人数足りないから、先生も入って下さいね(^^)」
「え゛っ、私も!!??(^◇^;)」

 参加するはめになってしまった!(爆)

 というわけで、試合開始。
 とても通常の授業中では見られないような(笑)集中力で、みな熱心にプレイしたのであった(笑)

 にわか選手(?)の私、やり付けてないもので、体が動かないのですよね〜(^^ゞ

「せんせ〜、手使っちゃダメ!(爆)」
 ひえ〜っ、ごめんなさい(;^^)

「いや、せんせ〜は、なにやってもいいよ(^^)」
 はい、どーも(^^ゞ

 二、三度、蹴らせてもらったりもした(爆)

「はいっ、センセ、前へ!」
 はいっ、こうですかっ!
(「みそっかす」の扱いも心得ているらしい(笑))

 サッカーのW杯予選リーグ、対クロアチア戦の前日のことであった。まあ、時事問題ということで・・(^^ゞ
(なんのこっちゃ(;^^))


(1998/07/10)