第2話 代返バトル




 授業を始める前には、出席を取る。
 いろいろな学生がいるもので、私語に熱中するあまり(!)自分の名前が呼ばれたのに気付かない学生もいたりする(^^;)

あるとき、出席を取り終え、私が黒板の方を向いたその瞬間、集団で脱走されたこともあった(爆)
もちろん授業が終わるときに、もう一度点呼をとったのであるが(笑)
(そのクラスは再履修組であったため、外せない実習かなんかと、かち合ったようである)

 たまに、「代返」に気付くことがある。つまり、とある学生の声が、さっき返事をした学生の声と、同じに聞こえるときがあるわけだ。
同じ方角から同じ声が聞こえると、いくらなんでもこれは代返かな、と気が付き、

「○○くん?ちょっと手を挙げて?」と言ってみると、

「はいっ」

と、机に突っ伏したまま返事をしている学生がいた。
なるほど、こっちが友達の分か、と理解した(笑)

 翌週は、その友達は、代返を頼まなかったようであるが、その次の週、やはり同じ方角から同じ声が聞こえてきた。
しかし、懸命に、声色を変えているふうであった(爆) ここまで来ると、ほとんどゲーム感覚である。


(1997/05/07)