- バスの他の乗客は3人だけだった。途中で全員下りてしまい終点一つ手前の「たたら山」バス停で下りた時は他の乗客はいなかった。空気が冷たかった。天気は良く青空が広がっていた。スパッツを付けて歩き出した。
- 橋を渡ったところが登山口だった。山の案内板は有るものの、標識は無かった。登山路が分からずうろうろしていると、民家の2階から50歳くらい女性が顔を出して登山道を教えてくれた。
- 果樹園を通り、送電線の下をくぐると、本格的な登りになった。杉の植林帯だった。しっかりしたトレースが有った。積雪は約10cmだった。
- 尾根出合では山頂とは反対側にもトレースが有った。休んでいると、70歳くらいの男性単独行者が山頂方面から下山してきて下りていった。
- 尾根の登りは急だった。滑らないよう注意しながら登った。やがて緩い坂になった。周囲は落葉樹の雑木林でミズナラが多かった。
- 山頂には小さな祠が有った。積雪は20-30cmだった。樹林であまり展望は良くなかった。木の間からが麓の雪景色が見えた。
- 山頂から先は稜線の緩い下りだった。ミズナラなどの落葉樹の雑木林で気持ちの良い道だった。一つピークを越え、登り返すと分岐に続いて殿ヶ武士山(とのがぶしやま)山頂に着いた。樹林で展望は無かった。錆びた山頂標識が木に取り付けられていた。山頂から先へのトレースは無かった。
- 殿ヶ武士山山頂手前の分岐に戻りトレースに従って下った。山頂直下のベンチを見送って、急坂を下って行くと林道に出た。
- 林道を下っていった。やがて果樹園に出て視界が開けた。西側の山々の展望が得られた。更に下ると舗装路に出た。約300m進むと標柱の向かいに送電鉄塔への登山道が有った。送電鉄塔に向かって急坂を登った。
- 登り着いた送電鉄塔25番からは岩手山が木の上に見えた。稜線を進みピークを一つ越えると、行きに登ってきた尾根出合に着いた。後は行きの道を快適に下ってバス停に戻った。
- バス停では歩き出しの時よりも青空が広がっていた。岩手山がきれいに見えた。少し風が強くなっていた。結局、この日、山中で会った登山者は一人だけだった。