- 二子玉川駅を出発した時は、まだ、朝も薄暗い時間で、空には満月を少し過ぎたばかりの月がくっきりと見えていた。駅から10分ほど歩いた兵庫島公園まで行って休憩し、朝食のパンを食べた。公園の広場には犬を離して散歩させている人が数人いた。
- 野川沿いに川の流れを見ながら上流へと歩き始めた。川面には首を縮めたアオサギが数羽じっとしていた。空気は冷たく、指先と足先が冷たさのため痛くなった。
- 次の休憩は世田谷区の次太夫堀(じだゆうぼり)公園でとった。公園の池にはカルガモが10匹ほど群れて泳いでいた。夏に見た時よりも多いくらいだった。見上げると木は葉を落とし、枝から枝へと飛ぶヒヨドリがよく見えた。
- 小田急線をくぐり、世田谷区の野川緑地広場で次の休憩をした。公園には霜柱が多かった。犬を散歩させている人が多かった。少し気温が上がって暖かくなってきた。
- 狛江市が野川に接する箇所では河床の工事をしていて、しばらく水が無かった。調布市に入り水が出て来ると川面には獲物を狙うコサギやダイサギがいた。カワウは水の中を泳ぎ回って獲物を探していた。調布市の菊野台三丁目緑地で小休止した。休憩後、京王線をくぐり、更にカルガモやマガモを見ながら川沿いに歩いて行った。調布市の農産物直売所で昼食用にパンとおからを買った。
- 三鷹市へ入っていくと、バードウォッチングの人も増えてきた。河原に下りて鳥を探している人も多くいた。しばらく進むと河原にいた10人ぐらいのバードウォッチャーが何やら興奮気味に対岸の草むらを見ていた。大きな望遠レンズ付きのカメラを持っている人もかまえていた。一体どんな鳥かしらと見ていると、「あっ、そっちに出てきた」と女性の声がしたかと思うと、ニワトリより一回り小さいクイナのような鳥がちょこちょこと歩いて出てきた。地味な茶色の鳥だった。もっときれいな鳥かと思って期待していたので拍子抜けした。バードウォッチングも極めれば、きっと楽しいのだろうと思った。
- やがて左岸に馬術場が見えてきた。この日は日曜日だったせいか、2頭の馬が乗馬の練習をしていた。右岸に渡り水車の前のあずまやで一休みした。
- 次の野川公園には家族連れが大勢休んでいた。テントも数張り有った。一つだけあいていたベンチに座り昼食休憩にした。少し風が吹いていた。昼食後は左岸に渡り国分寺崖線から湧き出る湧水を見学した。
- 野川公園からは水量も減り、水鳥も見られなくなった。西武多摩川線をくぐると武蔵野公園に着いた。家族連れや若者グループが遊んでいた。
- 更に野川沿いに進んで行った。小金井市の前原小学校で野川本流はいったん地下に入ってしまうので、左手の旧野川を歩いた。学校の先で再び本流脇の道になった。河原に下りて少しだけ河原を歩いた。小金井市から国分寺市に入るところで、川沿いの道は終わりになった。この先は住宅地の間を川が通っているので、右側に迂回して車道を歩いた。
- 最後に「おたかの道」と名付けられる小さな水流脇の小道を通ると、この日の目的地、野川源流のうちの一つ「おたかの道湧水園」に着いた。これで目標の野川スルーハイクが完了した。向かいのカフェ「おたカフェ」でイチゴのアイスクリームとコーヒーを注文し、疲れを癒やした。
- 休憩後、国分寺崖線からの湧水「真姿の池」を見学し、階段を登って国分寺崖線の上に出た。大勢の家族連れで賑わう国分寺公園を経由し、西国分寺駅まで歩いた。約1ヶ月ぶりに長い距離を歩いたため足の節々が痛くなっていた。