- 宿の客が少ないことも有り、車で林道入口の「スキー場入口」バス停まで送ってもらえることになった。宿出発時「昨日だいぶ雪が降ったので、登れないと思ったら連絡をくれれば迎えに行きますよ」と親切に言ってくれた。車で10分足らずで登山口に着いた。下車時に12時半頃下山すると伝えると、運転手から「下山時刻に確認のため連絡を入れますよ」と言われた。
- ワカン、スノーシューを付けて歩き出した。林道は除雪した跡が有るものの、前日からの新雪が約20cm積もっていた。快晴だった。青空と雪の白とのコントラストがきれいだった。目指すモラップ山が前方に見えた。
- 2回目の林道屈曲点に登り口の目印のピンクテープが付いていた。スノーシューのAさんを先頭に登り出した。最初は緩い登りだった。スキー場の跡地で若い木が多く生えていた。かすかなトレースの上を行くと、少しだけ踏み固められていて歩きやすかった。
- 少し急になったところで先頭を代わった。やがて木が無くなったところでトレースは見えなくなってしまった。見上げる雪の斜面になり膝までのラッセルになった。踏み込むたびに雪を踏み固めながら登った。すぐ上に見える稜線鞍部になかなか着かなかった。登りやすそうな鹿の足跡の付いた左寄りを進むと少し笹がうるさかった。
- 登り詰めると鞍部のわずかに山頂寄りに着いた。支笏湖と風不死岳、樽前山が目の前に見えた。すぐ下の鞍部には見落としたトレースが上がってきていた。時間が押していたのですぐに出発した。
- 鞍部からは緩い登りだった。鹿の足跡があちこちに有った。100mほど先には鹿の姿が見えた。
- やがて山頂の平坦地に着いた。どこが最高点かわかりにくかった。一番高そうな所まで登って山頂とした。樹林に囲まれ、すっきりした展望は得られなかった。
- 帰りは樹林の間に支笏湖を見ながらトレース上を鞍部まで快適に下った。鞍部からの急斜面もふかふかの雪で転んでも痛くないのでずんずん下った。行きの半分以下の時間で林道に着いた。ちょうどお昼になっていたので宿に無事下山した事を連絡した。「良かったです。また、お越し下さい」と言われた。林道を「スキー場入口」バス停まで歩きバスに乗って千歳市街へ戻った。この日は山中では誰にも会わなかった。
- 帰りの函館への特急は除雪作業の影響で1時間遅れだった。接続の新幹線は最終になってしまった。