- 今回は後日実施の地図読み勉強会の下見だった。良い天気だった。禾生(かせい)駅で下車したのは我々3人だけだった。国道の歩道橋の上から、これから登る九鬼山を確認した後、国道横の歩道を進んで行った。やがて標識に導かれ細い車道に入った。途中に水路の橋が有った。
- しばらく進むと愛宕神社に着いた。地形図を使いながら最初のコンパス合わせをした。ベアリング表にコンパスの角度、次の目標点までの標高差と距離を記入してから、登山道を登り始めた。右側は沢で、植林の事が多かった。左上に尾根の緩みを見たところで2回目のコンパス合わせをした。
- 更に登って行くと、池ノ山の尾根に合流した。紅葉がきれいだった。南風が暖かだった。11時を回っていたので早めのお昼にした。Aさんが入れてくれたドリップコーヒーをおいしくいただいた。
- 昼食後、再度コンパス合わせをした。ベアリング表への記入は省略し、方角と標高差の読み取りだけにした。紅葉のきれいな尾根を登って行った。
- やがて植林帯の急登になった。しばらく登ると尾根の緩みに着いた。再度コンパス合わせをした。その後は急登になった。山頂直下で4人組とすれ違った。「もう少しですよ。上のベンチ空けときましたから、ゆっくりして下さいね」と励まされた。山頂の肩に着くと富士山の見える場所が有った。富士山には雲がかかり、周囲の木も伸びていて、すっきりしない展望だった。
- 緩く20m程登ると山頂に着いた。誰もいなかった。南側の木の間に少し雲のかかった富士山が見えた。北側の展望は良く、大菩薩の山々が見えた。地図を取り出して山座同定をした。休憩後は、これから向う札金(さっかね)峠に向けコンパス合わをした。3人のコンパスも容易に一致してきた。
- 山頂からの下り始めはロープの付いた尾根の急坂だった。尾根が緩くなったところで左へ曲がり、斜面を横切る道へと進んで行った。所々にロープが付いていた。広い北尾根に出たところで一休みした。付近は紅葉がきれいだった。風が少し有った。
- 北尾根はなだらかで気持ち良く、紅葉がきれいだった。左へ進む下山路を分け、更に植林の稜線を進むと札金峠に着いた。峠からは西側に向う踏み跡の道だった。コンパス合わせを何度も繰り返したので、各自のコンパスの方角も合っていた。コンパスを見ながら進み、10分ほどで林道に出た。
- 小休止後、最後のコンパス合わせをしてから、林道をゆっくりと下った。未舗装路から舗装路に変わると平地に出た。後は水路脇の歩道を田野倉駅に向った。振り返ると九鬼山がきれいに見えた。
- この日は静かな山歩きだった。山中では7-8人の登山者と会っただけだった。