- エクラン国立公園のトレッキング初日は、グルノーブル南東のデューアルプにあるシャンボン・ダム(Barrage Du Chambon 1043m)から歩き出した。40分ほど登ると教会の有るきれいで小さな集落ミゾエン(Mizoën 1184m)に着いた。清潔なトイレ前のベンチで小休止した。ミゾエンからは山道に入った。谷の斜面を横切って進み、ダム湖を見ながら徐々に高度を上げて行った。Clots小屋(1540m)まで来ると本格的な登りになった。湧き水から直接流れ出す滝を横に見て更に登って行った。
- 勾配が緩くなり、一面のきれいなお花畑になると、やがてムテレ小屋(Mouterres 2250m)に着いた。古い建物の中はきれいに整備されていた。3€のホットワインを飲みながら休んでいると、食事時間になった。手作りソーセージ・キャベツ団子・ジャガイモを煮込んだ料理だった。おかわりしたホットワインを飲みながらおいしくいただいた。
- 二日目は快晴で、眺めの良い高原歩きだった。花々を楽しみながら登って行くと湖、ラック・ノワール(Lac Noire 2450m)に着いた。まだ時間が早く誰もいなかった。湖の反対側には氷河を抱き鋭く尖ったメイジュ峰(3983m)が美しかった。
- 下りは、岩の上のアイベックスや草原に見え隠れするマーモットを見ながら歩いた。動きの速い動物はウサギだった。オコジョに似た小動物も走り回っていた。
- 放牧地の牛の間を通り、最後にジグザグに急坂を下るとラ・グラーブ(La Grave 1472m)に着いた。観光案内所の立て看板には各種催し物案内に混ざり、一番上に「本日、ツールドフランスはガリビエ峠を越えます」と書かれていた。さすが自転車の盛んな国と思った。
- 40分ほど遅れてきたバスは、しばらく走るとツールドフランスのレースを終えた選手たちと次々すれ違った。喜んで見ていると、やがて観客の車による大渋滞にはまってしまった。どうやらバスルートとツールドフランスのコースは重複している様子だった。おかげでブリアンソン(Briançon)近くの宿に着いたときは19時を回っていた。オーナーから「遅いので今電話をしようと思っていた」と電話を見せながら言われてしまった。
- 翌日は鉄道、バス、タクシーを乗り継いでエクラン国立公園の中心地、ラ・シャペル・アン・ヴァルゴデマール村(La Chapelle-en-Valgaudémar 1087m)へ移動した。