- 初日は雨だった。レインウェアを着て登り始めた。滝沢登山口までは車道を近道する登山道が有った。ヤマツツジが咲きエゾハルゼミが鳴いていた。滝沢登山口からは急坂になった。雨は小降りになり汗を少しかいた。営林署の看板でようやく急坂が終わった。
- ブナ林の尾根にはタムシバやムシカリが咲いていた。水場は、まだ雪の下で水を汲む事はできなかった。水場の先で雪が出てきたので軽アイゼンを付けた。歩きやすくなった。高さ5m位の所に赤テープが下がっていた。視界が開けてくると行く手に小屋が見えてきた。
- 小屋の近くでは小屋番の女性が雪の上に目印のトラロープを設置していた。今日は用事でこのまま下るとの事だった。「ストーブで暖かにしてあります」と教えてくれた。
- 小屋ではストーブの暖かな自炊室で湿った服を乾かしながら夕食を作った。ツアーの女性3人組とガイド1人、女性単独行2人、小屋番と和気あいあいと談笑しながら夕食を取った。7時過ぎに部屋に戻って熟睡し、8時のランプの消灯にも気づかなかった。
- 翌朝は霧雨だった。ツアー組は中門岳は中止して会津駒ヶ岳山頂往復にしていた。余分な荷物を小屋に置き、ツアー組が山頂から戻ってきたのと入れ違いに出発した。
- 山頂手前で少し右に寄りすぎてしまい、最後は数分藪漕ぎして山頂に着いた。山頂付近は雪が溶けて地面が出ていた。小降りになったので中門岳に向かうことにした。
- 視界約30mの霧でコンパスを頼りに進んだ。中門岳標識から少し先が中門岳最高点だった。池塘と木道が雪の上に出ていた。霧が晴れ北側の山が一瞬見えた。
- 小屋への戻りは再び霧が濃くなりコンパスを確認しながら慎重に下った。小屋に着く頃に再び明るくなり鳥が鳴き出した。
- 小屋に戻り荷物を回収してお礼の挨拶をし、往路を下った。最初は霧だった。前日に張られたトラロープのおかげで正しい方向に歩く事ができた。数人の登山者とすれ違った。霧は登山道の雪がなくなった頃にようやく晴れてきた。水場の手前で軽アイゼンを外した。
- 水場では「用事が有るので今日は下山する」と言う小屋管番に抜かされた。 登山口近くでは、にわか雨が降ってきた。結局、二日間ともすっきりしない天気だった。
- 最後は道の駅に寄り、檜枝岐村のマイタケとイワナの天丼を食べて締めくくった。