- 高島トレイル三日目は、風もやみ穏やかな天気だった。大御影山(おおみかげやま)の南側、930m台地に張ったテントは乾いていた。明るくなるとすぐに出発した。
- 20分ほど登ると大御影山山頂だった。ちょうど琵琶湖の方角から朝日が昇って来るところだった。周囲の山々が赤く染まりきれいだった。気温はまだ低く手が冷たくなった。
- 大御影山からはブナ林の下りになった。黄葉がきれいだった。左手に目指す三重嶽が見えた。やがて登り坂になった。若狭湾が見えた。
- 三重嶽分岐で南へ向かう道に入ると少し分かりにくくなった。今までよりも通る人が少ない様子だった。高島トレイルのテープに従って歩いて行った。朝日がまぶしかった。
- 三重嶽に向け、次第に登って行った。登るに従いブナ林から潅木の疎林に変わっていった。最後の登りになると眺めが良くなった。やがて平坦な三重嶽山頂部に着いた。平坦すぎてどこが山頂か分かりにくかった。地図を確認しながら反時計回りに稜線を回っていくと、潅木に囲まれた山頂に着いた。潅木越しに琵琶湖と若狭湾が見えた。コーヒーを飲んでのんびりとくつろいだ。
- 三重嶽からの下り始めで、尾根への入り口を間違えて10分近くロスしてしまった。尾根の下りは潅木帯からブナ林へと変わっていった。風が気持ちよかった。855m峰からは緩い下りになり歩きやすくなった。小さな池が有った。カエデの紅葉もきれいだった。
- 武奈ヶ嶽への登りは最後に潅木帯になって眺めが良くなった。琵琶湖と若狭湾が見えた。勾配が緩くなってから山頂までが少し長かった。
- 武奈ヶ嶽からの下りは狭くて急な尾根だった。ロープが付いていた。急な下りが終わり登り返すと620m峰に着いた。風が涼しかった。
- 620m峰からの下り始めで少し迷った。GPSを使って確認しながら下った。330m地点を過ぎると分水嶺上を忠実に進む道になった。普通の登山道ならすんなり登山口に下るところを、わざわざ登り返す所が多かった。気分的にもつらかった。食べ物も少なくなったのでチョコレートや飴を節約しながら食べた。最後に谷沿いになり目的地の水坂(みさか)峠に無事下山してほっとした。保坂(ほうさか)バス停まで歩き、今回の山行を終了した。
- 結局、三日目は山中では誰にも会わなかった。これで今回は高島トレイルの約半分を歩くことができた。