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酔 い 話 |
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「利いた風なことを云ふつもりもないが、たつた一つ、これだけは僕にも分る、というのは、これから寒に入つて、夜半の酔ひ醒めの水だ。永い間の習慣で、一年中僕の枕もとには鉄瓶が置いてあるが、寒夜、鉄瓶の口から直かに通す水の味は、まつたく天下一品といつてよく、この水をたのしむためになら、どんな深酒も後悔することはない。
鉄瓶に汲みこんだ水は、寒に入ると真にきめが細かくなり、なんとも云ひがたいあまみを持つ。寒が明けると、たちまち粗くなるから、この味覚もごく細かい期間のことである。」
「自分勝手」(あまカラ)永井龍男
「私は酒が好きで飲むのではない」「?」「いや、酔いざめの水が旨いので・・・」 酒鏡 芝田晩成
酔いざめの水千両と値がきまり
酔醒めの水の味下戸知らず 古川柳
酔いざめの水のうまさ、これは、「旨い」でなく「甘(うま)い」という字がぴったりであるということはだれでも実感があることと思います。
それほどにうまきかとひとのとへば なににたとへんこのみずのあじ 糖作
割りばしが、木材伐採という環境破壊の一因かどうかという論争は、端材が使用されているということで一応の決着を見たようです。しかし、塗り箸を使うということもそれを洗う水と排水の問題が出てきたり、一方、割りばしはゴミになるという問題もありますので、中々その得失を論じるのは難しいようです。その割りばしが、江戸時代は、酒樽からかなりの割合で作られていたようです。確かに1年間に180万個飲み干されたという酒樽は灘へ戻って再利用されたばかりでなく、色々なこと(たとえば醤油樽)に使用されていたようです。脂分の強い鰻丼には、使い捨ての当時で言う「引き裂き箸」といわれていた、酒樽から作られた割りばしが使用されていたといいます。江戸は、ロウソクのたれたロウまで売買されていたリサイクル社会だっただけに、使い捨ての割りばしもさらに次の利用法があったのでしょう。
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