9月30日

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シドニー五輪
男子サッカー決勝、陸上女子10000mなど

 この日、午前中に行われたサッカー決勝。カメルーンは、開始わずか2分、優勝候補のスペインのシャビに先制点を許す。1点のビハインドで迎えた後半もまた同じく2分で追加点を許し、試合を決められたかに見えた。
 しかし、後半8分、JリーグG大阪で活躍し現在はパルマに在籍するエムボマが放ったシュートがスペインのアマヤに当たって、これがオウンゴールとなり2-1。さらにたたみかけるような攻撃が続いて5分後の13分にはエトオが同点ゴールを決める。試合はそのままゴールデンゴール(Vゴール)方式の延長戦に突入するが、ファールを連続したスペインが25分にガブリがレッドカードで退場。また2枚目のイエローカードを受けたホセマリが退場。9人となり、カメルーンは優位となる。
 しかし延長は、守備を徹底させたスペインに対して、カメルーンは猛攻をかけるが攻疲れの状態となり、そのままPK戦に。
 カメルーンは全員が決め、スペインはアマヤが外したためにPK勝ちを収めて、同国では史上初の金メダルを獲得した(これまで銀1、銅1)。

カメルーン、アコノ監督「まさに歴史的な勝利だ。ここまで長い間、わが国、わがサッカーの時代を築いてここにたどりついた。理想的な試合だった。前半速い段階に得点されて、追加点をされても、自分たちのほうが多くの時間を残している、とハーフタイムに言った。選手はその通り、諦めずによくやったと思う。スペインはすばらしいチームで、勝てたことは運が大きかった」

スペイン、ルイス監督「非常にがっかりしているが、それはきょうだけの話だ。この大会を通じて私たちは非常にいい戦いをし、さらにいいチームになったのだから、きょうは胸を張って銀メダルを受け取りたい。ハーフタイムには、もちろん選手に、カメルーンの後半はかなりの勢いで来るだろう、と話していた。彼らは予想以上にすばらしかった」


 午後には陸上競技、女子10000メートル決勝が行われ川上優子(沖電気宮崎)、高橋千恵美(日本ケミコン)、弘山晴美(資生堂)の3人が入賞を狙ったが、五輪レコードとなった速いペースについていけず入賞は逃した。また、男子400メートルリレーの決勝では第三走者の末続慎吾がレース途中、足が肉離れを起こしてしまったが執念でメダルをつなぎ、バルセロナ五輪以来の6位入賞を果たした。

女子10000メートルで10位と健闘した川上「ペースもラップも見ていない、できるだけ無理をしないように一人ずつ拾っていこうと思った。落ちることを必死で我慢した。やっと世界の流れに乗れた気がする」

15位の高橋「調子は悪くなかった。初めての周回遅れです。世界の強さはシミジミ感じました」

最下位の弘山「世界のスピードは、記録以上の加速ぶりでした。精一杯ですし、これで次の目標もはっきりした。マラソンで日本最高を作る」

男子5000メートル最下位の高岡寿成(鐘紡)「チャンスがあるかと思ったけれど、ダメだった。せっかく狙えるチャンスでした。でも五輪で75周(一万メートルの予選と決勝、五千の予選、決勝の合計)したかいはあった。今後はマラソンを狙う」(21日長男が誕生。名前は環伍=五輪の意味か?)

●本日の選手コメント、コラム等はsportsnavi.comの
「Masujima Stadium出張版」に随時掲載予定です。

◆シドニー五輪特別企画◆
杉山茂樹の

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