No99・・・足をつっぱらない

保健所、保健センターな どの6ヵ月健診で、よくお 母さんから相談されるもの の一つに「うちの子、だっ こしても、足をぜんぜん突 っ張ろうとしないんです。」 とか「足をピョンピョンさ せないんですけど、だいじ ょうぷでしょうか?」とか があります。これが1歳近 くなると「立とうとしない んです。」に変わります。 これは、両腋を支えてだ っこして立たそうとしても 膝や床に足をつこうとしな い状態を言います。実際に は、股関節をまげて膝をピ ンと伸ばした状態で足を挙 げるタイプと、股関節と膝 関節の両方を曲げて、自分 の体重がかかるとしゃがみ 込む型をとるタイプの2種 類があります。どちらの場合も、1か月 後に診た時には解決してい ることが多いのですが、健 康診断の頃が丁度生理的筋 トーヌス(筋肉の緊張度) が低下している時期に当た った為と考えられます。こ の生理的筋トーヌス低下の 時期は、赤ちゃんが立って 歩くまでに誰もが2回経験 しているものなのです。し かし、この期問は個人差が あって、誰も気付かないほ ど短く過ぎる子どもと、両 親を心配させるほど充分に 長い期間低緊張が続く子ど もがいます。この生理的筋 トーヌスが低下している時 は、生後4か月前後と9か 月前後が多いとされていま すが、これも個人様々で2 回目の筋トーヌス低下期が 1歳過ぎにやっと訪れるお 子さんもおられます。周り を心配させたコーとうとし なかった子」もしばらくす るとつかまり立ちし、すぐ に伝い歩きをしだします。 こういったお子さんのほと んどは、歩行開始が1歳3 か月までの正常範囲である ことが多いものです。”.足を突っ張らない”だけ でなく、お腹の中にいる時 あまり胎動を感じなかっ た。首のすわりが悪く抱く とグラグラする。背中を丸 めて手をつかないとお座り が出来ない。おむつを代え る時に股関節がカクカクす る。などの症状が併せてあ るならば、一度小児神経の 専門医師に相談されると良 いと思います。