体温計には昔からある水銀体温計、今盛んに使われているデジタル式電子体温計その他額（おでこ）に貼って色の変化でみる簡便式のものなどがありますが、水銀体温計か電子体温計を用いるのがよいです。測り方にも口の中、首にはさむ、腋窩（わきの下）、直腸（肛門）で行う方法があります。ご家庭ではわきの下で測るのが安全で正確に体温を測れますからその方法を習慣づけていきましょう。 熱を測るとき、先ずわきの下の汗を拭いて、子どもをひざの上に抱くか添い寝をして体温計の先端部がわきの下（ 守）の真中に当るように水平よりやや下にむけてはさみ、
肘を曲げて腕を体（躯幹）に密着させてわきの下がちゃんと閉じる様にします。体温計の値が一定になるのには約10分かかりますが、でも少なくとも5分はさんで下さい。その間じっと静かにしていることは子どもにとっては苦痛です。無理に押えつけたりしないで抱っ子のときはお母さんの抱きかかえた方の手で、添い寝のときは腕枕をして、その手で子どもの腕を押え他方の手で背中かおしりの辺りを「よしよし」と軽くたたいてあやし、子どもの顔を「大丈夫よ」とやさしい笑顔でみてあげて下さい。その間に顔色、表情、食欲はどうだったか、吐き気はないか、便はどうだったか等を思い浮べながら子どもの様子を観察して下さい。 幼児は大人と違って体温の変動が大きいです。35・5℃〜37・5℃が正常範囲とされています。一日の中でも朝と夕方、寝ているときと動き廻った後、食事、入浴、衣服更に気温、室温によっても影響を受けます。我子が元気で機嫌のよい時、体温を測ってどの範囲にあるのか知っておくことは大切なことです。機嫌のよい時練習しておけばいざと云うとき困りません。