のはなし


みるみる

皆さんは初対面の人と会ったとき、一番最初にどこに目がいくでしょうか?
顔とか目とかいう方が多いと思いますが、(なかには胸とか尻なんつう人もいらっしゃると思いますけど…)(^_^)
私は職業柄、毎日何人かの患者さんの歯の色を見たりしているので、初対面の人の口に、目がいってしまいます。
電車の中で、前の席の人の口をジーッと見つめていて変な顔されたことしばしば。
まぁいわゆる職業病ってやつかもしれないですが、こんな状態ですから自然とクワガタの口もとにも興味が湧いたのですね。
口と言っても、脊椎動物と違って顎関節が無いですから、大抵オレンジ色のビラビラが頭の
真ん中から出たりひっこんだりっていう認識しか無いですよね?
たいてい大図鑑などをみても、羽の側からの写真のみで、頭循に隠れてたりして、あまり口は気づかないものです。
が、ひっくり返してよ〜く口を見てみましょう。又、餌を与えてよ〜く観察してみましょう。
初めて気づく方も多いと思いますが、いろいろな口があるんですよ〜(^_^)
でも、学術的なことにはぜ〜んぜん関係なく書いてますので、かる〜く読み流してね。(^_^)


尚、海外のクワガタは、全て標本です。



うちのミニミニオオクワ38ミリです。
まぁ普通クワガタの口というとこんな感じを思いうかべますよね。
大顎の真ん中にあって、頭循の下の中央から、こう2つに分かれているようなオレンジのビラビラなやつ。
こいつを餌に向かって、せいぜい数ミリのばして食事しているわけです。

ところがおもいっきり口を伸ばすと…

これはアンタエウスを海外で撮ったものですが、
なんと!2本じゃないんですね。
おもいっきり伸ばすと、長い口の間にも短い口があるんです。
これも食物摂取に使っているようです。

こんなクワガタの場合はどうでしょうか?
これはネブトですね。
なにか大顎のところに、よけいな斧がついてますが…(^_^)

おおっと!中央にはないぞ!
大顎の付け根あたりに2つに別れてるんだぁ!
ネブトはこんな感じみたいですね。
こいつが出たりひっこんだりするわけですね。
これは大抵の種類で真ん中にあるものが、1つづつ分かれているのかな?
おもいっきり伸ばしたらどんなんかなぁ?
ところでクシゲヒラタ(タウルスヒラタ)なんかは大顎の内側に
オレンジの毛が生えていますが、まさかあの毛も食物摂取に使えるんじゃないだろーなぁ?
誰か知ってます?
ネブトの場合は口が、なんだか、ワキ毛みたいだねぇ(^o^)

 

頭循のデカサで有名なプラネット君の口は…

なんだ!わりにノーマルなのね。
ミヤマやノコギリなどはわりとノーマルみたいです。

んでは変わってるのっていいますと、やはりツヤ系ですよ。

このゾンメルツヤなど、なぜかほとんど口を伸ばしません。
なぜかというと…

おおおっ!これはびっくり!
まるでタワシじゃないですか!
最初から面積が広くなってたんですね
納得!

まだまだいろいろな種類を観察したら、もっとそのクワガタの生活場所や食性に新しい発見があるかも知れません。
ぜひあなたも、口を観察してみたら、いかがですか?

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