98年静岡産オオクワガタ採集−その2(番外編) by George,H




■今年も又クワ馬鹿諸氏待望のシーズンがやってきました。
 この時期になると落ち着かず、週末の天気が気になるのは私だけでしょうか?
 そう、そこのあなた!!あなたに聞いているのですよ!!
 嫁さんの顔色伺って、なんとか採集に行こうと考えていますね〜
 それなら私と同じだ〜、ガッハッハッハ〜。

 今回は昨年採集した静岡産オオクワガタ採集の続編を記させていただきます。
 (前編については、まちかねさんの提示版97年9月22日、
 静岡大採集計画−−−結果報告(サブタイトル採った・飲んだ・NULLった!!)
 もしくはわたしのホームページを参照して下さい。)

 *尚採集時については夜間の為、写真等の撮影は後日行っております。(一応写
 したんだけど、何が何だかよくわからんのです。すんません!!)



■採集日 平成10年5月10日 午後7:20
 前日の土曜日から連絡を取り合い、翌日決行で
 集合となる。先週まで二股に分かれていたクヌギ
 は、いつの間にか伐採されており、残念でなら
 ない。
  写真では平坦に見えるが、この木の向こう30
 cmは崖になっており、昨年は確かこの木にロー
 プを縛り吊されたけなぁ〜と嫌な記憶が蘇る。
 おぉぉ〜こわ〜クワバラ・クワバラ!!
 後日撮影の為、伐採した農家の人に尋ねると
 伐採した木は、道路上へ枝がもたれ掛かってし
 まい、通行の邪魔(トラック等の)になる為やっ
 たらしい。たぶん幼虫の何匹かは・・・・・・・・☆に!!
 それにしても、台場クヌギもないこの地に何故?
  メンバーの疑問はいつもここから始まるのだが、
 今回のメンバーは、私と、先生(歯医者)、大学の
 後輩、特に先生とは高校からの先輩後輩の中
 で、クワガタ道の探求は日頃から余念がない。



■10分もしないうちに1ペアゲット!!
 ♂33.9mm♀30.7mm ♂は小歯で下記に画像
 をアップしています。 ♀は現在産卵モードへ
 突入か?産卵材の中に穴掘って出てきません。
 そんなもんで、画像は勘弁してね!!
  後日この洞から、中歯の♂2匹を採集しており
 ます。いずれも50mm前後ですが・・・・・
■下の画像の絡みの部分。
 昼間はカナブン夜間は?
 トラップ用のエサとしてバナナを置けば、ちゃっ
 かりもののダンゴ虫が!!・・・・・・・
  先生が隣の洞から出している間、我々はこの
 木を、最初ヒラタかと思い(ケツの部分しか見え
 なかった)引きずり出すと、♂中歯の47.9mmを
 ゲット。(下記に画像アップ)



■カワラびっしりの部分消滅、がっかり!!
 カワラがびっしりとまわっていただけに、本当に
 残念でならない。伐採前、上部はキツツキ?だ
 と思うのだが、きれいに丸く穴があけられており
 ひょっとすると幼虫はエサとして喰われているか
 も知れない。
■後日(5月13日ズル休みを決め込み再採集、
 既に身内の多くがこの為に犠牲となって危篤も
 しくは亡くなった事になっている)
 ♂中歯47.4mm、♂中歯40.5mm
 ♀30.4mmをゲットしている。上部以外は生木
 状態で、あまりいい状態ではない。



■上記絡み部分の裏側
 昨年はこの裏の部分にスズメ蜂の大群が樹液
 を求めてたかっており、オオクワの採れない腹
 いせから、パンパンと素手で木をドツキ、何十匹
 と潰して☆にしました。
 (スズメ蜂はエサ等を補食している時、注意が
 そちらに行き潰しやすいです。
 注意:馬鹿のやっていることですから、よい子の
 皆さんはくれぐれも真似をしないように!!)
■左記の木の下の部分(平坦に見えますが完全
 な崖で踏み外せば、間違いなく☆になります。)
  今回はじゃんけんやアミダはやらず、大学の
 先輩後輩という至って簡単な又矛盾した理由から
 一番下の後輩が行くことに、『なぁ〜に、大した
 こと無いだろう』なんて思っている、あぁーた!!雑木
 があるからそうは見えないものの、無ければ完
 全にバンジー状態なのです。
  吊された後輩は、ちょっと上げて下さいと冷静
 な声で、得意げな顔から開いた手を見ると、なん
 と今回一番大きな♂中歯49.3mmをゲット。(下
 記画像アップ)後日この木より、♂1匹♀1匹が
 採集され、この勢いで行くと必ずや誰かがこの
 崖から落ちる日も近い。



■崖手前側部分
 写真の中央向こうに、民家が見え高台であるこ
 とはご理解いただけると思います。(下をとっても
 雑木だらけで、平坦に写ってしまう為)
■崖部分
 採集した木の裏側で、この下にも崖が続くので
 すが、どおです皆さん!!いっぺん吊されてみます?



■駿河湾を向こうに望むいいところなんです。  ■後日採集の際に用意してきた、先生自慢の会
 心作ピンセット。これ作るのに夜なべをしたそう
 である。掴む先に特徴があってなかなかの優れ
 ものです。(先生からいただきました。)



■天然とあって元気がいい!!
 しゃかしゃかと歩きまわって、落ち着きがない?
■♂中歯47.9mm
 内歯は山梨産のそれと違い鋭利さがないよう
 に見られる。



■♂小歯33.9mm ■♂中歯49.3mm
 上記と同じく、内歯は山梨産のそれと違い鋭利
 さがなく、欠けているかスレているように見える。



●同等中歯サイズの山梨野外採集オオクワガタ
 比較する意味でアップしました。
■上記♂中歯49.3mm
 山梨産と静岡産との比較では、これといった特
 徴をあげるほどのものはなかった。
  敢えてあげるとすれば、採集した中歯クラス
 の共通するものとして、内歯の先端がなめらか
 で、鋭利なものではない又顎自体も湾曲が幾
 分緩やかで、大きさもこれにより数ミリ程度の
 差が生じ小さく見えてしまう。但し太さがその分
 ある為がっしりとしている。前胸等での形の違い
 は、特に見られなかった。



■採集を終えて−−−
  現在まで11匹採集。 ♂8匹♀3匹の計11匹、♂は全て中歯以下のサイズ。従って
 大歯サイズは無し、残念!!
  昨年5匹を採集しているので合わせると、このわずか2〜3本の木から16匹採集し
 ていることになる。
  周囲1Kmを入念に調べたが、やはり採集できるポイントとしては、この地区に限
 られてしまい生息環境は極めて狭い。
  又いずれも同じ木から採集している為、飛翔により新たな繁殖環境を求めてのものと
 推測される。サイズが全て中歯以下ということは、エサとなるこの環境にも問題があり
 幼虫時に於ける材の質及び量が大きく影響しているものと容易に判断がついた。
  遺伝的な関係を調べたいのだが、昨年採集したものは幼虫2匹しか確認できず、年
 末に☆になってしまった。今後の課題となるところだが、採集個体も11匹中、私の
 所有分は4匹と、データを取るにあたっては、いささか心細い。調査そのものより、繁
 殖が優先となる。
  非情に残念ではあるが、この生息環境を維持しながら調査を続けることが不可能な
 為、(第二東名工事着手による整備伐採や昨今の円安から来る燃料コスト上昇を受
 け、干物加工業者が乾燥方法を広葉樹を燃料とするものへと変え、相当の勢いで伐
 採が進んでいる。)我が隊員仲間で、静岡産の純血を守らなければならない寂しい
 結果となりそうである。
  逆にうれしい情報としては、県内○○地区あたりで野外の大型サイズ採集に関する
 非常に有力な情報が寄せられており、今後に期待したいところだ!!

  末筆ながら、このポイント状況を見続け、仲間への情報伝達のとりまとめ役を引き
 受けてくれた先生には、特に感謝を申し上げたい。


 では、次回また!!
 がんばれトッチャマン!!(現在6月末に向けて、採集時の魔除け?厄除け?タコ採れ祈
 願用ステッカーを作成中です。詳細はホームページにて)