ちんまいプラケースを求めて
coelacanth

毎回変な物を買って集めたり、作ったりしている私であるが、今回のお題目は「ちんまいプラケース」である。まちかねBBSにはその趣旨のポストをしてあるから、読者は知っている事とは思うが、簡単に説明すると、主に海外に怪しい芋虫やその卵を送ったりするのに、薄べったいプラケースに入れて封筒で送っちまいたいのだが、厚さが1cmを越えるといきなり定形外になってしまって、欧米までの料金が110円からいきなり260円になってまうので、なんとか薄さ1cm未満のそこそこ丈夫なケースはないか?という事だったんですわ。

一つや二つならまぁ多少高くても許せるんだけど、年がら年中こういうの送ってると毎回の150円の差は実にアホらしい。わずか1mmでもオーバーするといきなり定形外なんだから。国内でも同じだ。カブトやクワガタの卵や1令幼虫なんかわざわざ荷物作って宅急便なんてアホらしいでっせ。ケースに詰めて封筒!国内なら80円だ!ただし25g以下にまとめよう。段ボールなどで適当にマウントして強度も持たせる。

coela1-dame coela1-over そういうわけでハンズやら上州屋やら探して回ったんだけど、ほんとにない!「お!これは?」と思って部品ケース、針ケース、お菓子のケース、、、いろいろ調べても計ってみると大抵計った様に1.1cmとか、、、お、おのれ図ったな!はい計りました。いろいろ情報を求めて探してもらっても強度に問題があったり、中身が高い奴でケースだけはないとか。例えばガム型ニッカド電池のケースなんか完璧なんだけど、ヨドバシのリサイクル箱とか調べてもみんな裸で捨ててるから数が集まらない!

coela1-cut coela1-bara はいはい、わかりましたよ。もう。作りゃいいんでしょ。作りゃ。というわけで、一番安価で適してそうな素材はというので、3.5インチフロッピーのケースに決定。これなら安い(商売柄そこらへんにいくらでも捨ててあるし)し、厚さは内径6mm位で大きなカブトの卵もオッケーで、スチロール樹脂なんで強度もいいし加工性もまずまず。樹脂部の厚さも1mm位なので全体も8mm。というわけでこいつを最初6つに切ったが面倒なので今回は4つに分割にした。幅5mmの十字を残す様に切り、その十字は分割したものの縦壁に使う。プラスチックを切るにはこの専用カッターを使い、バリはニッパーで切る。

coela1-tuke coela1-hotb さてこうして大体できるが、ケースを切ったのだから縦壁部分がどうしても2面無いものになる。ここへさっき残した十字を適当な長さに切って今度はホットボンドという奴でくっつける。ホットボンドは電熱でロウみたいな樹脂の棒を溶かしてちゅーっと押し出しながら何でもくっつけて冷めると固まるという万能工作接着剤。こういうプラスチックの切った貼ったには極めて便利で扱い易い。変な溶剤もないから虫にも安心ですぐ使えるし、何よりあっという間にくっついてしまって嬉しいし、失敗してもめりめり剥がせる。

coela1-deki coela1-cm というわけで完成だ。中に腐葉土と卵とかぷりぷり詰めて、パタンとフタしてセロテープで巻いて封筒に入れちゃう。とってもお安くて便利。ほーらノギスで計ってもちゃんと8mm強だ。合格!あとは封筒の大きさに切った段ボールにケースと同じ大きさの穴開けるとかしてマウントした方がケースの角で封筒が破れたりしなくて良いと思うぞ。試行錯誤して最初はものすごく時間がかかったが、だんだん方針が固まって楽になったのでテレビで野球でも見ながら量産しちゃるぜ。






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