ペーパーウェイト作りの参考
coelacanth

まちかねBBSにおいて、流し込んで固めるタイプのプラスチックを使ってペーパーウェイトを作るにはどうしたらいいか、ってな質問があり、ずーっと以前に別のツリーで私がそれについて言及していたという事が思い出され(私本人が忘れていたのにタカさんが発掘してくれた)、その問題点、つまり「泡(ほんとはそうではないのだが)が入る」という現象について取り急ぎ映像を交えて報告してみます。

plazen まずはとりあえず作品全部を並べてみますか。ひとつだけ、おみやげで弟がオーストラリアから買ってきたのが混じってますが、ま、これも参考という事で。パプキンで、高透明のに入っておりまして、なかなかきれいです。しかし、売り物にしてはやっぱり泡(ではないのだが)が入っていてイマイチです。西洋人は細かい事には拘らない!



plagood 使ったプラスチックは2種類ありまして、どちらも東急ハンズで買ったものです。で、これはもう8年も前のものなので、今じゃ品揃えも商品名もいくらか異なっているようですが、いずれにしてもハンズでは、できあがりサンプルがつるしてあるのでそれを参考にすればよいでしょう。で、どっちかがエスター、どっちかがハイキャストとかなんとかいうのだったと思いますが、片方は色もあっというまに茶色っぽく変色してしまうし、なんか泡(ではないのだが)が入り易く、お勧めできません。で、もう一方のハイキャストだかなんとかポリエステルだかの、とにかく「高透明」という奴が結構よろしいようです。照明や画像の大きさのせいでよく見えませんが、これらは比較的うまくいったサンプル、及び製品で、色もいいし、泡(じゃないのだが)も少ないです。

plaawa んで、いよいよこれが問題の「泡」なんだが、実はこれ泡というよりも「完璧にできた!」と思ってから数日後にじわじわと虫本体とプラスチックの間に隙間ができてきて、結局虫の表面全体がぴっかぴかの銀色の隙間に覆われてしまう、というシロモノで、どうもプラスチックが硬化して縮むのが原因らしい。プロはなんでも真空機を使うだの、四塩化炭素を使うだのすごい事を言ってますが、この原因は縮んだプラスチックと虫の間に虫内部の空気や水分が出てできるようなので、





などの対策で結構防げるのではないかと思えます。誰か試して下さい。なんせ同じものを使っても石やら貝殻やらの全く水分や空隙を含まないものはうまくいったので、結構効果があると思うわけです。いずれにしても高級な方の流し込み材(高透明)ではこの問題も起こりにくかったので、それと併せれば完璧かも。ただそっちの方はいくらかいつまでもべたべたしてた気もします。

plaalm 最後になっちまいましたが、作り方の基本はこんな感じです。

硬化材を混ぜたりする時は、慎重にしないとこれはほんとに正真正銘の「泡」が入ってそれが取れなくなります。また最初から鏡面を作る(アルミ箔で結構十分)ようにしないと、ざらざらに作っても後から磨けばいいや、なんて考えるとものすごく大変で後悔します(実際した)。またどうしても3工程で流し込むので層と層の境界面ができますがそんなに気になりません(気にしないように)。最初の薄い層は省けなくもないが、足部分が底にくっついている(下手すると外部に露出)し、そこから空気が入って隙間ができやすいかも。また針金なんかを使っていきなり浮かして作るのも不可能ではないかも知れないが内部に針金みたいな余分なものが一緒に残るのもなんともエレガントじゃないですよねぇ。それでは健闘を祈ります。




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