菌糸飼育のちょっとしたテクニック

k−sugano

近頃、菌糸瓶飼育をする人が増えてきました。私もその一人です。
良い菌糸瓶を使うと、マット飼育ではなかなかお目にかかれない大型個体を比較的楽に育てることが出来ます。

ところで、初令幼虫をいきなり菌糸瓶にいれて「消えてなくなった(T_T)」という話を聞くことがあります。
良質の菌糸瓶ではこのようなことはありませんが、それでも一抹の不安はあります。
マット飼育に比べて僅かですが危険性は高いのも事実です。

そこで菌糸瓶飼育の秘訣をご紹介しましょう。
ポイントは初令は小さな容器で飼うということです。小さな容器なので環境のコントロールが容易なのでしょうか。
また2令までは充分育つので、普通のサイズの瓶に移す前に♂♀の判別ができます。♀に必要以上に大きな菌糸瓶を用意しなくてもすみます。
このやりかたを教わってから病み付きになってしまいました。

ミニカップに菌糸瓶の中身を小分けします。
使用するものは粒子が細かくて、水分がやや多いものがよいでしょう。

左は小分けして約1週間後の状態です。
きれいにヒラタケの菌が廻ってきました。

幼虫は真ん中に孔をあけて入れます。
孵化直後の幼虫でもオオクワ系はまず大丈夫。

中身をカップに移し替えた直後に幼虫をいれても、私のところでは大丈夫でした。

食痕はこのように底の部分に広がってきます。
孵化直後の幼虫をいれてから2週間後、プリンカップの中身を割ってみました。
このように大型の初令幼虫となっていました。
拡大したところです。
機嫌良く坑道の中で暮らしています。(^^)
孵化後3週間、もう2令になっています。
こちらは温室で飼育した幼虫です。

孵化直後に入れてから2週間で2令になっています。
頭も大きく、将来が期待されます。(^^)
全体的に食べ尽くした幼虫を出してみました。
ほら、このようにまるまると太っています。
ここで、菌糸瓶に移します。
菌糸瓶の表面のキノコをとって、真ん中に孔をあけて2令幼虫を入れます。

幼虫は直ぐに潜っていきます。

孵化直後から菌糸飼育した幼虫は、若令時マット飼育をして、その後菌糸瓶飼育した幼虫より大きくなるようです。

左のような巨大幼虫になるかも!


 

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