皆さんも私と一緒に考えましょう! 



Dorcus curvidens binodulus Japan( 兵庫 )♂67mm

Wild 1 Wild 2
Dorcus grandis grandis Laos( Xieng Khouang )♂72mm


 比較1 : 以下の個体はハイブリッドではありません。 












DCF タイプ   台北県産 ♂68mm DGF タイプ   台北県産 ♂69mm DFF タイプ   台北県産 ♂70mm



 説 明 


 今回は個体変異で最も有名?な、台湾は台北県産の大鍬形に付いての怪説です。
− PLD −
 ここでは説明の便宜上、DCF( Dorcus curvidens formosanus ),DGF( Dorcus grandis formo sanus ),DFF( Dorcus formosanus formosanus )と表現していますが、これは見た目のタイプを 区別する為の記号と考えてください。従って学名ではありませんので御注意願います。
 また本内容は、あくまで筆者の私見であり、当然の事ながら、学術的見知からは「何の根拠 も無い」事は言うまでもありません。従って、「ここに書いてある」等と言って、第三者に利 益的損出を与えたとしても、筆者はいかなる責任も負いません。
− 能書 −
 個体をあまり熱心にみられない方にも、「おぉ〜成る程!」と唸って頂きたいと思い少しで も判り易く綺麗にと、デジカメを買いあさりました。最初は画素数に拘り、予算と照らし合わ せた結果81万画素を買ったまでは良かったのですが...全然あかんやんけ!(--;  鍬形撮るには超接写がどうしても必要と感じ、1台目の資源を有効利用出来、尚且つ1台目 に無い機能と言えば、スマートメディアが使えて超接写とズーム付きか!と言う訳で悩んだ末 結局、某K.S.氏と全く同じ道(物)に手を染める事に成りました。(^^; おかげで今回はクワ貧ではなくデジカメ貧乏と成った次第です。> もう止めてやるぅ〜。
− 前書 −
 さて、上記写真を見ただけで全てお見通し状態の人には、ここの説明は少々退屈かも知れま せん。そういった場合は、適当に読み飛ばしてください。逆に「なになに、何処が違うの?」 と疑問を抱かれた方、私のワールドへようこそ!(^^ゞ
 今回、比較に使用した個体3頭( DCF,DGF,DFF )と、参考の為に掲示した2頭( DCB,DGG )は だいたいサイズ的にも近似値の物を集めました。またDGG以外はすべて大歯型であり歯形で変異 するDorcus属の特徴に左右されない考察としています。( DGGに大歯なんて無いかな? )
− 本文 −
1. DCFの記号にて掲示したタイプは、皆さんお馴染みの DCB(Dorcus curvidens binodulus)   に代表される、いわゆるcurvidensタイプ(別称:北部型)と呼ばれている個体です。特徴は   前胸背板側縁の形状がcurvidensによく似ていると言う所です。
   この個体をDCBと比較した場合、前胸背板側縁の凸凹の位置は前方に固定され、頭部前縁   の眼上突起がやや強く突出しています。また、同じ大歯型でも大腮の長さや内歯の角度に   も違いが現れているのがお判り頂けるかと思います。
2. DGFの記号にて掲示したタイプは、究極の大鍬形と言われた Dorcus grandis grandis に   代表される、いわゆるgrandisタイプ(別称:南部型)と呼ばれている個体です。   特徴は前胸背板側縁の形状がgrandisによく似ており、その凸凹は消失し、前方は頭部に向   かって切れ込んでいます。また、DCFタイプよりも前脚が若干長く感じる所も特徴です。
   この個体をDGGと比較した場合、前胸背板側縁の切れ込みはDGGよりも後方から切れ込み   が始まっているので多少長く感じる事と、頭部前縁の眼上突起がやや弱く、その位置も大   腮付け根の中腹から外側に位置します。勿論、大腮の違いは言うまでもなく一目瞭然です。
3. DFFの記号にて掲示したタイプは、上述のDCFとDGFの中間的な容姿をしています。前胸背   板側縁の形状はDGFタイプに酷似していますが、前方に若干の凸が発現しているため切れ込   みがやや弱く感じます。
4. DCF,DGF,DFFの個体をそれぞれ比較した場合、前胸背板以外での違いは特に見当たらず、   しいて言うならば、DGFタイプのみが前脚が若干長いと言う事です。
− 後書 −
 これらの個体を比較して、遺伝の法則が当てはまるか否かは別としても、Dorcus属に歯型変 異以外に変異する個体はformosanus以外に見た事がありません。
formosanusの本当の型は一体どれなんでしょう。
今回はこの辺で...では!




  注意 : 上記記載の画像に付いて、国産個体以外は全て即神仏の特撮である事は言うまでもない。

   


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