能勢オオクワ採集記

k−sugano

3月21日、Jimmyさんとわたしとは突然の陽気に誘われたかどうかはともかく、衝動的に能勢方面へオオクワ捕獲作戦を敢行することにした。テキサスさんが東京へと旅立ったので、その寂しさを紛らわせるためだったのかもしれない。
σ(^^;さんと違って、ちょっとはオオクワ歴があるわたしは、「ヌルでした」の採集記は絶対に書きたくない。σ(^^;さん ごめん!

そこで事前に情報を収集した。その結果、某SB氏から○○方面では今でもかなり採れるという情報を入手した。なんとそこは、わたしが1988年だか1989年の初冬に68mmのオオクワを最初に割り出した場所ではないか!いまでは道路も拡幅されて、もういないだろうと思っていたところだ。このあたりのわたしの丸秘ポイントでは68mm、63mm、60mmの3♂と30mmの♀、そして幼虫約20頭を3本の立ち枯れからそのシーズン採集している。2年後には3♂のでた朽ち木の残りから2♀も採集した。

当日は9時30分にポイント近くのパン屋さんの前に集合した。話があっちこっち跳んで申し訳ないが、このパン屋には特別な思い出がある。忘れもしない11月18日、パン屋の前の公衆電話から、家内に「オオクワとれた!」の電話をしたのである。その時のわたしはひざががくがくと震えていた。そして電話の向うの妻のひとこと・・・・・・・「あ、そう」・・・(^^;;

話を戻す。9時15分頃に到着すると、すでにJimmy氏は先着していた。Jimmy氏はこのところの近畿支部のクラブ活動が忙しかったのと、テキサス氏の東京転勤によるショックで体長がすぐれない日々が続いていたのだが、この日ばかりはウキウキとして元気そうであった。さっそくパン屋で昼食を仕入れて現地へと出発!

ここから約5分で現地である。近くにはゴルフ場もある。能勢周辺はゴルフ場だらけだか、笹部あたりの今はゴルフ場となった小高い山では、往年は一本の立ち枯れの台木から40頭とか80頭のオオクワ型成虫が出てきたこともあったらしい。以前「氷ノ山、イヌワシマラソン」で同行した近所の虫(ハバチ・カメムシ)愛好家で神○大昆虫研卒の某HS氏の話だと、京大昆虫の人達が70年代にわんさかと採ったということだ。小島氏が「月刊むし」にオオクワガタの飼育法を記載されるはるか昔から、いわゆるマット飼育(朽ち木を崩したもので幼虫を育てる)技法は関西の好事家の間では確立した技法だったようだ。

またまた話を戻す。事前情報から、ポイントは小高い山の中腹以上の台木林である。近くの道路に車を止め、山をずんずん登っていく。

道路沿いの台場クヌギに見入る。

身の丈より高い笹とイバラをやぶこぎして行くと、その向うには台木の林があった。
Jimmy氏はタパーウエアを抱いて歩きにくそうだ。(リュックにしまえよ、リュックに(^^;; )

林で朽ち木を探す。カワラタケが生えた木を発見。既に斧の痕がある。こんなところにも人は来るのね(^^; 少々叩いてみたが食痕はない。

更に登る。樹皮のはがれた木を発見!食痕がある!!

  
Jimmyさんは「筆」まで用意していた。これは使えるかもしれない。用意のいいことはいつものことである。流石だ。
筆で木屑を払っていくと・・・・・見えた!幼虫のお尻!
が、残念。コクワの終令幼虫でした・・(^^;;

さらに登っていく。そして地上2mほどのところから上部が、風で折れた木を発見した!!
下の写真がその木である。左に倒れているのが折れた幹の部分。長さは10mほどあった。
木のかなたに見えるのはゴルフ場である。。。。昔はいっぱいいたんだろうなあ。

地上に残っている部分には斧の痕がある。オオクワ特有の直線的に縦に伸びた食痕もある。まずこの部分で2令幼虫を2頭GETした。
後日きいたところ、情報をくれた某SB氏が削ったそうだ。この部分からSB氏は20頭以上の2令幼虫をGETしたらしい(@@)
地上の立ち枯れ部分からはこれ以上出なかった。そこで上の写真の折れた幹の折れ口周辺を削る。

 
いました!いました!
結構固いところに隠れております(^^)
下の左の写真では2頭の食痕が見えますね(^^)
中の写真がオオクワ2令幼虫。
結局この折れた幹からは7幼虫が出ました。
そして、右下の写真は・・・・・わたしが潰した幼虫です・・・(T_T)

  

その後もこの周囲を探したが、いそうな朽ち木はあるものの数は追加できなかった。
わたしとJimmyさんの年齢を加えると、およそ80才近くなる。十年前とは体力が違い、とりあえずGETできたことで急速に戦意を失った二人は 山を下りて、弁当を食べてから能勢町一帯をドライブして終わりとした。

 ← 疲れ果てて壊れてしまったJimmyさん


後日談

現地の情報をくれた某SB氏には、この近くのわたしの以前の秘密ポイントを教えた。某SB氏は漠然とその話を友人のI氏に伝えたらしい。
このI氏もよく採集に行く人である。I氏はこの話から早速わたしの秘密ポイントを探り当て、そこで20gを筆頭に10頭あまりのオオクワ終令幼虫をGETしたそうである。

うーむ。くやしいーーー(T_T)

次回は、この悔しさを晴らすためにも、タコ採れ採集記を報告することを誓ってこの辺でお別れする。

じゃ!



目次へ