カブト馬鹿奮闘記/幼虫の雌雄同定

さてさて、前回まではエサ不足を補うための涙ぐましい努力をお伝えしたが、そろ そろ皆さんも飽きてきただろうから今回はちょっと別の話をしてみましょう。

と言っても今まで続けてきた落ち葉堆肥の結果をお伝えしなきゃインチキと思われ そうなので、証拠としてとってもいいあんばいになった堆肥の写真を先ずお見せし て。

どうです? いい状態でしょう!
ちょっと光の加減で表面が光ってますが、実はこれ、いいのです。

山盛りあった堆肥は、すっかり縮んだと言うか、まとまって少なくなったのでちょ っと小さめのケースに移した。これやってるうちに別のマットもしっかり発酵した のでエサはたっぷりで、余るほどになってしまいました。(^^;いったい何をやって いたんでしょう。私は。

さて、話は変わって今回は、結構意外と知られていないカブト幼虫の同定方法をお 話しましよう。

カブトとクワガタ。成虫の区別は幼稚園生でも誰でも簡単に出来るが、幼虫は先ず ある程度興味がない限り判別は出来ないだろう。幼虫はみんな同じに見えるはず。 実際ほとんど似てるし。
そんな似てる幼虫だが、カブトとクワガタではオスメスの同定方法が全く異なるの である。

クワガタの場合、メスの背中側に現れる「メス斑」を見て同定を行うが、カブトの 場合は全く逆で、オスの腹側に現れる「V字マーク」を見て判断する。
又、クワガタは、2齢後期からメス斑が現れ3齢で成熟するとそのメス斑は、内臓 器官として取り込まれ、判らなくなるとの事だが、カブトはまたまた逆で、3齢で ある程度太ってからでないと判別が難しく、成熟するに従って「V字マーク」がは っきりする。

カブト幼虫の同定法として、上記の「V字マーク」による方法しか私は知らないが 、判りやすく次に解説しよう。

通常カブト幼虫はこんな風に丸くなっていて身を守る為か体を堅くしている。

幼虫をそっと置いているとやがてもそもそと動き出すので、体が延びたところを見 計らい、腹側を見る。

エイッと!
幼虫は延びているときはぷにょぷにょだが、持った瞬間堅くなる。早く同定しない とこいつらはだんだん丸くなってしまうのでさっさとやろう。
おっ、これはオスだな。
ケツから2節目(でいいのかな?)にある「V」がお解りになるだろうか?

どうでしょう?くっきり写ってるから判りますよね?
当然メスには何にもない。

右が小さなオスで左が大きなメス。
うーん、オスの方がやっぱりちょっと大きいかな?

ある日、中プラケの中がからからの糞だらけになっているのを発見した。その中に 、すっかり存在を忘れられていたかわいそうな幼虫が10頭近く入っていた。この ミニオスはその中の1頭である。
亀有カブトは相変わらずいい加減だ。

幼虫に対してなんのいたわりも哀れみも感じない人は幸せです。
ケツ持って無理矢理開いちゃいましょう。早く同定できます。
でもそんなことばっかりやってるとそのうちバチが当たりますよ!
ほうら、脱糞した!



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