厳しかった冬が過ぎ去り、穏やかな春へと季節が移り変わってきました。
このところ、私は時間の許す限り、採集の下見をするようにしています。 なぜなら、時期的にも比較的穏やかな日があり、下見を行うに当たって行動しやすいからです。 それに下草が生えておらず、目的とする雑木林の状態が、一目瞭然にわかることも好都合です。 そこで今回は、下見を行う場合に役立つ木の選別方法を考えてみましょう。 前回では、林内よりも林縁付近の木を探すことがポイントであることを解説させていただいたと思います。 しかしながら、あらかじめ冬期に下見をしていると、林縁はもちろんのこと、林内にも面白い発見をすることがあります。 それは何かと申しますと、目的とする雑木林を観察しているうちに、所々林内の木々の間隔が不規則に空いている場所が、必ずと言っていいほど見つかります。 だいたい、大人が両手を広げて少し余裕があるような程度の空間です。 このような場所のことを、仲間うちでスポットと呼んでいますが、そこは林内にあるにも関らず陽当たりがよく、かつ風通しも良いようなので、クワガタも多く生息していることが、これまでの私の採集経験から確かめられています。 この様な場所の木は、比較的環境が安定しているため、採集シーズン中にはそうとうの成果が見込まれ、私自身が得意とする採集場所のひとつにあげることができます それと、もう一つ注意してみて欲しいのが樹液です。いくら良い木を見つけても、餌となる樹液が出ている木がなければ、クワガタを見つけることが数倍難しくなることは、皆さんもご承知の通りです。 そこで、この季節に樹液が出る木を見極めなければなりませんが、樹液は毎年出るとは限らず、去年までたくさん出ていたのにも関わらず、今年はさっぱりと言うことがよくあり ます。 しかしながら、その判断力は一朝一夕には身に付き難く、どちらかというと、言葉で説明するよりも、ある程度の場数を踏み、身を持って体験することが一番の近道だと考えられます! その点においても、この季節の下見は重要だと言えます。 最後に、この季節に林内の下見を行うに当たっての注意事項があります。 1.服装は必ず長袖、長ズボン、長靴、軍手 2.林内は林縁より湿度が高いことが多いので足下に注意 3.案外ぬかるんでいることもあり、蛇も多いので倒木などに触らない 4.出来るだけ下見は、二人以上で行う 上記の注意事項を守って、未知なる林内探索に出かけようではありませんか! うれし、たのし、採集大好き! |