カブト馬鹿奮闘記/堆肥作り続編

亀有カブト


新年早々北海道から九州までバンバン飛び回りトラブルも多発した為、相変わらずだ  
がなんかむちゃくちゃ忙しいぞ!おまけに「イギリスに行ってくるか?」なんて部長  
から言われているもんで、こりゃさっさと原稿作って今回の編集長であるまちかね氏  
に送りつけよう。


落ち葉堆肥その後の調子だが、やはり室内でホットカーペットの上においてからだい  
ぶ良いようだ。だが未だ発酵しきったわけでなく湿り気の多い痛んだ落ち葉の様であ  
る。発酵済みのマットも未だある為、今回カブトに与えるのはよしとくか?

この道では第一人者である小島啓史氏は、自作落ち葉堆肥で巨大カブトを作出されて  
おり、それほど発酵させなくても与えられるとおっしゃっている。私も今回ぐらいの  
発酵程度なら、別に与えてもカブトのことだし全然全く平気で食いまくるはずと考え  
ている。しかし、これは落ち葉の発酵の実験でもあるし発酵しきったやつでやっぱり  
育ててみたいものだから与えるのをやめた。

引き続き、発酵の様子を観察することにした。
今回、もっと発酵することを期待していたのだが、どうもホットカーペットの上に置  
くと下部だけ乾燥してしまい、思うように発酵してくれないようである。
そこで仕方なく夜だけホットカーペットに載せるようにし、様子を見る。

そもそも落ち葉堆肥を作る羽目になったのは幼虫の数の見積失敗からきた餌不足のせ  
いであるが、カブト共が小食であればこんな苦労もしなくて良かったのだ。去年まで  
は足りなくなっても未発酵の餌や市販の腐葉土を平気で与えていたので苦労はなかっ  
た。だがしかし、やっぱり育ちが悪かったり、市販の腐葉土に関しては粗悪品に当た  
ると餌交換後、全滅なんて事もあった。やはり市販品に頼らず、自分でしっかり発酵  
させた餌の方がよいのである。
そんなことは判っているが発酵が追いつかず、餌不足でお困りの方もこの時期いるの  
ではないかと思うので、ちょっと反則技を紹介しよう。

・未発酵餌
未発酵のマットでも、細かければ全然気にせず食ってくれる。ただ私はおまじないで  
糠と小麦粉を混ぜてすぐに与えてしまう。それでもそこそこ育ってくれた。

・ 断食
餌が切れたらやらない。それでも簡単には死なないので、餌が手に入ると言うか、発  
酵したら与える。

・ 究極の反則技。糞を食わす
これが結構いけるのだ。
個人的におすすめなので、詳しく説明しよう。

先ず、糞を用意する。出来れば黒より茶色に近い糞を選び、瓶など使ってつぶす。



やや茶色の糞だ



こうやってつぶすととっても良い土って感じ


次に砂糖、小麦粉、糠を適当に混ぜてそのまま食わせる。

ちょっと入れすぎたか? まぁ、いいや 幼虫は結構お気に入りで、這い出て来るやつは滅多におらず、どんどん食って真っ黒 な糞をする。で、育ちはどうかというと、結構順調だったりする。 現在糞しか食わせていないかわいそうな幼虫が10頭ほど居るがみんな元気であり、 雄は35グラムを軽く越えている。 上記のうち、私が最も得意とする技は人にはとてもお勧めできないが、「断食」(発 酵とか考えずに餌やれよ)であり、今年もこれで小さくなった幼虫が数頭いるため、 こいつらを使ってちょっと遊んでみようとたくらんでいる。うまくいけば来月号には なんかしらの結果が出せると思う。


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