わたしはこーして馬鹿になった


タカ


σ(^^;)がクワガタやカブトに接するようになったのは、当然の事ながら少年時代でした。 多分幼稚園時代の事だと思います。当時は昆虫博士と呼ばれ、カブトとクワガタの対決を書いた絵が、区展か何かに出された記憶があります。だけど、青年時代になると、ほとんどのみなさんと同じように、昆虫類から興味を失っていました。

それが、ある時、多分7〜8年前だと思うのですが、会社にかぶと虫をもってきた人がいたのです。実は彼はσ(^^;)と同じ部署の人から頼まれて、その人にあげるために持ってきたのでしたが、たまたまもらう側のが休暇を取っており、行き場の無くなったかぶと虫をσ(^^;)がもらいました。そうなるともう昔取った杵柄とでも言うのか、昆虫に対する興味がもくもくと再発生してきてしまったのです。

もっとも、σ(^^;)の小学生時代、近所の林で採れたのはほとんどがノコとコクワで、かぶと虫となると、千葉とか茨城に旅行に行ったときくらいしかお目に掛かる事がなく、どうしてもかぶと虫の方があこがれは遥かに強かったようです。 かぶと虫をもらった当時、再び近所の林に昆虫採集に行ったときも、目的はかぶと虫でありクワガタは単なるおまけでした。(もちろん、採れたのはコクワ、ノコでしたが...)

そのうち、採集だけでなく飼育にも目覚めてきたのですが、σ(^^;)の当時の知識では、
  カブトは翌年の夏には羽化するが、
  クワガタは羽化するまでに3〜4年掛かる。
と言う事であり、気の短いσ(^^;)にとって、クワガタは飼育の対象になりませんでした。

その頃でしょうか、もしかするともう少し前だったかも知れませんが、「山梨の方で、オオクワが採れるらしい」と言う記事を、何かの雑誌で読みました。広告でその題名を見て、わざわざその雑誌を買うくらいには興味を持ったのですが、残念ながら実際に採集に行くほどまでには気を引いてはくれなかったようです。
今から思うと、当時だったらワイルドがゲットできたかも知れないと、残念でなりません。

そうこうしているうち、一昨年の夏、同じ部署の奴で、同様にクワガタ採集に行ってる奴を見つけました。もちろん、その段階では近所の林に行くくらいで、山梨とか福島に行く何てことは考えてもいなかったようです。σ(^^;)の目的はクワガタではなく、カブトでしたが、まぁ、似たような趣味ですので、当然一緒に採集に行くようになったのです。

秋が来て、冬が来て、昆虫採集には行けなくなりました。
(朽ち気割り採集なんて、まったく知りませんでした)
でも、話題としては当然出ます。
ある時、突然でしょうか、
 「オオクワでも採りに行こうか」 って話になりました。
幸いσ(^^;)は山梨でオオクワが取れるという記事を読んだ事がありましたので、
 「よっしゃ、今度の夏にはぜひ行ってみよう」 と言う事になったのです。

もっとも、山梨と行ってもいささか広くて、当時の雑誌記事からの記憶で、確か韮崎付近だと覚えていたのですが、さすがにそれだけでは不安でしたので、たまたま始めたばかりのパソコン通信、Nifty Serveの掲示板で、「オオクワが採れるところを教えて下さい」とやった訳です。幸いに親切な方がいらっしゃいまして、「韮崎で採れることがあるよ」と返事をもらいました。ただし、その方はクワガタに興味を持っているわけではなく、そちらにお住まいの不動産屋さんだとの事でした。

で、昨年の8月、ついに韮崎行きが決行されたのです。
とは言え、今ほど韮崎に関する知識があった訳ではなく、無謀な捜索をした訳で、当然オオクワなんか見つかりません。その時の成果は、かぶと虫が10匹くらいと、コクワ1ペア。但し、特筆すべきなのは、なんと、ヒラタの♀を一匹ゲットしたことです。
もっとも、無知なσ(^^;)は、てっきりオオクワの♀をゲットしたと思い、帰ってきてヒラタだと分かってがっかりしたものです。この♀はそのままコクワ、ノコが入ったプラケに入れられ、数日の内には首チョンパされていました。今から思うと、なんてもったいない事をしたんだろうと思います。

その段階では、韮崎はとっても遠く、年に何回も行けるような所ではなかったため、「また来年も行こうね」、とその年の採集を終えたつもりでした。
が、オオクワに未練が残るσ(^^;)は、ついに発見してしまったのです。
それは、インターネットの歴史上、さんぜんと輝くあの「STAG BEETLES」す。
 「おぉ!こんなホームページもあるのかぁ!」と感動した記憶が、今でも生き生きとよみがえります。

それまで、通信と言えばNiftyの掲示板しかなかったσ(^^;)が、それ以来インターネットの虜になりました。サーチエンジンで「クワガタ」を探し、
  磯部さんの「おおくわがたって」
  まるばねさんの「Antlers」
  佐藤さんの「おおくわがた」
  香川さんの「オオクワガタ・フォーラム」
なんて言う名作を発見するまでに時間が掛からなかった事は、言うまでもありません。

本当は、ホームページを読んで気に入ったら、
 「見ました」
って言って、感想でも書くのが礼儀だとは知っていたのですが、シャイなσ(^^;)としてはなかなか出来ませんでした。
しかし、ついに決心してSTAG BEETLESの松田さんにメールを出したところ、うれしい事に返事を戴いたのです。

そうして、何回かメールをやり取りしている内に、9月でもクワガタ採集が可能だという事を知りました。 それどころか、ヒメオオクワガタはこれからがシーズンだと言うではありませんか。 「もう、今年の採集は終わりだ」と思っていた我々の心に、再び採集の意欲の火がともってしまいました。
そうこうして福島まで採集に言ったのが忘れもしない10月6日です。(7日だったかな?) 夜9時頃出発し、現地に付いたのは夜中の3時頃です。 まったくスゲエ事になった物だと思いました。 しかも、ヒメオオ・ワイルド、ゲットしてきたんです。
  1♂+3♀
こうして、我々はクワガタにはまりました。
その後、σ(^^;)はNiftyでFPETANYと言うフォーラムを発見し、私達のようなクワガタ馬鹿がたくさんいて、しかも、我々なんか足元にも及ばないと言う事を知る事になります。 実は、σ(^^;)の発見したインターネットのHPの作者達は殆どここの住人でした。
当然σ(^^;)は、「初めまして...」とやった訳です。

そして、ついにインターネットでも掲示板が出来始め、ド素人の癖にあっちこっちの掲示板に顔を出すようになりました。
今では、σ(^^;)がクワガタに本格的にはまって、まだ、たかだか1年ちょっとしか経っていないなんて事に気がつかない人がたくさんいるくらい大きな顔で登場しています。

松田さんや、シーラさん、ウル父さんなどにも実際にお会いしました。もちろんNiftyのメンバーにもお会いしています。
この夏には、かの小島さんにも採集に連れて行っていただきました。
これもひとえに、Niftyやインターネットの掲示板のおかげです。
本当にみなさんには感謝しています。

「わたしはこーして馬鹿になった」訳なのですが、決して後悔はしていません。 本当に良かったなぁと思っています。
 「やっぱり、クワガタにははまってみるもの、掲示板には発言してみるもの」
だと思います。

まだ発言した事の無いみなさんも、ぜひ一度いかがですか?
みな、暖かく迎えてくれると思いますよ。

タカでした


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