海外のクワガタ馬鹿達


coelacanth


インターネットのすごい所は、何だか知らないが滅多やたらに遠い所とも実になにげにつながってしまっているという点であるが、函館や四国の見ず知らずのクワガタ馬鹿と友達になれるばかりか、海外のクワガタ馬鹿達とも実にあっさりと知り合いになり、メール交換が始まったりする。

きっかけはかの有名な松田君のクワガタページを見てその充実ぶりと更新の素早さ(今ではすっかりさぼり気味のようだがまたぼちぼちやって欲しいものである)に感心し、境遇も似ていた所からメールを送った事であった。しばらくメール交換をするうちに、彼のページをいったいどうやって見つけたのか(日本語オンリーだったのに!)海外からもメールが届いてしまい、是非英語版を作ってくれと頼まれて困っているという。松田君は英語はあまり得意ではないので面倒だというのだ。全く偶然とは恐ろしいもので、私は外国語は昔から得意中の得意で、会社の仕事もほとんど英語関連という位でその程度の英文化は屁のカッパである旨を伝えた。

というわけでほどなく日記他の部分を英訳し、英文メールが来たら私が全部応対するという事で始め、以来日記更新の度に英訳し、海外のあちこちからぼちぼちメールが来るようになったのである。それ以後爆発栄螺さんの機械翻訳のページにもある程度手を入れるとか、まちかねさんちではオオクワマニュアルも英訳し、また安達さん所の英文BBSにもちょこちょこ書いたりしているうちにいろいろ来るようになった。

以来、1年位の間に交換したメールざっと200通。ほとんど英語だが、オーストリアの友人とだけはずっとドイツ語でメール交換している。なんせドイツ語はかつて完璧にマスターしたのに、もったいな事にさっぱり用途がなくて錆ついているので丁度いいリハビリになっているのだ。

日本のように、カブトやクワガタごときにいい大人が夢中になっているというのは欧米ではかなり珍しい。日本ではほとんど全ての男の子は通過儀礼のようにカブトやクワガタを採って(あるいは買って)遊び、夏にはどこのペットショップでも虫用品が山積みだというような話を英語で書いて松田君のページで紹介しているが、欧米人にはそういう文化はほとんど知られていない。そして欧米で珍しく甲虫マニア、みたいな人は一様に情報や仲間に飢えていて日本の状況は非常に羨ましいのだろうという事が感じ取れる。アメリカのある友人などは「甲虫に興味のある人には、そうだなこれまでの人生で5人出会ったかな」と嘆いていた。昆虫の事に興味を持てないような輩が日本大使館の前でクジラを守れ、だの自然を守れだの言うのを見ると馬鹿も休み休み言い給えという気分になるが、何度かメール交換した後にやんわりとそのような旨を伝えた所、さすがに昆虫マニアには結構通じる話のようだ。

閑話休題。以下こんな人達とあんなやりとりがあった、みたいな話をまとめてみる。ズボラなので一部記憶に頼っていたりして(200通のメールに目を通して確認するというのは結構地獄だ)いるがご容赦願う。

Michael Kriftner
beetles@source.at
http://www.source.at

これがそのオーストリアの友人で、近頃どうも筆無精のようだが、それでもぼちぼち長々つきあっている。彼も甲虫のページをやっていてなかなか美麗なできだ。すでにこちらから標本を2回送った。標本といっても死んだカブトやクワガタをサランラップでまるめてまとめて箱に詰めて送っただけだ。はがき大で高さも6cm、なんてパケットなら(実際には重さが問題だが)せいぜい数百円しかかからない。彼らにとってはカブトムシだって目の玉が飛び出る程のすごい虫に見えるようで(そりゃそうだろ、ヨーロッパにはミヤマ以外に大したものがいない)相当感激してくれる。こっちはそれが楽しみなのであんまり見返りも期待していない。どうせ数百円だし。そのうちヨーロッパミヤマを送ってくれるという話にはなっている。あと、彼はアンドレアという女性と一緒にHPをやっていたはずなのだが彼女の方はどうなったんだか最近さっぱり消息がつかめない。

Ron McCluskey
rmcclsky@televar.com

この人はアメリカ人で確か医者だ。こちらが送った標本(例によってサランラップ巻きの甲虫の死体の集合体と言う方が当たっているシロモノだ)の見返りにいろいろとクワガタやカミキリの標本を送ってくれた。

Michael L. Roberts
hadogenes@worldnet.att.net

これもアメリカ人で、サソリを飼っていたりなんかよくわからん虫を飼っているというただの変わり者(おいおい)のようだった。標本と一緒に面白半分(兼テスト)にフィルムケースに詰めて越冬中のコクワをペアで送ったが、どうやら無事着いたという。楽しんでくれたようだ。

Young-Chul Chang
nicondra@soback.kornet.nm.kr
http://www.kangwon.ac.kr/~cisweb/

韓国の(多分)学生(大学院?)で、どーーーーしてもオオクワガタが欲しいというので幼虫をパックして4匹程送ってみたが無事に着いたようだ。韓国にもオオクワはいるはずだが日本以上に採集は難しいようだ。彼のやっている甲虫ページでツノカナブンみたいなのを見たが、あんなのが韓国にいるというのは意外だった。あれはなかなかきれいだと言ったら、ペアの標本をオオクワのお礼に送ってくれた。

Dr.David G. Reese Phd
Biolife1@aol.com

アメリカ人。適当に標本を送った。

Colin R. Owen
owen@intekom.co.za

標本を送った。後で知ったのだがこの人は南アフリカのコロフォンをざくざく採った人で、例のクワガタ大図鑑にも採集者として沢山名前が載っているのだ!そのうちまたコロフォン採りに行くからそん時には送る、と言ってくれたが覚えていてくれるのかな?まぁあたしゃーあくまで見返りを求めて送ってるわけじゃないんで。。。。

Frode
mlantivo@online.no

だんだん調子に乗って幼虫をパックして送るようになってしまった。ノルウェーの彼にはカブトとオオクワの幼虫を数匹づつ。なんか郵便局がとぼけてえらい時間がかかり、カブトは4匹死亡、2匹生存、オオクワは2匹両方生存という状況だったという。ちなみに幼虫はピルケースに詰めて全体をやっぱりはがき大のパッケージにして送っている。どうにかなるものだ。

Mikael Thoren
mikael.thoren@etx.ericsson.se

スェーデンのマニア。いろいろ飼っているようだ。ヘラクレスの卵が採れたら送ってくれるという事になっているのだが、いったいいつになるやら。。。。こちらからはカブト幼虫4鈴虫の卵多数、オオクワ幼虫2ってな所を送り全部無事届いた。

Graham K Rogers
gkrogers@mozart.inet.co.th

タイ在住の英国人(?らしい)。使用人が捕まえたカブトの事を聞いてきたのだが、その後いろいろ議論したりして大変楽しかった。東南アジア方面に友人ができると大変心強いが、彼のような元々欧米人はいてもなかなか本当の現地人ではまだまだインターネットにアクセスできる人は少ないと思う。

Jonathan
Lecdyatis@aol.com
http://www.vuse.vanderbilt.edu./~laitc/entomology.html

アメリカ、バンダービルト大学の(多分)学生。最近のホープ(笑)で、相当いろいろ飼っているのは彼のページを見てもわかる。そのうちオオクワ類やカブト類をいろいろ交換する予定だが、今引越しかなんかでごたごたしている。

その他、メール交換した/しているのは次のような人達だ。国籍は、アメリカ、マレーシア、オランダ、ノルウェー、スェーデン、カナダ、スペイン、台湾、等様々だ。

nicole@coredcs.com
reu@pl.jaring.my
steph@nternet.net
yusheng@pl.jaring.my
GJCPFA1@aol.com (Greg)
savvysol@halcyon.com
Ditt brukernavn
jwickre@citilink.com
linus@iconmedialab.se (Niklas Sweden)
nickmoose@hotmail.com (Nick T Canada)
vilchez@radiovision.es
ennis@voyager.net
mmendez@sci.cpd.uniovi.es (Marcos Spain)
Marcos Mendez
christie.chang@citicorp.com
"J. Jason Chen"
farger@worldnet.att.net
Macho205@aol.com

さぁ、せっかくインターネットやってるなら君も世界の海に泳ぎ出そう!(と無責任に煽って去って行く)


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