カブト馬鹿奮闘記(2)


亀有カブト



(2)落ち葉堆肥作り

新年、明けましておめでとうございます!って言ってもこの原稿は1997年も残りわずかなときに書いている訳であり、現在とても来年のことを考える余裕がない。と言うことで、新年早々去年の終わりの気分で読んで下され。

<1997年12月>

さすが師走!なんかあっという間に一ヶ月が過ぎもう次(1月号)の原稿を書く羽目になっている。クリスマスを目前に控え、お客様の挨拶まわりや月末の仕入れと売り上げ作業に追われ現在も結構忙しい状態ではあるが、馬鹿が付くカブト好きのため、原稿ネタに出来るぐらいの事はひと月の間にちゃーんとやってあるのであった。後は仕事をサボ...じゃぁない、仕事の合間に原稿作って催促がこないうちに来月号の編集長coelacanthさんになるべく早く送るだけだ。

前回はクヌギ100パーセントに限りなく近い落ち葉をガキ共と大騒ぎしながらゴミ袋いっぱいに回収して持ち帰るとこまでを報告したが、今回はそれを発酵させ、堆肥にしてしまう東京ではあまり見かけないはずかしいところを報告しよう。



まずは、花屋とか植木屋で売り物の植木鉢とかいっぱい入れてあるようなちょっと大きな底に穴の空いたトレーを2つ用意し落ち葉をぶち込み、糠を振りかける。
これを何回か繰り返し、落ち葉−糠−落ち葉−糠...のサンドイッチ状態を作り、山盛りにした。
このときのポイントは、ガキ共が居ないときか、テレビゲームに夢中で気が付かないときに行う。ことである。
山盛りの落ち葉にたっぷりの水を振りかけ、やっぱりあまりにもふかふかだったので、もう一つのトレーで蓋をし、重しをした。
この重しはご覧の通りペットボトルに水を入れた物だが、元々の中身は安物のワインで、これはそもそも大型カブトを飼育する目的で用意した。嫁さんにはベランダでの植木なんかの水やりに便利だからって一時期強引に買わせ飲みまくって比較的短期間に出来た産物である。
自称「酒豪」の私はワインの一本や二本や三本なんて簡単に空けてしまうのだが、普段はビールを飲んでから焼酎を飲むといったスタイルであり、こういう普段飲まないものはその後に飲むので無理をしないとあまり減らない。その為、腹もこわした。正にカブト馬鹿である。
仕込んでから1週間ほどしてから状態を確認した。思惑通り、ぺったんこだったが、思ったより落ち葉が湿っておらず、全く発酵している様子がない。まぁ、気温が低く、湿度も低けりゃ当たり前だろう。とりあえず再度加湿し、様子を見ることにした。
しばらく経って様子を見たが、どうもあまり状態が変わっていない。そこで思い切って衣装ケースに入れ直し、室内、しかもほっとカーペットの上で発酵させようとした。ガキ共に悪戯されないように厳重に封をするが、やっぱりガキってやつは、可能な範囲でなんでも遊びの道具にする。
現在も上記の状態で様子を見ているところであるが、まだ発酵までは行っていない。来月号にはもうちょっとましな報告が出来ると思うが、まぁ、気長にやってみますか。



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