わたしはこーして馬鹿になった!みるみる編

 
 
私がクワガタにはまったのは、とても不思議な事が連続したからなのです。
いまから5年程前の初夏のある日、会社の帰宅途中、駅のホームででコクワガタ♂を拾いました。
小学生の時以来見かけたクワガタでしたので、手で触るのも気が引けましたが(ひっくり返っていたので、足をジタバタしていてグロテスクだった。成人してから始めて虫に触った気がする。)そのまま胸ポケットに入れ、帰宅後お菓子の空き缶にスイカ(定番)を入れしばらく放っておいたら2ヶ月程で☆してしまいました。

次の年、また家の前でやはりコクワガタ♂を拾いました。
ちなみに私の住んでいるところは非常に町中で、虫類がたくさんいるようなところではないのです。
ふしぎな縁を感じると共に、はるか昔、小学3,4年生頃に読んだある本を思い出したのです。題名は忘れてしまいましたが、(「クワガタくわじ物語」だったかな?)小学生の兄弟がクワガタを飼育して2,3年越冬させる日記状の物語でした。

「そうだクワガタは越冬出来るんだよなぁ」そう気付いた私はそのころ出回り始めたクワガタ飼育用品をホームセンターで少し買ってみました。中プラケース、くぬぎマット、蜜などです。
このときは類代飼育までの知識がなく、ただ♂を越冬させることに夢中でした。
そのコクワガタは室内で飼育し、1月や2月でも暖房をつけているとマットの上に出てきて、元気に動き回っておりました。しかし初夏を迎えるころに☆してしまいました。

☆した次の日、またしても会社の前で、コクワガタの♀を拾いました。
こうなると不思議な縁どころではなく、因縁というか、クワガタが私に「わたしを飼って!」と訴えているような気さえするじゃあないですか!
本当に小学生の時以来、いちどもクワガタを見たことも触ったこともなかったし、元々私の住んでいるところはクワガタの沢山いるようなところではないのです。
それが3年も続けて私の前に現われたのです。神のおぼしめしか?(そんなことないか…)

クワガタ飼育の本が手に入ったので類代飼育の知識もつき、昔よくクワガタ採りにいった
城山公園にペアとなる♂コクワを採りにいきました。
一発で♂コクワをGet!(コクワなんていっぱいいるよ!などといわないでね)
20年ぶりぐらいにクワガタ採りをしました。
運良くこの日、もう少し大きいクワガタをペアで捕まえ、家で図鑑を開くとヒラタクワガタではありませんか!!
関東以西の方には珍しくもなんともないかもしれませんが、私の地域ではヒラタやミヤマは学校の校門の前に、クワガタ売りに来るあやしげなおじさんしかいるところを知らないもしくは、図鑑でしか見られない、憧れのクワガタなのです。
現にいまでも(夏のことだよ)近所のホームセンターでは「貴重な珍虫ヒラタクワガタ」などと形容され売られております。(1500円ぐらいで)
もうこの日を境にドップリとクワガタ道にはまってしまい、その年には、コクワもヒラタも10匹ぐらいづつの幼虫を産卵させるのに成功しました。

翌年(1996年)インターネットを始め、いろいろな知識を得ると共に、インターネット通販にてオオクワガタを購入、ここいらへんから加速度的にクワガタ飼育にのめりこみクワ貧になっていくのです。
前年に結婚しておりましたので、妻の人からは、増えゆくクワガタ飼育用品に白い目が向けられ、せまいマンションの自宅から職場へと飼育環境を移さざるを得ませんでした。
幸い私は会社を自営していたので、会社で熱帯魚を飼うつもりで、クワガタを飼うことにしたのです。(無理やりこじつけた感じだが…)

 
 

会社がこんなんなってます…
 
従業員にはボーナスとして各種クワガタの幼虫が支給 (もちろん現金も払いますよ。念のため) され、飼育場としての地位を固めつつあります(笑)
 

会社に温室が…
 
今年は外人の方が驚くほどたくさん産卵されたので、トレードによりたくさんの種類の幼虫があつまりました。
全部で100匹を超える幼虫が成虫になったら、またべつの飼育場を見つけなければと思っている今日この頃ですが、私にとってクワガタ飼育の原点はコクワガタであり、愛すべき不思議な縁のヤツなのです。
 

ぜんぜん卵を産まない、ある♀と


やたら卵をうませた、ある♂

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