松本支部3号車シトロエン2EV-Uについて


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製作記

 1997年、2EV1号車をロンドンに送って走らせましたが、輸送に費用がかかりすぎたため、1998年、パリで開催された2CV50周年記念ミーティングには現地で組み立てた車で参加することにしました。イギリス行きでお世話になった2CVショップオーナーのニック・トンプソン氏に中古車を提供してもらい、パリ郊外のイベント会場でコンバートの実演をやる計画でした。現地での作業を簡単にするためにコントローラやコンタクタなどの主要部品を30X40cmのパンチング板上に組み立て、配線を済ませておいてモーターとバッテリーをつなげば良いだけにしました(写真)。モーターはハンドリングをよくするために1号車より小型のもの(アドバンスドDC K91-4003)を選び、アダプタープレートを新規に製作しました。  テストのために1号車のモーターを降ろして仮に交換し、配線を助手席に置いた”2EVキット”に接続し、室内に仮止めしたアクセルポッドを手で操作して試験走行しました。この時、バッテリーをつなぎかえるのが面倒だったので96V定格のモータに120Vかけたところ、発熱ばかり大きいだけでパワーは出ず、バッテリーが減るだけでした。そこで定格の96Vにしたところ異常な発熱もなく、本来の性能が出ました。
 動作確認ができたので再度分解し、当初の計画では手荷物で持ち込むつもりだったのですが、ロンドン入り(イギリスで車を手配したので)の当日がバーミンガムサミットの初日と重なり、充電器やモータを担いでいくのは余りにも危険と判断し、ちょうどイギリスに長期滞在することになっていた会員の鈴木さんの引越し荷物に混ぜて送ることになりました。
 フランスで組み立てるつもりが、事前にイギリスのイベント(EVロードショー:お祭りの期間中、にぎやかな道端においておくだけなのでロードショーだと???)に出すということで急遽イギリス滞在中の鈴木さんの手で日本とEメールでやり取りしながら組み立てられました。性能的にはイギリスで購入したDINサイズのバッテリーの性能が悪く、航続距離は1号車よりかなり低かったのですが、イベント用としては十分です。車名は当支部の溜まり場となっている喫茶店の名をとって”2EV Green Grass U”と決まりました。
 改造後、英国で車検を取り、イギリス国内で登録された最初の電動2CV、そして日本EVクラブ会員が海外で製作した最初のコンバートEVとなりました。

 この車はフランスおよびベルギーのイベント参加の後、この車はイギリス、ブライトン在住のシトロエン・エンスージャスト、ジョン・パーカー氏の元に保管されています。

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使用部品
モーター

 アドバンスドDC K91-4003 直流直巻式 6kW



コントローラー

 CURTIS-PMC model 1221B-7401



バッテリー

BOSCH 53646相当品 鉛、開放型 12V36Ah、8個、96V

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