更新:98/06/14 06:00

半田付け


Z84 CPUの半田付けに関しましては、3局の方々から参考資料を頂いて
おりますので、参考にされてください。
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匿名A局

======  84C015(100ピンCPU)の半田付け方法  ======

  このタイプ(0.65mmピッチ)の半田付けが初めての方は、以下の内容を十分に
御理解の上作業を御願いします・・・といっても、仕上がりを保証できる訳では
ありませんが(^_^;)。フラットパッケージRAM(1.27mmピッチ)と比較しても
半田付けは遥かに難しいです。半田付けに自信を御持ちの方も、もし初めての体験で
あるなら、この部分の作業は従来の感覚を多少変えてトライした方が良いでしょう。
似たような素子の付いたジャンクの不要基板で、小手と半田と貴方の腕とを
馴染ませて(^_^;)おくと安心です。

  このCPUは、元々手作業で半田付けすることを前提に作られている訳では
無いと思われます。AKI80もそういう理由(手作業では失敗の可能性が
高い(^_^;))で半田付け済品のみが販売されているのだと考えられます。しかし、
経験と熟練、それに工夫が有れば、十分に納得出来る半田付けが可能ですから
御安心下さい。

  以下に、この半田付けの一般的な注意事項を示します。

◎注意事項

・1ピン当たりの使用半田量は極度に少ない

    通常の半田付けと比較して、このタイプは1ピン当たりの半田使用量は、
  おそらく、数十分の一でしょう。同梱のフラットパッケージのRAMと比較しても
  1ピン当たりは数分の一以下でしょう。あの細いパターンに僅かの金属片を付け
  なければないのですから。それも連続して。

・事前準備が必要

    フラックス(ペーストでも可)、洗浄剤(アルコール等)、半田吸い取り線、
  針、ルーペは必要です。

・足の曲がりは禁物

    半田付け前に、CPUの足が曲がったり、奇麗に揃っていないと半田付けは
  うまくいきません。もし曲がっていたら、針の先で丁寧に揃えて下さい。

・1ピン毎の半田付けは無理

    極細半田小手を使用すれば不可能ではありませんが、これは特殊ですから、
  一般的な細めの小手で半田付けすることになると思いますので、1ピン毎の
  半田付けは無理でしょう。

・クリーム半田は要注意

    量産時には欠くことのできないクリーム半田ですが、マスクを使って印刷
  出来ない場合には、半田ボールの問題がありますので、使用しない方が無難です。
  半田ボールとは、ランド間にも塗布されたクリーム半田、つまり余分なクリーム
  半田が加熱によって小さな半田粒となって飛び散る現象です。これが、素子の
  裏側に入り込むと洗浄してもなかなか取れません。

・半田付けするのは、足の裏

    CPUの足の裏とランドとを付ける訳ですから、見えない部分を半田付け
  することになります。フラックス等を併用して、半田付けする表面を十分に
  活性化することが必要です。


  半田付け方法を2通り以下に示します。

◎多ピン同時半田方法

  4辺の内の1辺を一挙に仕上げる方法です。私は4K円弱で購入した自動
温度調整付き100W(かなり小型のものです)の小手を使用して、この方法で
やっています。

1)パターンの上にCPUを乗せます。向きを間違えないように!!。位置を良く
    合わせます。足は簡単に曲がりますから、注意します。
2)4辺の各辺の1ピンを仮半田して固定します。
3)適当に全ピンを半田付けします。多少の未半田ピンやブリッジピンが出るのは
    かまいませんが、多過ぎないように注意します。フラックスを併用すると
    良いでしょう。ここでは半田付けするというよりは、1辺に必要な量より若干
    少な目の半田を供給するという感じでやります。
4)多過ぎた場合は半田吸い取り線で除去します。
5)仕上げる1辺に注目し、フラックスを塗り、微量の半田を先端に付けた半田小手を
    端から他方の端へ向かってゆっくりと引きます。このとき小手先の半田の
    表面張力によって1ピン毎に同量で、かつ、適量の半田が残ります。最終ピンに
    達した時に、小手先の半田が無くなるのが理想です。小手を動かす時にCPUの
    足を引っ掛けて曲げないように注意します。失敗したら、吸い取り線で半田を
    除去し、再度行います。こうして4辺を仕上げます。
6)焦げて黒くなったフラックスを洗浄液で除去します。腰の強い刷毛が良いです。
7)ルーペで確認します。ブリッジと未半田ピンはありませんか?。


◎2ピンずつ半田方法

  2ピンずつ同時に半田付けする方法です(ローカル局はこの方法です)。

1)上記1)、2)と同じ。
2)細い小手先で2ピンずつブリッジに注意して同時に半田付けします。
  フラックスを併用します。
3)上記6)、7)と同じ。


  成功ですね!・・え?失敗したって!!??。AKI80にしますかねぇ(^_^;)。

  昔のベーク片面基板等に比べれば、Neko−1の基板はかなり丈夫です。
それでも細いパターンですから、無理は禁物です。もし、CPUを取外す場合でも、
パターンを生かすつもりなら、足をカッターやニッパで切らないない方が良いです。
切ったショックでランドの根元にクラックが入り、後でトラブルになるケースが
あります。隣ピンがテコの支点となるように針をセットし、小手で暖めながら
1ピンずつ丁寧に浮かせて外すと良いでしょう。


                                       成功を祈ります!   73






匿名B局

サンハヤトのフラックスでCPUを取り付ける時の事で。。

一般に入手可能なフラックスだとネバネバしたタイプのは余り見掛けません
(私が見掛けないだけかもしれない。。。)

で、しょうが無いのでサラサラしたサンハヤトのフラックスを使う事にしました。
基板を事前に無水アルコールでフラックスを塗る所を拭きました。

次に綿棒を使ってフラックスをチョイチョイチョイと付けて行きます。
3分くらい置いて、CPUを載せます。

基板のパターンと ぴったり になった所で半日寝かせます(^^;
辛抱する事 6時間 (実は学校行く前に取り付けて帰って来た時間)

CPUはフラックスが少し乾燥して逆さにしても落ちない位までになりました。
あとはハンダコテをよく暖めてハンダを流しながら半田づけしました。

うちのは30wのコテでしたが何とかつきました。
ただ、半田吸い取り線のお世話になりましたけど。。(^^;

コテのW数が少ないとハンダ吸い取り線を使っていて温度が下がってしまい
途中で中断してしまう事が度々有ります。

気を付けませう。




匿名C局
100ピンフラットICの半田付けについて・・・

  この猫壱の製作で一番の難関は100ピンフラットICの半田付けだと思います。
今までこのようなフラットICの半田付けの経験のない方は、戸惑うかも知れませんが
やってみると意外と簡単に半田付け出来ます。以下に私の方法を書きますので、参考に
なさって下さい。

1.用意するもの

    ハンダ、半田古手(有る程度容量の有るもの)、フラックス、ハンダ吸取線


2.フラックスの塗布

    まず最初にフラットICのパターン部分にフラックスを塗ります。しばらくほって
    おくと、フラックスが固くなって来ます。そこに100ピンフラットICを向きを
    間違えないようにして乗せます。ICの1番ピンに丸が有りますからこれを基板の
    「▲1」にあわせて下さい。そして、慎重にICの足をパターンにあわせます。


3.パターンにICがきちっと乗ったのを確認してから軽く手で押さえ、少量の半田を
    付けた古手で角の一ヵ所の足を付けます。この時に、ICの足が動かないように気
    を付けて下さい。もし動いていたら、今半田付けした足に古手をあてながら修正し
    ます。


4.続いて最初に半田付けした足の対角線上の足をやはりICを軽く押さえながら半田
    付けします。足がずれていない事を確認したら、残りの2ヵ所の角を半田付けしま
    す。これでICの4隅の足が付いた事になります。


5.4隅がついたら、今度はICに古手をあて、半田を流しながら付けて行きます。
    ICの足の裏側に半田を流し込むような感じで半田を付けます。当然足の間隔が
    無いので、隣の足と半田ブリッジになってしまいますが、構わずに半田付けします
    これを4辺とも行います。


6.次にハンダ吸取線を使って足の間の半田ブリッジを取り除きます。このときICの
    足を曲げないように慎重にハンダ吸取線で余分なハンダを取り除いて下さい。
    また、過度にハンダを吸取ってしまいますと、接触不良をおこしますので、気を付
    けて下さい。


7.ICの足についたフラックスを無水アルコール等で取り除きます。基板を電球にか
    ざして光を通して足のあいだをルーペで見ると、残っているハンダブリッジを容易
    に見つけられます。


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尚、この3例を見習って半田付けを行われて万が一失敗しても、責任を負いかねますの
で各自の責任において、慎重に100ピンの半田付けを行ってください。

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