△▽ 肌を塗る ▽△

 

1.各パーツごとの基本動作 【選択範囲】
 さて、肌に陰影をつけていきますが、この際に肌以外の部分に影が及んでしまうと大変具合が悪いです。かといって注意深くはみ出さないように塗る……何ていう事をしていると気が遠くなりますので、塗れる範囲を肌の上だけに限定するという作業をします。
 因みにこの作業は
髪や服を塗るときにも有効なので、是非覚えておきましょう。

 まずは、「肌」レイヤーの上に新たに「肌影1」レイヤーを作成しておきます。


 作成したら、再び「肌」レイヤーを選択し、[選択範囲]-[不透明部分の選択]を選びます。すると、肌ベースの部分だけが点線で選択された状態になります。
 この状態ですと、点線の内側のみ描画可能となりますので、外部にはみ出す心配をしなくても良くなるはずです。
 こうしておいてから再び「肌影1」レイヤーを選択して、このレイヤーに影をつけていくわけです。

 すぐに次のステップへ進みましょう。

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2.肌に影をつける

 選択範囲を囲んである状態で、「肌影1」レイヤーに影をつけていきます。

 レイヤーウィンドウで「肌影1」レイヤーを選択しておいて、左図のように左上の部分の描画モードを[通常]から[オーバーレイ]に変更します。こうする事で、この「肌影」レイヤーに限り黒く塗った部分をより濃く表現する事ができます。
 そうしてから、描画色を「
」にして、ブラシやエアブラシなどで「肌影1」レイヤーに影をつけていきましょう。

 ←「肌影1」レイヤーに影を塗った状態。塗った境目があまりにもくっきりし過ぎている場合は、[フィルタ]-[ぼかし]-[ぼかしガウス]でぼかすといい具合になります。その際のパラメータは具合を見ながら適当に。

 因みに描画モードを[通常]に戻すとこんな感じになっています。


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3.影を更に重ねる

 影は先ほどの状態のままでも良いですが、もう少し深みを出すために影のより濃い部分を描画します。
 「肌影1」レイヤーの上に「肌影2」レイヤーを作成しましょう。そして再び「肌」レイヤーの不透明部分を選択しておきます。

 そうしておいてから、「肌影2」部分に更に濃い部分の影を上記2と同じように着色していきます。「肌影2」レイヤーの描画モードを[オーバーレイ]にする事をお忘れなく。

 これで、ある程度影に深みが出たでしょうか?
 もしも「後から重ねた影の部分が濃すぎて浮いてしまう」という感じでしたら、以下の方法を試してみてください。

 「肌影2」レイヤーを選択しておいて、左図ので囲んだ部分の△を黒い方に少しずつスライドさせていきます。
 こうする事で、レイヤーの不透明度が変化し、濃すぎる場合でも好みの淡さに近づけることが出来ます。


 ちなみにレイヤーの不透明度とは、下記のとおりです。

 

 黄色のレイヤーの不透明度を変更していると考えてください。
 不透明度の"△"が白に近いほど不透明で、黒に近いほど透明です。





4.ハイライトを加える
 後はハイライトを加えます。
 「肌影2」レイヤーの上に「肌ハイライト」レイヤーを作成。影のときと同じように選択範囲を選択し、「肌ハイライト」レイヤーの描画モードを[オーバーレイ]に変更。今回はハイライト部分を"白"で塗っていきます。
 このハイライト部分もあまりにも目立ちすぎるようでしたら、不透明度を変更してみましょう。


 

 

 


5.レイヤーを結合する

 「肌」「肌影1」「肌影2」「肌ハイライト」が納得のいく濃さになったら、この4枚のレイヤーを1枚に結合していきます。
 結合してしまうと肌の影の部分の修正が面倒になるので、出来るだけ完成に近づけておいて下さい。また、ここで結合しなくても別に構いませんが、マシンの性能によってはレイヤーが多いとフリーズしますので、完成した部分は出来るだけレイヤーを1枚にしておく事をオススメします。

 始めに「肌影1」レイヤーを選択し、
[レイヤー]-[レイヤーの結合]-[下のレイヤー]を選択。すると「肌影1」レイヤーが「肌」レイヤーと結合され「肌」レイヤー1枚になります。
 同じように「肌影2」「肌ハイライト」の順で「肌」レイヤーに重ねていきます。
 先ほどまで4枚だったレイヤーが1枚になりました。