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「佐山サトルのタイガーマスク」

       


タイガーマスクこそが、70〜80年代屈指のスーパーヒーローである。 一連の梶原一騎原作のスポ根マンガの中でも、ダントツにヘンである。 まず、出てくる敵レスラーがサイコーにウサン臭い。 コショウをまぶした包帯を体に巻いたエジプトミイラ。 頭に鉄球をのせたミスターノー。 仮面に目くらましのストロボを搭載したゴールデンマスク。 ピラニアなんて殆どショッカーの改造人間じゃないか。 だいたい、孤児のために闘うというのがサイコーに暗く、 とにかく、私はタイガーマスクが大好きだったのである。 亀マークの人形も集めた。コタツの上で展開される 「死を呼ぶ覆面ワールドリーグ戦」は実に味わいがあった。 そして、忘れもしない昭和56年4月23日、ついに本物のタイガーマスクが 現実のリングに登場してしまったのだ…!? そう佐山聡のタイガーマスクである。これはカッコ良かった。マンガ・アニメ さながらに繰り出される空中殺法の数々。必殺技スペース・フライング・タイガー・ドロップ なんか走りながら何回も側転し、その勢いで相手にブランチャーを食らわすという凄い技だ。 側転で助走しない方が相手にヒットしやすいのでは?とも思うが、このウサン臭さも 含めて思わずゲロを吐きたく成る程カッコ良かったのだ。ライバルとして登場した覆面レスラーも 凄かった。アニメと完全リンクした宿敵ブラックタイガー。やたらスペシュウム光線の発射ポーズ をとるウルトラマン。宇宙忍者ブラックマンなんてヤツもいた…。 しかし、この金曜8時の楽しみもタイガーマスクが去った事によって終わった。 その後、「馬場のプロレス」の方に二代目、三代目のタイガーマスクも登場したが好きになれなかった。 所詮二番煎じのニセ者なのだ。



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