MJ12 HOMEPAGE
タイガーマスクこそが、70〜80年代屈指のスーパーヒーローである。
一連の梶原一騎原作のスポ根マンガの中でも、ダントツにヘンである。
まず、出てくる敵レスラーがサイコーにウサン臭い。
コショウをまぶした包帯を体に巻いたエジプトミイラ。
頭に鉄球をのせたミスターノー。
仮面に目くらましのストロボを搭載したゴールデンマスク。
ピラニアなんて殆どショッカーの改造人間じゃないか。
だいたい、孤児のために闘うというのがサイコーに暗く、
とにかく、私はタイガーマスクが大好きだったのである。
亀マークの人形も集めた。コタツの上で展開される
「死を呼ぶ覆面ワールドリーグ戦」は実に味わいがあった。
そして、忘れもしない昭和56年4月23日、ついに本物のタイガーマスクが
現実のリングに登場してしまったのだ…!?
そう佐山聡のタイガーマスクである。これはカッコ良かった。マンガ・アニメ
さながらに繰り出される空中殺法の数々。必殺技スペース・フライング・タイガー・ドロップ
なんか走りながら何回も側転し、その勢いで相手にブランチャーを食らわすという凄い技だ。
側転で助走しない方が相手にヒットしやすいのでは?とも思うが、このウサン臭さも
含めて思わずゲロを吐きたく成る程カッコ良かったのだ。ライバルとして登場した覆面レスラーも
凄かった。アニメと完全リンクした宿敵ブラックタイガー。やたらスペシュウム光線の発射ポーズ
をとるウルトラマン。宇宙忍者ブラックマンなんてヤツもいた…。
しかし、この金曜8時の楽しみもタイガーマスクが去った事によって終わった。
その後、「馬場のプロレス」の方に二代目、三代目のタイガーマスクも登場したが好きになれなかった。
所詮二番煎じのニセ者なのだ。
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