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オマケの人生で変わったこと

2008.04.15. 掲載
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今日でオマケの人生の1年目が終わるが、特別な感慨はない。本当の人生を送っていた時の方が、年齢を意識していたような気がする。あの頃は、焦りに近い気持がいつも一緒だった。今は焦りもなく、したいことをしている。

したいことをすると言うのは、私の生きがいで、今までそのように生きてきた。50歳を越えたころから、したいことは増える一方だったが、それは、オマケの人生に入っても変わらない。

開業医を引退して、時間的余裕ができたので、当然したいことをする時間は増えている。オマケの人生に入ってからも、それは変わらない。しかし、したいことをするやり方は、少し変わってきたように思う。

それは、タイムリミットを決めなくなったこと、優先順位を考えず、思いつくまま横道にそれても、それで良しとするように変わったことだろう。完成しなくても良い、成果を得られなくても良い、今したいことを、自分が納得の行くまで続けるというのが、これまでとの大きな違いだ。

その結果、したいことを続ける時間だけでなく、集中する時間も長くなった。妻が居ないときなど、昼飯を食べるのを忘れて熱中してしまっている。帰宅した妻に、食事はと聞かれて、忘れていた、未だ食べていないと答えて、呆れられている。そういえば、少年のころ、ラジオなどを組み立てたり修理していた時と同じだ。トイレに行く時間も惜しんで続けることが度々あるのだから、集中力は衰えていない。お陰で肩凝りが続く。

もちろん、これがいつまでも続くのかどうかは分からない。また、昔のやりかたに変わる時がくるかもしれない。とにかく、自分の決めたことであっても、もう、それにこだわらず、あるがまま、なるがまま、思うがままに生きようとしている。

ただ、常に思っていることが一つある。それは肉体の老化だ。徐々に、しかし確実に老化は進んできている。したいことのできる時間も、それに応じて短くなっていくだろう。したいことができなくなったオマケの人生など願い下げだが、こればかりはどうしようもない。そのためには、できる間にして置くことしか仕様がない。


<2008.4.15.>

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