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はじめてのライブCD制作

目次
1.ライブCD制作までの経過
2.最低限の設定と変更
3.ライブ録音
4.録音の編集
5.CD−Rに書き込み
6.CD−R複製
7.盤面ラベル印刷
8.ケースジャケット印刷
付録1.R-09HRの使い方ミニマム
付録2.R-09HRの素晴しさ
付録3.私の活用法


1.ライブCD制作までの経過

リニアPCMレコーダーを知ったのは2年ばかり前、「ビデオサロン」という雑誌で紹介されたSONY PCM-D50だった。実物を見たのは昨秋の神戸ジャズストリートの会場の生録の現場で、大型録音機のサブとして、このレコーダが使われていた。それから興味が湧き、情報を調べ、PCMレコーダーが革新的な音声のレコーダーであることを知った。そして、現在発売されている10種ばかりの機種の中から、Roland R-09HR を選び、本年3月中旬に購入した。

購入の直接の動機は、私がレッスンを受けているコーラスの先生の門下生のコーラス・コンサートが3月末に行なわれるので、それを録音し、その録音を編集してCDを作成したいと思ったからだ。購入した翌日のレッスンに、このレコーダーを持参して、簡単な録音のテストをしただけで、コンサート本番に臨んだ。

そのライブ録音を編集してCDを制作したが、予想以上の出来映えだった。先生やコーラス仲間に謹呈したら、喜んでもらえた。そこで、まったくの初心者でも、この機種を使えば、そこそこのライブ録音とCD作成が可能であることを知っていただくために、CD制作法をまとめてみた。


2.最低限の設定と変更

工場出荷時のデフォルトの設定で良いが、以下の4点はあらかじめ行なっておく必要がある。

日時設定

・[MENU]ボタンを押し、[▲][▼]で「Date & Time」を選び、[REC]ボタンで決定 ・[PREV]ボタン[NEXT]ボタンでカーソルを左右に動かす ・変更したい数字の位置にカーソルを移動させたら、[▲][▼]で日付けと時刻の値を変更し、[REC]ボタンで決定

ファイル名のつけ方を変更

・[MENU]ボタンを押し、[▲][▼]で「Recorder Setup」を選び、[REC]ボタンで決定 ・[▲][▼]で「File Name」 の行にカーソルを合わせる ・デフォルトの「Name」を「Date」に変え、[REC]ボタンで決定  Date(日付) mmdd_hhmmss.WAV (月月日日_時時分分秒秒.WAV)の形式で、録音開始時間がファイル名となる

電池交換

 電源OFF状態で行なう
 電池寿命 単3アルカリ電池で、連続 4.5 時間録音可能

SD メモリー・カードの交換

附属の512MB のSD メモリー・カードを4GB に交換。44.1kHz、WAV 16bitで、連続 6 時間録音可能


3.ライブ録音

マイクがステージを向く方向で、レコーダーを自分の座っているテーブルの上に置いた。テーブルはステージから後方へ5列並んでいて、私は2列目、ステージからの距離は約4mくらいだった。このレコーダーの表面はシリコン加工がされているので、比較的振動を拾い難いようだ。(図1)

録音状態のRoland R-09HR
図1.録音状態のRoland R-09HR

出演者が行なっているリハーサルを利用して、録音の入力レベルを調整をした。具体的には、[PEAK]インジケーターが点灯しない範囲内で、レベルメーターができるだけ右側に大きく振れるように、[INPUT LEVEL]ボタンを押して調整した。調節できる範囲は0〜80だが、75程度になった。

実際の録音は、各曲目ごとに、演奏の始まる前に録音ボタンを押し、演奏が終わると録音を停めた。連続録音を避けたのは、あとで編集がしやすいためである。それでも一部は連続録音となってしまった。


4.録音の編集

1)電源はACアダプターから
  電池の消耗で処理中のファイルが破損する恐れがあり、レコーダーの電源はACアダプターから供給する

2)録音ファイルをPCへコピー
 ・USBケーブルでPCと接続し、マイコンピュータを開き、レコーダーに対応するリムーバブルディスクを開く
 ・その中にある録音ファイルを、デスクトップに作ったフォルダに Drag & Drop でコピーする
 ・タスクトレイ内にあるハードウェア取り外しアイコンをダブルクリックし、「USB 大容量記憶装置デバイスは、
  安全に取り外すことができます」と表示されたら、R-09HR とPCを接続しているUSB ケーブルを取り外す

3)不要な録音ファイルを削除
 ・PCに取り込んだ録音ファイルをダブルクリックしてWindows Media Playerで再生し、不要ファイルを削除する

4)Cakewalk Audio Creator LE を使って編集
  バンドルされている編集ソフト Cakewalk Audio Creator LE を起動するとツールバーが表示される(図2)

Audio Creator LE のツールバー
図2.Audio Creator LE のツールバー

  その最下段にある[EDITOR]モジュールボタンに、編集したいフィルを Drag & Drop すると
  オーディオエディタ・モジュールが開き、ファイルが波形として表示される

  最下段に「巻き戻し、録音、一時停止、停止、再生、プロジェクトの終りにジャンプ」などのボタンが並び

  最上段にはツールバーのボタンが並んでいる。通常は右から4番目の[タイム選択ツール]が選ばれている
  ツールバーの下にタイムルーラーがあり、現在タイムが赤い縦線の位置で示される(図3)

オーディオエディタ・モジュールに表示された音声ファイル 赤い縦線は<b>現在タイム
図3.オーディオエディタ・モジュールに表示された音声ファイル 赤い縦線は現在タイム

 ・分割して保存
  連続して数曲が録音されているファイルを[EDITOR]モジュールボタンに Drag & Drop する
  音声を再生して、曲の最初の位置でタイムルーラー上を右クリックするとメニューが表示される
  メニューから「マーカー挿入」を選ぶと、マーカー・ダイアログが表示される
  名前欄にマーカーの名前(曲名)を入力して、[OK]をクリックする
  マーカーがタイムルーラに表示され、マーカーの横には名前(曲名)が表示される
  これを、複数の曲について行なう(図4)

曲名のマーカーの付いた音声ファイル(左から白いブランコ、空よ、学生時代)
図4.曲名のマーカーの付いた音声ファイル(左から白いブランコ、空よ、学生時代)

  ファイル(F)→名前を付けて保存(V)→WAV(W)を選ぶと、「名前を付けて保存」ダイアログが表示される
  ダイアログ右下の「マーカー位置で分割してファイルを保存」にチェックを入れる(図5)

「名前を付けて保存」ダイアログ 右下にチェックをいれる個所がある
図5.「名前を付けて保存」ダイアログ 右下にチェックをいれる個所がある

  [保存]ボタンを押すと、マーカーの名前(曲名)をファイル名とした個別のファイルが作成される
  デフォルトの保存場所は、D:\MyDocuments\Cakewalk\Audio Creator LE\Projects フォルダである
  私はPCのマイドキュメントのあるドライブを D: に変更しているが、通常は C: になっている(図6)

(曲名)をファイル名とした個別のファイルの保存場所
図6.(曲名)をファイル名とした個別のファイルの保存場所

 ・トリミング
  編集したい録音ファイルを[EDITOR]モジュールボタンに Drag & Drop する
  音声を再生して、曲の始まる直前の位置からデータの先頭まで Drag すると、選択された範囲が反転する

曲が始まるまでの不要部分
図7.曲が始まるまでの不要部分

  [Delete]ボタンを押すと、不要部分が削除され、その直後の部分が前に移動し、最後に空白ができる

不要部分が削除され、最後に空白ができた状態
図8.不要部分が削除され、最後に空白ができた状態

  データの後の削除したい部分も同様な操作で削除する

  編集(E)→選択(E)→すべてを選択解除(N)を実行する
  (これをしないと、選択されたデータのみが保存され、削除された部分の保存になる)
  ファイル(F)→名前を付けて保存(V)→WAV(W)を選ぶと、「名前を付けて保存」ダイアログが表示される
  [保存]ボタンを押すと、D:\MyDocuments\Cakewalk\Audio Creator LE\Projects フォルダに保存される

 ・ノーマライズ   音量の小さい録音ファイルを[EDITOR]モジュールボタンに Drag & Drop する

音量の小さい録音ファイルの波形
図9.音量の小さい録音ファイルの波形

  [クリップ選択]ボタンを押し、音声データをクリックすると、表示が反転する
  [ノーマライズ]ボタンを押すと、ノーマライズダイアログが表示される
  ノーマライズレベルを100.00%(0.0dB)に設定し、[OK]を押してダイアログを閉じる
  これによって、オーディオの波形は大きくなる

ノーマライズで音量の大きくなった録音ファイルの波形
図10.ノーマライズで音量の大きくなった録音ファイルの波形

  音量の小さい録音ファイルすべてに、この操作を行い、音量を大きくする

  編集(E)→選択(E)→すべてを選択解除(N)を実行する
  ファイル(F)→名前を付けて保存(V)→WAV(W)を選び、保存を行なう

 ・ショートカットキー
  ショートカットキーを活用すると、操作が簡単に済み、便利なので、代表的なものを列記する

  ●再生/停止:[Space]      音声を再生したり、停止する場合に重宝する
  ●ズームアウト:[Ctrl] + [→]   波形の幅を広げ、現在タイムの位置を細かく決める場合
  ●ズームイン:[Ctrl] + [←]    広がった波形の幅を狭めて、広い範囲を把握する場合
  ●先頭への移動:[W]       現在タイムをデータの最初へ移動させる場合

  ただし、日本語表示(全角表示)状態では働かず、英数字表示(半角表示)でなければ有効ではない


5.CD−Rに書き込み

デフォルトの設定がCDフォーマット(16ビット、44.1kHzのWAVファイル)なので、このファイルをライティングソフトでCD−Rに書き込むだけで良い。Cakewalk Audio Creator LE には書き込みツールがあり、これを使うこともできる。PCにインストールされているライティングソフトを使っても良い。普通CD−Rの複製を作ることになるので、コピー機能もあるライティングソフトを使う方が便利かも知れない。今回は Roxio DigitalMedia SE を使った。

書き込むファイル保存場所から、ファイルの選択と順番の決定を行ない、書き込みを行なった。


6.CD−R複製

CD−R複製には、Roxio DigitalMedia SE を使った。


7.盤面ラベル印刷

盤面のラベル印刷には、CDラベルプロダクションXPを使い、直接印刷を行なった。背景として、プログラムの表紙の絵をスキャナーで取り込んだものを使った。ラベルマイティ9にもラベル直接印刷の機能はあるが、印刷の細かな調整ができない欠点がある。

ダイレクト印刷による盤面ラベル
図11.ダイレクト印刷による盤面ラベル


8.ケースジャケット印刷

CDケースのジャケット印刷は、ラベルマイティ9を使い、ELECOM のフォト光沢紙 CD/DVDケースジャケット2つ折表紙 EDT-KCDIW と、ELECOM のフォト光沢紙 CD/DVDケースジャケット裏表紙 EDT-KCDBT を使って印刷した。

フロントジャケット
図12.フロントジャケット

ケースジャケット裏表紙に載せる各トラック毎の曲目と演奏時間、ディスクの合計演奏時間はWindows Media Playerの再生画面に表示されるものを使った。

リアジャケット(バックカバー)
図13.リアジャケット(バックカバー)


付録1.R-09HRの使い方ミニマム

日時設定

・[MENU]ボタンを押し、[▲][▼]で「Date & Time」を選び、[REC]ボタンで決定
・[PREV]ボタン[NEXT]ボタンでカーソルを左右に動かす
・変更したい数字の位置にカーソルを移動させたら、[▲][▼]で日付けと時刻の値を変更し、[REC]ボタンで決定

ファイル名のつけ方を変更

・[MENU]ボタンを押し、[▲][▼]で「Recorder Setup」を選び、[REC]ボタンで決定
・[▲][▼]で「File Name」 の行にカーソルを合わせる
・デフォルトの「Name」を「Date」に変え、[REC]ボタンで決定
 Date(日付) mmdd_hhmmss.WAV (月月日日_時時分分秒秒.WAV)の形式で、録音開始時間がファイル名となる

電池交換

 電源OFF状態で行なう
 電池寿命 単3アルカリ電池で、連続 4.5 時間録音可能

SD メモリー・カードの交換

附属の512MB のSD メモリー・カードを4GB に交換。44.1kHz、WAV 16bitで、連続 6 時間録音可能

●電源ON、OFF
 ボタンを押し続ける

●ディスプレイ時間の設定
 [MENU]画面で「Display Setup」を選択
 「Brightness」デフォルト 5 → 10 (見やすくするため)
 「Display Timer」デフォルト 5sec → 10sec (5秒では慌しい)

●再生モードの設定
 [MENU]画面で「Player Setup」を選択
 「Play Mode」:SEQUENTIAL(デフォルト) → SINGLE
 「REPEAT」: OFF(デフォルト) → ON

●録音
1.録音待機状態で入力レベル調整
 [REC]ボタンを押すと、「RECインジケータ」点滅
 実際に音を鳴らし、「PEAKインジケータ」が点灯しない範囲内で
 「レベルメーター」ができるだけ右側に大きく振れるように
 [INPUT LEVEL]ボタンを押して調節する 0〜80
 通常は75くらい

2.録音開始
 「RECインジケータ」が点滅している状態で、もう一度[REC]ボタンを押すと
 「RECインジケータ」が点灯して、録音が開始する

3.録音停止
 [■]ボタンを押す

●再生
1.録音した音の再生
  [PLAY/PAUSE]ボタンを押して「再生」させ、[ボリューム]ボタンで音量を調節
  再生中[PREV]ボタンを押し続けている間は「巻戻し」、押すのを止めると「再生」
  [NEXT]ボタンを押し続けている間は「早送り」、押すのを止めると「再生」

2.選曲して再生する
  停止中[PREV]ボタンを押すと、一つ前の曲に移動し、
     [NEXT]ボタンを押すと、一つ次の曲に移動する
  曲順は、数字→ 大文字アルファベット→ 小文字アルファベット
    日本語は_MBC001から始まる記号となるので、避けるのが望ましい

●選曲
 停止中[PREV]ボタンと[NEXT]ボタンで選曲するか
 [FINDER]ボタン→「FINDER画面」で曲名一覧表示→曲名選択→決定
 [FINDER]ボタン→「基本画面」

●削除
 「FINDER画面」で[▲][▼]で曲を選択し、[REC]ボタンで決定
 [▲][▼]で「Delete」を選択し、[REC]ボタンで決定
 確認の画面が表示されるので、[REC]ボタンで決定


付録2.R-09HRの素晴しさ

1.ポータブルカセットレコーダーと比較して

小型、軽量、ボタンに触れるだけで操作できる、上書き録音する心配がない、音質が良い、長時間録音できる、改めてデジタル化をする必要がない、PCに簡単に取り込める、細かい編集が簡単にできる。リモコン操作ができる。

2.ICレコーダーと比較して

見やすく操作がしやすい(例えば、録音ボタンがとても大きく、1回押せば、録音待機状態の印となる点滅を始め、それをもう1回押せば録音が始まる。インジケーターが非常に見やすいので、視力の落ちた老人には特にありがたい。)音質が良く、色々な音質での録音を選ぶことができる。リモコン操作ができる。

3.オーディオレコーダー以外の機能

アナログ・オーディオファイルを簡単にデジタルファイルに変換できる。具体的には、LPやカセットテープなどアナログデータをデジタルファイルに簡単に変換できるのは、時間の節約、機材の節約、音質の劣化や雑音の混入を減らす効果がある。


付録3.私の活用法

1.再生法

1)本体スピーカーから聴く
2)イヤホーンで聴く

イヤホーンで聴く SONY MDR-D333
図14.イヤホーンで聴く SONY MDR-D333

3)アンプ付き小型スピーカーで聴く

ワンボックス・マルチメディアスピーカーで聴く YAMAHA NX-A02
図15.ワンボックス・マルチメディアスピーカーで聴く YAMAHA NX-A02

2.録音法

1)直接
2)リモコン

リモコンを使って遠隔操作で録音
図16.リモコンを使って遠隔操作で録音

3)カバー・三脚を付けて

カバーに三脚を装着(上方から見たところ)
図17.カバーに三脚を装着(上方から見たところ)

カバーに三脚を装着(下方から見たところ)
図18.カバーに三脚を装着(下方から見たところ)

カバーに収納したレコーダ本体と三脚
図19.カバーに収納したレコーダ本体と三脚

三脚を握って録音
図20.三脚を握って録音

カメラの三脚に取り付けたレコーダ
図21.カメラの三脚に取り付けたレコーダ

カメラの三脚に取り付けたレコーダで録音中
図22.カメラの三脚に取り付けたレコーダで録音中

(2009.4.9.)

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