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2012.01.29. 掲載
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目次
きっかけ
63年ぶりでも吹けた理由
クロマチック・ハーモニカの種類
複音ハーモニカ
クロマチック・ハーモニカの自己レッスン
ハーモニカの効用
孫にプレゼントしたハーモニカ
素晴らしいハーモニカ・ライナーズ
まとめ
孫は最近アニメの「ムーミン」を好み、DVDを一緒によく見る。その中に「スナフキン」というハーモニカの上手なキャラクターがいて、絶えずこの小さな楽器を吹いている。
孫と一緒にこのビデオを見ていて、突然ハーモニカを吹いてみようかという気になった。アマゾンで調べて、早速注文したが、届くまで吹けるどうかが気になり、久しぶりに配達をソワソワして待った。
配達と同時に吹いてみると吹ける。一緒に買った入門書の初級6曲中6曲、中級10曲中9曲、上級10曲中6曲が吹けた。嬉しくて、妻に「聴いて聴いて!」と久しぶりに興奮した。
その第1は、小学校6年の時にハーモニカバンドの一員で学芸会に出た記憶があり、おそらくそのころに、よく吹いていたのだろう。幼いころに熱中したことは、63年が過ぎても、身体が覚えているということだろう。
もう一つは、選んだハーモニカが良かったということに気がついた。小学校のころに吹いていたハーモニカでは臨時に半音を出すことができなかった。唱歌や童謡などの普通の曲はこれで支障はないが、少し程度が上がって半音が入る曲になれば正しくは吹けない。そのことを覚えていたので、半音階の出るハーモニカ(クロマチック・ハーモニカ)をAmazonで購入したのだった。
あとで調べてみるとクロマチック・ハーモニカにもいろいろの種類があり、たまたま、自分に合ったハーモニカを手に入れることができたので、63年ぶりに簡単に吹けたようだ。複音式音配列などのタイプであれば、これほどうまくはいかなかったに違いない。
最後は、ハ長調(イ短調)の楽譜を読めて、階名(ドレミ)で歌える、知っている曲を楽譜がなくてもドレミで歌えることで、これは昔から歌が好きだったことや小学生6年のころハーモニカを吹いていたことから身についたのではないかと思う。
63年ぶりでクロマチック・ハーモニカを吹くことができた理由の1つが、機種の選び方が良かったことを知り、この機会にクロマチック・ハーモニカの種類を調べてみた。このような明確な比較はWeb検索であまり見当たらなかった。
レバーを押すと半音高い音になる。1穴で、吹く音と吸う音の2音を出す構造である。4穴で1オクターブ、12穴で3オクターブ。
音配列は、CDEFGABCCDEFGABCCDEFGABCと、ピアノ白鍵と同じ音階順に近いが、Cが2個連続するところが違う。AとBが続けて吸う音であること、Cが2個連続することに注意が必要である。
1穴で2音をきれいに出すのが難しくなければ、これが標準的な配列であり、初めての人もこれを使うべきではないかと思う。小学校で使った「教育ハーモニカ」に慣れている人でも、2音を2穴で出すか1穴で出すかの違いを理解すれば、音配列はほぼ同じなので同じような感覚で演奏できる。
私はその後、ドイツ ホーナー社のスーパークロモニカ 270 12穴を購入して試したが、低音で音が出にくいことを除けば問題はなく、同じ3オクターブの音域でありながら、12穴でコンパクトで持ちやすい。1穴で2音が出るので 、ハーモニカを動かす回数が半減する利点もある。これからは、これをメインにするかもしれない。
レバーを押すと半音高い音になる。1穴で吹く音か吸う音の1音を出す構造である。標準音配列のように、1穴で吹く音と吸う音の2音を出すことはできない。
本来ハーモニカは単音だが、日本では独自に複音のハーモニカも作られてきた。その複音ハーモニカの音配列による単音クロマチック・ハーモニカである。
音配列は、DCFEAGBCDEFGACBEDGFCABで、音階順ではないため、覚えるのは難しい。
複音ハーモニカに慣れている人でなければ、新しくこれを使う意味はないと思われる。
レバーを押すと半音高い音になる。1穴で1音を出す構造である。標準音配列のように、1穴で吹く音と吸う音の2音を出すことはできない。小学校で教育用として使われる。
音配列は、CDEFGABCDEFGABCDEFGABCで、ピアノの白鍵と同じ音階順であり、分かりやすい。 AとBが続けて吸う音であること、AとBの間の間隔が他のハーモニカの音配列と違って少し広いことに注意が必要である。
教育用ハーモニカに慣れている人には一番演奏しやすい。私が購入したのは、このタイプで、TOMBO NO.1844/ユニカフォーマル クロマチックハーモニカ 22穴である。標準音配列であるホーナーのクロモニカ 270 12穴と比べるとこちらは低い音も簡単に出せる。音配列からも音の出しやすさからも使いやすいのだが、22穴で長く、1穴1音であるためハーモニカを動かす回数が標準音配列と比べ2倍になるが欠点である。
本来クロマチックハーモニカは、レバーを使って半音高い音にするのだが、この機種には、レバーがなく、半音高い音を上段に並べて2列にしている。
これも1穴で1音を出す構造である。標準音配列のように、1穴で吹く音と吸う音の2音を出すことはできない。小学校で教育用として使われる。
音配列は、CDEFGABCDEFGABCDEFGABで、ピアノの白鍵と同じ音階順になっている。
ヤマハにこのタイプの製品(ヤマハハーモニカ NO.220)があるのを知って購入してみた。レバー式に比べ、半音を出すのにタイムラグが生じやすいことと、上段下段を分けて吹かなければならないので、吹き口全体を口でくわえることができず、そのため、きれいな単音を出すのが少し難しい。しかし、レバー式と比べて低価格なので、教育用には適しているのだろう。
最初に購入したのが音階順音配列の、トンボ NO.1844/ユニカフォーマル クロマチックハーモニカ 22穴である。その後で、音階順音配列レバー無しのヤマハハーモニカ NO.220と、標準音配列のドイツ ホーナー社スーパークロモニカ 270を購入した。
3種類のクロマチック・ハーモニカを所有した現在、一番吹きやすくて良い音が出るのはトンボのユニカフォーマルだが、コンパクトなホーナー社のスーパークロモニカ 270をメインに使うことになるかもしれない。ヤマハハーモニカ NO.220は音配列が難しく、半音へ飛ぶのにタイムラグがあるので、一番使う気になれない。
複音ハーモニカは同じ音を上下2段で出すものと思い込んでいたが、それは間違いで、上下2つの穴は、若干ピッチをずらした同じ音となっており、上下を同時に吹く(吸う)ことによりビブラートがかかり、豊かな響きのある音色になるということを知った。
そこで、この2種類の複音ハーモニカの音配列を調べた。
音配列は、DCFEAGBCDEFGACBEDGFCABで、音階順ではない。
私が小学生のころ吹いていたハーモニカは複音だったが、音配列がCDEFGABCDEFGABCDEFGABCの音階順であったことから、この音階順音配列の複音ハーモニカ(教育用)だったと分かった。
図9のクロマチック・ハーモニカの入門書を購入して、練習曲26曲をすぐに試したところ、26曲中21曲を即座に吹けた。吹けなかったのはまったく知らない曲か、半音階がたくさん入った曲だった。半音階がたくさん入った曲に対応するには、教則本よりも自己レッスンの方が適していると考え、とりあえず、以下のレッスンを作ってみた。
クロマチック・ハーモニカはきれいな音を出すのに技術が要るので練習をする
きれいな半音階を出せるように練習する
階名で半音階を歌えるように練習する。特に下降は b に慣れ、# に慣れていないので難しい。
1 1# 2 2# 3
3 2# 2 1# 1 ( 3 3b 2 2b 1 ではなく)
3 4 4# 5 5# 6
6 5# 5 4# 4 3 ( 6 6b 5 5b 4 3 ではなく)
6 6# 7 1
1 7 6# 6 ( 1 7 7b 6 ではなく)
1 1# 2 2# 3 4 4# 5 5# 6 6# 7 1
1 7 6# 6 5# 5 4# 4 3 2# 2 1# 1 ( 1 7 7b 6 6b 5 5b 4 3 3b 2 2b 1 ではなく)
自分が分かればよいだけなので、超簡単な数字譜で表した。
(1=C 2=D 3=E 4=F 5=G 6=A 7=B 1#=C#)
1.ドレミの歌
5 1 2 3 4 5 6 6 2 3 4# 5 6 7 7 3 4# 5# 6 7 1
2.さんぽ
6 5 6 5 2 3 1 5# 5# 5# 5# 5 5 5 5 4 4 4 3 2 3
3.スヌーピー
3 2# 3 2# 3 1 4 3 4 3 4 2 3 3 3 2 1 2
4# 4# 4# 3 4# 5 5 5 5 5
4.いつか王子様が
5 1 5# 7 6 6 6 4 1# 3 2 2 3 4 5 5 7 7 5
5.アイルランドの子守歌
3 2 1 2 3 5 6 5# 6 7 1
1.ポケットに入る小さな楽器で手軽に曲が吹ける
ハ長調かイ短調であるという制約はあるが、これほど簡単にどこででも曲を演奏できる楽器はない。
2.移動ド読みが上達する
私が移動ド読みができるのは、今から考えるとハーモニカをやったことが一番大きいと思える。
3.曲名を階名(移動ド読み)で歌えるようになる
私は知っている曲ならドレミで歌うことができるが、これもハーモニカのお陰だと思う。
小さくて、簡単に音が出せるハーモニカとして、ヤマハ シングル YH-15SNを選んだ。図5,図6のクロマチック・ハーモニカとくらべて、より簡単にきれいな音が出せる。音域は2オクターブであるが、普通の曲はほとんどこの音域でカバーできる。半音を出せないのが欠点である。
3歳の孫は、私が吹くハーモニカに驚きはしたが、期待していたほど喜ぶことはなかった。そこで、このハーモニカをプレゼントすると、30分もしない間に吸って音を出すことも覚え、スライドして違う音を出すことも理解して大喜び。大きい良い音を出すのでほめると、自分の方が上手だと得意になっている。
孫の好むムーミンから、ハーモニカを思いついたのだがが、結果は孫にとっても私にとっても、予想以上のものだった。
小学6年以来ハーモニカを手にしたことはなかった。今回いろいろ調べていて、1960年代は空前のハーモニカブームが起こった時代であったらしいが、まったく知らなかった。また、そのころ「ハーモニカ・ライナーズ」という3人編成のハーモニカ・バンドが現れて人気だったことも知った。
40年ぶりに復活したこのバンドのCDがあると知って購入したが、これがハーモニカかと思える演奏で素晴らしかった。
クラウンのホームページにハーモニカ・ライナーズのCDに含まれている曲の一部が視聴できる。このバンドは軽快な曲が得意のようだが、サウンド・オブ・サイレンスなどのようなスローテンポの曲がハーモニカらしくて良いと思う。
個人が吹くハーモニカは手軽にメロディーを吹ければ良く、技巧はそれほど必要ではないのではないか、静かな、しみじみとした音がこの楽器に似合うような気がする。
一週間前にハーモニカをAmazonから購入して受け取ったばかりで、これだけのまとめをしてしまった。私にとってはインパクトが大きかったということだろう。歌うことは好きで、絶えず鼻歌を歌ってきたが、これからは時々ハーモニカが加わるかもしれない。
ハーモニカが63年経っても昔と同じように吹けたことから、高校2年から大学時代にかけて弾いていたクラシックギターも試して見る気になった。こちらは40年以上触っていない。ハーモニカよりは複雑で、始めた年齢も4年ほど遅いので、これほどうまく行かないかもしれないが、ダメもとだと思っている。近くまたAmzonで購入しようと思っている。
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