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 「平均30歳ではじめるヒップホップ奮闘記」               00/05/21
  レッスンテン「デビュー戦、デリケートなペガサス?」
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国会議事堂のテッペンが見える会社の屋上で二人はビールを飲んでいた。
これから新人社員歓迎会があるのだ。これから初舞台なのだ。
ちょびっと練習して緊張をホグスためにビール。屋上でビール。

時間が来た。パーティーグッズ売り場で買った神父の黒装束の格好に、これまたパー
ティーグッズの十字架を胸にかけたニ人は、原宿で仕入れた毛糸の帽子を間深にかぶ
り前方へ進み出た。「またか」というざわめきの中、DM×の「パーティーアップ」
が流れ出した。イントロ部分で思むろに胸の十字架を取りはずす二人。いつもと違う
どよめき。イントロの終了と共に踊り出すニ人。いけたか?

キメのポーズで起った激励の拍手。
ホームラン選手のように手をたたきながら退場する二人。

  やりました   
    やっちゃいました
        シンプソンズ   (やったーの句)

記憶は美化すべきものだがここまで美化出来た現実もそこそこだったに違いない。
みなさんも喜んで頂けますか。シンプソンズは喜んでおりました。
そう、それは過去形になっていた。

満足気な二人は神父から普通の格好に着替えて飲食会場へと戻った。

「どうしたの〜、よかったじゃん。」

と、ムフフ、秘密にしておいたよかったと思う反応が多かった中のことである。

「本田さんよかったけど、米川さんノレてなかった。」

「本田さん」「米川さん」とは会社での呼び名である。本名である。それはさておき
「ノレてなかった」攻撃にペガちゃんは大ダメージを受けたのであった。
しかも、催しも一通り終わり、片付けも終え、数名のスタッフだけになってからのこ
とである。

「米川さん、ノレてなかったですね。」

あ〜、1度ならず2度までも。

当然のごとく焼き鳥屋「こんちゃん」で打ち上げをする二人であったが、ダメージを
受けたペガタケは立ち直ることができなかったらしい。
しかも、本番をビデオ撮影したものを帰宅後に見たらしいのだ。翌日は稽古日、稽古
に現れたのは無口な活気のないペガタケであった。デリケートはデリゾウのデリだが、
竹を割ったようなペガサスもデリケートな面があるようだ。

「動きをよく見せるポイントは手の先よ」という読者先輩の声を忠実に守ろうとした
ペガちゃん、まだそこまでのレベルに達していないことに直に気づくペガちゃん、き
っと直に立ち直ることだろう。次は年末か?秋の発表会なるものに誘われるか?
とりあえず、クラブにデビューしないと。

こうしてデビュー戦は終わった。

ところで、今日もレッスン日だった。なんと小学1年生の乱入だった。一緒に付いて
きているママさんはもしかして私より若いのではないか。。。
見よう見まねでついていく方式は小学生にはつらそうだった。持参のウォーターにつ
いつい止めど無く手が延びてしまうのであった。

次回、レッスンス11「ネタ探し、その結果」乞うご期待。

00/05/21 ほんだ とおる
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発 行 元:ほんだとおる  (E-mail:hon@t.email.ne.jp)
まぐまぐID:0000023788 
受講の動機:http://www.asahi-net.or.jp/~MC6T-HND/hiphop.htm
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